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♡TS美少女と過ごす第2夜♡
魔導族のヒミツ! 〜ロリ巨乳だって差別は許せません!〜
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◇ ◆ ◇
私がまた例の噴水広場に転送されてきた。昨日と同じように、町は人で溢れている。
さてと、今日は何をしようかなー? とりあえずクラウスさんを探そうかな。
地図(マップ)を開くと、なんか街の外――遠くの方に赤い点が動いているのがわかった。恐らくスキル【赤い糸】によって表示されているフレンドだろう。でもこれ、フレンドが複数いたら誰がどこにいるのか分からなくない? 私、今のところクラウスさんとホムラちゃんの2人しかフレンドいないけど、それでもあの点がどっちなのかわからないもん!
そう思いながら地図上の赤い点を指でタップしてみると――『ホムラ』という文字が点の上に表示された。ホムラちゃんの方かいっ! まあ、初心者向けダンジョンでも苦戦するクラウスさんにしては街から離れてるなぁと思ってたんだよ。クラウスさんはまだログインしてないのかな?
ていうかホムラちゃん、何やってるのかなー? 呼んでみようかな? でも、誰かと一緒にいたら……えーい! とりあえずメッセージを送るだけ送ってみよう! どうせ他に話しかける相手もいないし!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
差出人︰ココア
タイトル︰もし良かったら
本文︰昨日チラッとお会いしましたココアです! もし良かったら一緒にパーティ組んでモンスター倒しに行きませんか?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
送っちゃったー! おぉぉ、すごく緊張するよ! 返事してくれるかな? 無視されちゃったらどうしよう!
だが、その心配は杞憂だったようだ。すぐにピコンッという音とともにメッセージが返ってきた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
差出人︰ホムラ
タイトル︰ロリ巨乳か
本文︰掲示板見たぞ。お前有名人になっちまったなwww一人で街の外に出ると他の奴らに狙われまくるだろうからついて行ってやるよwww噴水広場で待ってな。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
おぉ、これはOKってことだよね!? やったぁ! 今日は可愛い子とパーティ組めるぞぉ!
ワクワクしながら待っていると、目の前に赤い光が出現した。ちょうど、昨日ユキノちゃんが現れた時と同じように、光の中から一人の女の子が現れる。――赤いツインテールに近未来的な装備、痴女スタイルは間違いなくホムラちゃんだ。
ホムラちゃんは私の姿を確認すると、私の手を乱暴に掴んでどこかへ連れて行こうとする。
「早く街の外へ出るぞ!」
「えっ、ちょっと待ってなんでそんなに急いでるの!?」
「いいからはやく!」
私の手をホムラちゃんはぐいぐい引っ張るけど、私そんなに速く歩けないの! 素早さはまだ6しかないし!
すると、道端で花壇の世話をしていたNPCっぽいおじさんが、私たちの方を向いてこんなことを口にした。
「……あれ、魔導族じゃねぇか?」
「やべぇ! ちょっと失礼するぞ!」
「うわぁ!」
ホムラちゃんは私をひょいとお姫様抱っこするとそのまま全速力で走り出す。またしても胸きゅんイベント発生!? でもなんで!?
その理由はすぐにわかった。
「魔導族だ! 魔導族がいるぞ!」
「クソっ! なんで街に魔導族が!」
「穢らわしい! 出ていけ!」
何人ものNPCが手に何やら武器のようなものを握りながら私たちの周りに集まってこようとしたのだ。ホムラちゃんはNPCの間を縫うようにして駆け抜けて――やっと街の正門から外に出ることができた。
「――ここまで来れば一安心だ……ふぅ」
ホムラちゃんは私を地面に立たせると、膝に手をついて大きく息を吐く。
「ホムラちゃん、さっきのは……」
「――知らねぇのか? 魔導族は――」
あ、そういえばお兄ちゃんがまどうぞくは選ぶなって言ってたよね。なんでも――
「トラウマが刻まれるからとか――」
「そ。魔導族はNPCどもに恨まれてる――差別対象らしくてな。ステータスは高いんだが、いつもああいう反応されるから心が折れそうになるわ……」
「ホムラちゃん……」
あの街のNPCの反応。泥棒とか痴漢とかを見つけたみたいな、そんな感じの反応だった。なるほど、お兄ちゃんがやめろと言ったのも分かる気がする。NPCの全員にあんな反応をされたら、私なら鬱になっちゃうかも。
「まあ、大丈夫だ」
ホムラちゃんの声は震えている。私分かるよ。私だって、中学生くらいまでは病気のことで差別されたりしてたし、散々心無い言葉を浴びせられたことあるもん……だから!
「私がついてますから!」
ムギュっとホムラちゃんにハグをしてあげる。彼女の方が私よりも身長あるから、私がホムラちゃんに甘えてるみたいな格好になったけれど、ホムラちゃんは黙って私を受け入れてくれた。あ、ついでにアレを試してみるか!
「――【看破】」
ホムラちゃんに聞こえないくらいの声でこっそりと……覚えたての魔法――触れた相手のステータスを一部覗ける魔法を使ってみる。すると、彼女の身体がビクッと震えた。何かを感じたのだろうか?
「ちょっ!? ロリ巨乳お前何したんだ!?」
「ん? なにもしてませんよー?」
頬を染めて慌てたような声を上げるホムラちゃんに、私が生返事すると目の前にホムラちゃんのものと思われるステータスのウィンドウが展開された。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
名前︰ホムラ
性別︰『女』
種族︰『魔導族』
ジョブ︰『?』
ステータス
レベル︰50
HP︰?
MP︰220
STR︰520
VIT︰?
INT︰?
RES︰?
AGI︰72
DEX︰?
RUK︰10
スキル
【?】 【物理攻撃強化+】 【連撃の構え】 【覚醒】
魔法
【?】 【?】 【カラミティフレイム】 【アーマーブレイク】 【?】 【マナアブソーブ】
装備
武器︰ツインブレード/?
頭︰?
体︰バトルパワースーツ
腕︰?
足︰バトルパワーブーツ
装飾品︰炎神の髪飾り
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
うーん、覗いたけれど、なんか強そうってことしか分からない。あと、一部だけっていうこともあって分からない部分も多いなぁ。この【看破】って魔法は意外と使えないかもしれない。
「あ、そうそう。ホムラちゃんに聞きたいことがあったんです!」
私は、魔法をかけられたことに気づかずにしきりに首を傾げているホムラちゃんに声をかけた。もしかしたらこの子【看破】の存在を知らないのかもしれないね。
「――なんだよ? オレもなんでも知ってるわけじゃないぞ?」
「あの――『闇霊使い』の装備が手に入るクエストってありますか?」
「なるほど、そういうことか……確かに『精霊使い』の装備のままじゃ不便だからな。――あるにはあるけど、その前にロリ巨乳は一つやらなきゃいけない事がある」
「なんですか?」
「少し考えればわかる事だ。『闇霊使い』は『霊使い』なんだぞ? つまり――」
「つまり?」
「――霊と契約して初めて真価を発揮する」
「ほぉ!」
霊と契約ですか! なんかファンタジーらしくなってきましたね! なるほど、じゃあどこに行けばいいんだろう?
「慰めてくれたお礼だ。霊と契約できるオススメの場所知ってるから連れてってやるよ」
「ありがとうございます! ありがとうございます!」
私はホムラちゃんに何回も頭を下げたのだった。
私がまた例の噴水広場に転送されてきた。昨日と同じように、町は人で溢れている。
さてと、今日は何をしようかなー? とりあえずクラウスさんを探そうかな。
地図(マップ)を開くと、なんか街の外――遠くの方に赤い点が動いているのがわかった。恐らくスキル【赤い糸】によって表示されているフレンドだろう。でもこれ、フレンドが複数いたら誰がどこにいるのか分からなくない? 私、今のところクラウスさんとホムラちゃんの2人しかフレンドいないけど、それでもあの点がどっちなのかわからないもん!
そう思いながら地図上の赤い点を指でタップしてみると――『ホムラ』という文字が点の上に表示された。ホムラちゃんの方かいっ! まあ、初心者向けダンジョンでも苦戦するクラウスさんにしては街から離れてるなぁと思ってたんだよ。クラウスさんはまだログインしてないのかな?
ていうかホムラちゃん、何やってるのかなー? 呼んでみようかな? でも、誰かと一緒にいたら……えーい! とりあえずメッセージを送るだけ送ってみよう! どうせ他に話しかける相手もいないし!
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差出人︰ココア
タイトル︰もし良かったら
本文︰昨日チラッとお会いしましたココアです! もし良かったら一緒にパーティ組んでモンスター倒しに行きませんか?
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送っちゃったー! おぉぉ、すごく緊張するよ! 返事してくれるかな? 無視されちゃったらどうしよう!
だが、その心配は杞憂だったようだ。すぐにピコンッという音とともにメッセージが返ってきた。
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差出人︰ホムラ
タイトル︰ロリ巨乳か
本文︰掲示板見たぞ。お前有名人になっちまったなwww一人で街の外に出ると他の奴らに狙われまくるだろうからついて行ってやるよwww噴水広場で待ってな。
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おぉ、これはOKってことだよね!? やったぁ! 今日は可愛い子とパーティ組めるぞぉ!
ワクワクしながら待っていると、目の前に赤い光が出現した。ちょうど、昨日ユキノちゃんが現れた時と同じように、光の中から一人の女の子が現れる。――赤いツインテールに近未来的な装備、痴女スタイルは間違いなくホムラちゃんだ。
ホムラちゃんは私の姿を確認すると、私の手を乱暴に掴んでどこかへ連れて行こうとする。
「早く街の外へ出るぞ!」
「えっ、ちょっと待ってなんでそんなに急いでるの!?」
「いいからはやく!」
私の手をホムラちゃんはぐいぐい引っ張るけど、私そんなに速く歩けないの! 素早さはまだ6しかないし!
すると、道端で花壇の世話をしていたNPCっぽいおじさんが、私たちの方を向いてこんなことを口にした。
「……あれ、魔導族じゃねぇか?」
「やべぇ! ちょっと失礼するぞ!」
「うわぁ!」
ホムラちゃんは私をひょいとお姫様抱っこするとそのまま全速力で走り出す。またしても胸きゅんイベント発生!? でもなんで!?
その理由はすぐにわかった。
「魔導族だ! 魔導族がいるぞ!」
「クソっ! なんで街に魔導族が!」
「穢らわしい! 出ていけ!」
何人ものNPCが手に何やら武器のようなものを握りながら私たちの周りに集まってこようとしたのだ。ホムラちゃんはNPCの間を縫うようにして駆け抜けて――やっと街の正門から外に出ることができた。
「――ここまで来れば一安心だ……ふぅ」
ホムラちゃんは私を地面に立たせると、膝に手をついて大きく息を吐く。
「ホムラちゃん、さっきのは……」
「――知らねぇのか? 魔導族は――」
あ、そういえばお兄ちゃんがまどうぞくは選ぶなって言ってたよね。なんでも――
「トラウマが刻まれるからとか――」
「そ。魔導族はNPCどもに恨まれてる――差別対象らしくてな。ステータスは高いんだが、いつもああいう反応されるから心が折れそうになるわ……」
「ホムラちゃん……」
あの街のNPCの反応。泥棒とか痴漢とかを見つけたみたいな、そんな感じの反応だった。なるほど、お兄ちゃんがやめろと言ったのも分かる気がする。NPCの全員にあんな反応をされたら、私なら鬱になっちゃうかも。
「まあ、大丈夫だ」
ホムラちゃんの声は震えている。私分かるよ。私だって、中学生くらいまでは病気のことで差別されたりしてたし、散々心無い言葉を浴びせられたことあるもん……だから!
「私がついてますから!」
ムギュっとホムラちゃんにハグをしてあげる。彼女の方が私よりも身長あるから、私がホムラちゃんに甘えてるみたいな格好になったけれど、ホムラちゃんは黙って私を受け入れてくれた。あ、ついでにアレを試してみるか!
「――【看破】」
ホムラちゃんに聞こえないくらいの声でこっそりと……覚えたての魔法――触れた相手のステータスを一部覗ける魔法を使ってみる。すると、彼女の身体がビクッと震えた。何かを感じたのだろうか?
「ちょっ!? ロリ巨乳お前何したんだ!?」
「ん? なにもしてませんよー?」
頬を染めて慌てたような声を上げるホムラちゃんに、私が生返事すると目の前にホムラちゃんのものと思われるステータスのウィンドウが展開された。
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名前︰ホムラ
性別︰『女』
種族︰『魔導族』
ジョブ︰『?』
ステータス
レベル︰50
HP︰?
MP︰220
STR︰520
VIT︰?
INT︰?
RES︰?
AGI︰72
DEX︰?
RUK︰10
スキル
【?】 【物理攻撃強化+】 【連撃の構え】 【覚醒】
魔法
【?】 【?】 【カラミティフレイム】 【アーマーブレイク】 【?】 【マナアブソーブ】
装備
武器︰ツインブレード/?
頭︰?
体︰バトルパワースーツ
腕︰?
足︰バトルパワーブーツ
装飾品︰炎神の髪飾り
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うーん、覗いたけれど、なんか強そうってことしか分からない。あと、一部だけっていうこともあって分からない部分も多いなぁ。この【看破】って魔法は意外と使えないかもしれない。
「あ、そうそう。ホムラちゃんに聞きたいことがあったんです!」
私は、魔法をかけられたことに気づかずにしきりに首を傾げているホムラちゃんに声をかけた。もしかしたらこの子【看破】の存在を知らないのかもしれないね。
「――なんだよ? オレもなんでも知ってるわけじゃないぞ?」
「あの――『闇霊使い』の装備が手に入るクエストってありますか?」
「なるほど、そういうことか……確かに『精霊使い』の装備のままじゃ不便だからな。――あるにはあるけど、その前にロリ巨乳は一つやらなきゃいけない事がある」
「なんですか?」
「少し考えればわかる事だ。『闇霊使い』は『霊使い』なんだぞ? つまり――」
「つまり?」
「――霊と契約して初めて真価を発揮する」
「ほぉ!」
霊と契約ですか! なんかファンタジーらしくなってきましたね! なるほど、じゃあどこに行けばいいんだろう?
「慰めてくれたお礼だ。霊と契約できるオススメの場所知ってるから連れてってやるよ」
「ありがとうございます! ありがとうございます!」
私はホムラちゃんに何回も頭を下げたのだった。
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