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第6話 ステータスオープン!
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ルナの言葉に嘘は感じられない。クロエの方を見ると、彼女は小さく首肯した。どうやら俺の判断は正しかったようだ。
「回りくどいことはやめましょう。……わたしはあなた方探していた『聖フランシス教団に反抗する組織』の一員です」
ルナは落ち着いた口調で言う。
「『月下の集い』と呼ばれるわたしたちは、聖フランシス教団が育成する回復術師の存在に疑問をいだき、教団の闇を白日の元に晒すべく活動しています。今はまだ小さな組織ですが、回復術師に職を奪われたポーション生成師や薬草師などを中心に徐々に仲間を増やしていっています」
回復術師に職を奪われたポーション生成師? 俺みたいなやつのことか? ……だとしたら俺も仲間に入れるってことなのかな? 俺の考えを見透かすように、ルナは俺たちを見てこう続けた。
「──もしよければあなた方のお話を聞かせてもらえませんか? なぜ教団から追われ、わたしたちを頼ろうとしていたのか」
俺たちは顔を見合わせると、同時に頷いた。
その後、俺とクロエは順番に自己紹介をして、これまでのことを話した。俺は、聖フランシス教団の回復術師のせいでパーティーを追い出されたことを説明し、クロエは教団に人体実験をされてライフドレインのスキルを発現してしまい、魔女となってしまったことを説明したのだが、その間ルナは一言も発することなく俺たちの話に耳を傾けていた。
「なるほど。ではやはり教団は……」
クロエの説明を聞いたルナの第一声がそれだった。彼女は目を伏せて少し考え込む素振りを見せたあと、再び俺たちに向き直った。そして真剣な表情で口を開く。
「回復魔法というものは本来自然の摂理に反しているものだと言われています。──教団が人体実験によって意図的に回復術師を生み出しているのだとしたら、その能力は……」
そう言って、ルナは右手を胸に当てた。
「──おそらくは何らかの代償なり、使用制限なり、それなりのデメリットがあるはずなんです。それが本当なら、これは由々しき事態ですよ。このまま放置しておくわけにはいきません」
クロエが小さく息を飲む音が聞こえた。
「やっぱり、私みたいな『魔女』が生まれてしまったのも、その代償だというのなら……」
「それに、俺の『リジェネレーション』スキルにも代償があるのだとしたら……」
考え込むクロエと俺にルナが声をかけた。
「お二人とも、ステータスを拝見させていただいてもよろしいでしょうか?」
「えっ、お嬢様はステータス開示スキル持ちなんですか!?」
ステータスを見れる人間というのは、教会の選ばれた聖職者だけだ。俺なんかは、教会に行って見てもらわなければ、自分のステータスを具体的な数字として見ることができないのだから。
驚いた俺に、ルナは苦笑した。
「一応、基礎的なスキルは一通りマスターしてますので」
「それでも、他人のステータス開示スキルなんてのは、教会で特別な祝福を授からないと……あっ」
そうだ、七聖剣なんて呼ばれて、この国最強の騎士団の一角であるこの侯爵令嬢殿であれば、そんな祝福を授かっていても不思議ではないのだ。俺は自分が無知だったことに恥じ入るばかりだった。
しかしルナは特に気を悪くした様子もなく、優しく微笑んで言った。
「気にしないでください。むしろ当然の反応だと思いますから。──それで? どうかされました?」
「あ、あぁ……いや、ステータスを見せてもいいんですけど、こんな天才令嬢殿に俺の平凡なステータスを見せるのは恥ずかしいというか……」
「問題ありません。わたしはあなた方のスキルに興味があるんです。見せて頂いても?」
「そういうことなら……。ほら、クロエも早く」
「う、うん」
クロエが俺の隣に並ぶと、ルナは俺たちの胸にその小さな手のひらを当てて、スキルを発動する。
「『ステータスオープン』」
俺たち二人の目の前に、四角いステータス画面が展開された。女神様の恩恵とはいえ、自分の能力がこうやって数字として現れていることには多少なりとも不快感を覚える。隣のクロエも少し居心地の悪そうな表情をしていた。
ルナは俺たちのステータスと真剣な表情でにらめっこを始める。
「……あの? なにか分かりました?」
ルナは俺の言葉に答えず、ひたすらに何かを考え込んでいるようだった。しばらくしてから俺達に「ありがとうございました」と言うと、軽く手を振ってステータス画面を閉じる。
「リックさんのステータスは平均値以下、しかしこれはあなたが支援職である以上仕方の無いことです。……クロエさんのステータスが平均値より大幅に高いのは、無理な人体実験によって無理やり引き出されたものだとすれば辻棲が合う。……そしてなによりも」
そう言うと、彼女はまたも黙り込んでしまった。その横顔からは、先程までのような穏やかな印象は一切感じられない。その凛とした佇まいに、思わず目を奪われてしまうほどだった。やがて彼女は口を開く。
「まず最初にお伝えしなければなりませんが、わたしの力ではお二人の『リジェネレーション』と『ライフドレイン』のスキルについて、お二人が理解している以上の詳細──すなわちデメリットや副次効果などの『裏情報』が一切分かりませんでした。恐らくその二つのスキルは世の中に二つとない固有のもの。すなわち『ユニークスキル』なのではないかと推測します」
「な、なによそれ? 確かにリッくんのはおかしなスキルだと思ってたけど、私のも普通のスキルじゃなかったってことなの?」
クロエが驚きに目を丸くした。俺も正直驚いている。まさか、噂にしか聞いた事のない『ユニークスキル』とかいうものが実際に存在していたとは思いもしなかったからだ。
しかもそれが、自分に発現していたなんて……!
「おそらくは。ですが一つだけハッキリと言えることがあります。特にリックさんの『リジェネレーション』は聖フランシス教団にとっては喉から手が出るほど欲しい無限回復スキルです。その存在を知られれば彼らは地の果てまでも追ってきて、リックさんを実験材料にしようとするでしょう」
「やっぱり、クロエと出会わなくてもどのみち俺は追われる運命だったんだな……」
ルナの口から語られた事実に愕然としながら、自嘲気味につぶやく。
「いずれにせよ、これ以上のことはわたしには分かりません。……なので、知り合いの研究者の所に行きましょう。その人に調べてもらえばあるいは……ただ、あくまで研究者としての視点からの鑑定結果になりますので、信用しすぎないようにお願いします」
「あ、はい……」
ルナは申し訳なさそうに顔を曇らせている。どうやら自分の力不足を気に病んでいるらしい。彼女のせいではないのだが、まぁ、そういう性分なんだろう。そんなことを気にしていても始まらない。ここは前向きに行くべきだ。それに、彼女のおかげで俺たちのスキルがどうやらユニークスキルであることがわかったのだから。
「さて、そろそろいい時間ですね。食事でも摂りながら続きは明日ということにしましょうか。今日は泊まっていってくださいね。せっかくだから部屋を用意してもらいますから」
「すみません。ありがとうございます」
俺は礼を言って頭を下げた。するとルナは自分の従者を呼ぶための鈴を鳴らした。程なくしてメイドたちが数人やって来る。
彼女たちは、てきぱきと俺たちを応接室から客室へと案内してくれた。
クロエと出会ったことから始まり、激動の一日だったが、今夜くらいはゆっくり休むことができるはずだ。俺はふかふかのベッドにダイブした。柔らかい布団が俺の体を包み込む。その感触に癒されていると、いつの間にか意識を失っていた。
「回りくどいことはやめましょう。……わたしはあなた方探していた『聖フランシス教団に反抗する組織』の一員です」
ルナは落ち着いた口調で言う。
「『月下の集い』と呼ばれるわたしたちは、聖フランシス教団が育成する回復術師の存在に疑問をいだき、教団の闇を白日の元に晒すべく活動しています。今はまだ小さな組織ですが、回復術師に職を奪われたポーション生成師や薬草師などを中心に徐々に仲間を増やしていっています」
回復術師に職を奪われたポーション生成師? 俺みたいなやつのことか? ……だとしたら俺も仲間に入れるってことなのかな? 俺の考えを見透かすように、ルナは俺たちを見てこう続けた。
「──もしよければあなた方のお話を聞かせてもらえませんか? なぜ教団から追われ、わたしたちを頼ろうとしていたのか」
俺たちは顔を見合わせると、同時に頷いた。
その後、俺とクロエは順番に自己紹介をして、これまでのことを話した。俺は、聖フランシス教団の回復術師のせいでパーティーを追い出されたことを説明し、クロエは教団に人体実験をされてライフドレインのスキルを発現してしまい、魔女となってしまったことを説明したのだが、その間ルナは一言も発することなく俺たちの話に耳を傾けていた。
「なるほど。ではやはり教団は……」
クロエの説明を聞いたルナの第一声がそれだった。彼女は目を伏せて少し考え込む素振りを見せたあと、再び俺たちに向き直った。そして真剣な表情で口を開く。
「回復魔法というものは本来自然の摂理に反しているものだと言われています。──教団が人体実験によって意図的に回復術師を生み出しているのだとしたら、その能力は……」
そう言って、ルナは右手を胸に当てた。
「──おそらくは何らかの代償なり、使用制限なり、それなりのデメリットがあるはずなんです。それが本当なら、これは由々しき事態ですよ。このまま放置しておくわけにはいきません」
クロエが小さく息を飲む音が聞こえた。
「やっぱり、私みたいな『魔女』が生まれてしまったのも、その代償だというのなら……」
「それに、俺の『リジェネレーション』スキルにも代償があるのだとしたら……」
考え込むクロエと俺にルナが声をかけた。
「お二人とも、ステータスを拝見させていただいてもよろしいでしょうか?」
「えっ、お嬢様はステータス開示スキル持ちなんですか!?」
ステータスを見れる人間というのは、教会の選ばれた聖職者だけだ。俺なんかは、教会に行って見てもらわなければ、自分のステータスを具体的な数字として見ることができないのだから。
驚いた俺に、ルナは苦笑した。
「一応、基礎的なスキルは一通りマスターしてますので」
「それでも、他人のステータス開示スキルなんてのは、教会で特別な祝福を授からないと……あっ」
そうだ、七聖剣なんて呼ばれて、この国最強の騎士団の一角であるこの侯爵令嬢殿であれば、そんな祝福を授かっていても不思議ではないのだ。俺は自分が無知だったことに恥じ入るばかりだった。
しかしルナは特に気を悪くした様子もなく、優しく微笑んで言った。
「気にしないでください。むしろ当然の反応だと思いますから。──それで? どうかされました?」
「あ、あぁ……いや、ステータスを見せてもいいんですけど、こんな天才令嬢殿に俺の平凡なステータスを見せるのは恥ずかしいというか……」
「問題ありません。わたしはあなた方のスキルに興味があるんです。見せて頂いても?」
「そういうことなら……。ほら、クロエも早く」
「う、うん」
クロエが俺の隣に並ぶと、ルナは俺たちの胸にその小さな手のひらを当てて、スキルを発動する。
「『ステータスオープン』」
俺たち二人の目の前に、四角いステータス画面が展開された。女神様の恩恵とはいえ、自分の能力がこうやって数字として現れていることには多少なりとも不快感を覚える。隣のクロエも少し居心地の悪そうな表情をしていた。
ルナは俺たちのステータスと真剣な表情でにらめっこを始める。
「……あの? なにか分かりました?」
ルナは俺の言葉に答えず、ひたすらに何かを考え込んでいるようだった。しばらくしてから俺達に「ありがとうございました」と言うと、軽く手を振ってステータス画面を閉じる。
「リックさんのステータスは平均値以下、しかしこれはあなたが支援職である以上仕方の無いことです。……クロエさんのステータスが平均値より大幅に高いのは、無理な人体実験によって無理やり引き出されたものだとすれば辻棲が合う。……そしてなによりも」
そう言うと、彼女はまたも黙り込んでしまった。その横顔からは、先程までのような穏やかな印象は一切感じられない。その凛とした佇まいに、思わず目を奪われてしまうほどだった。やがて彼女は口を開く。
「まず最初にお伝えしなければなりませんが、わたしの力ではお二人の『リジェネレーション』と『ライフドレイン』のスキルについて、お二人が理解している以上の詳細──すなわちデメリットや副次効果などの『裏情報』が一切分かりませんでした。恐らくその二つのスキルは世の中に二つとない固有のもの。すなわち『ユニークスキル』なのではないかと推測します」
「な、なによそれ? 確かにリッくんのはおかしなスキルだと思ってたけど、私のも普通のスキルじゃなかったってことなの?」
クロエが驚きに目を丸くした。俺も正直驚いている。まさか、噂にしか聞いた事のない『ユニークスキル』とかいうものが実際に存在していたとは思いもしなかったからだ。
しかもそれが、自分に発現していたなんて……!
「おそらくは。ですが一つだけハッキリと言えることがあります。特にリックさんの『リジェネレーション』は聖フランシス教団にとっては喉から手が出るほど欲しい無限回復スキルです。その存在を知られれば彼らは地の果てまでも追ってきて、リックさんを実験材料にしようとするでしょう」
「やっぱり、クロエと出会わなくてもどのみち俺は追われる運命だったんだな……」
ルナの口から語られた事実に愕然としながら、自嘲気味につぶやく。
「いずれにせよ、これ以上のことはわたしには分かりません。……なので、知り合いの研究者の所に行きましょう。その人に調べてもらえばあるいは……ただ、あくまで研究者としての視点からの鑑定結果になりますので、信用しすぎないようにお願いします」
「あ、はい……」
ルナは申し訳なさそうに顔を曇らせている。どうやら自分の力不足を気に病んでいるらしい。彼女のせいではないのだが、まぁ、そういう性分なんだろう。そんなことを気にしていても始まらない。ここは前向きに行くべきだ。それに、彼女のおかげで俺たちのスキルがどうやらユニークスキルであることがわかったのだから。
「さて、そろそろいい時間ですね。食事でも摂りながら続きは明日ということにしましょうか。今日は泊まっていってくださいね。せっかくだから部屋を用意してもらいますから」
「すみません。ありがとうございます」
俺は礼を言って頭を下げた。するとルナは自分の従者を呼ぶための鈴を鳴らした。程なくしてメイドたちが数人やって来る。
彼女たちは、てきぱきと俺たちを応接室から客室へと案内してくれた。
クロエと出会ったことから始まり、激動の一日だったが、今夜くらいはゆっくり休むことができるはずだ。俺はふかふかのベッドにダイブした。柔らかい布団が俺の体を包み込む。その感触に癒されていると、いつの間にか意識を失っていた。
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