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まどかはスライムを斬り続けた。
「ダメ! 真ん中をしっかり狙わないと! 上のレベルじゃ通用しないわ」
次々と自分に飛びかかるスライムを確実に斬るトレーニングをするまどか。
お嬢様育ちで一見派手な彼女だが、こうしたコツコツ積み重ねる努力をできる少女だった。
「さあ、かかってきなさい! ……って、あれ?」
数十体のスライムを倒したまどか。どういうわけかスライムの姿がない。
「どうしたのかしら……もしかして、売り切れ!?」
売り切れと言う表現が正しいのかは分からないが、まどかはダンジョンすべてのスライムを倒してしまったようだ。
「なるほど……一回のダンジョンで現れるモンスターの数は上限が決まっているようね」
また一つ、ダンジョンの秘密が分かった。
「じゃあ仕方ないわね。ボススライムを倒してもう一回、レベル1のダンジョンに入り直しましょうか」
まどかがボスステージに上がるとボススライムが現れる。
ボススライムもしっかりと見極め、一撃で真っ二つに斬った。
「うーん、まだまだね」
ダンジョンをクリアしたまどかの前にダンジョンガチャが現れる。
「普通ならワクワクするんですけど……レベル1ですしね……」
まどかは期待せずにガチャを回す。
『ガチャ!』
『木の棒 レア度★☆☆☆☆』
「……ふん、わかってたわよ! まったくこの木の棒、かさばるからイヤなのよね!」
ダンジョンをクリアし、レベル1の扉の前に飛ばされたまどか。
手に持っていた木の棒をロビーに投げ捨てる。
「さ! まだまだ行くわよ。入場料が無料って……ほんとありがたいわ!」
まどかは再びレベル1のダンジョンの扉を開く。
「さっき同じレベルだけど……中の作りは違うのね。ダンジョンは異世界って言うけど、異世界にはレベル1のダンジョンがたくさんあるのかしら?」
早速、スライムが姿を現す。
「きたわね!」
まどかは剣を構える。何度も何度も反復練習をし、剣の扱いを体に覚え込ませる。
数十体のスライムを倒したところで、スライムを姿を消した。
「また売り切れのようね。さ、ボススライムを倒してもう一回よ」
まどかがボスを倒すと、当然またダンジョンガチャが現れた。
「……ほんとにいらないのよね、あの棒。このままやり続けたらロビーが木の棒だらけになっちゃうわね」
レベル1のダンジョンでいいアイテムが出てくる確率はほぼゼロだ。
「はー、毎回引くのも面倒臭いわ」
まどかは現れてダンジョンガチャに近寄らず、愚痴をこぼしていた。
そのまま10秒ほどした時、
「あら!?」
まどかはいつものロビーのレベル1と書かれた扉の前に飛ばされた。
「え? どういうことかしら? いつもはダンジョンガチャ引いたら外に飛ばされるんですけど……
なるほど。ガチャを引く意思を見せなければ、ガチャを引かないでも外に出られるってことかしら?」
まどかの予想は当たっていた。
ほとんどの冒険者は高い入場料を払ってダンジョンに入る。
そして、ダンジョンガチャを回すこと自体が楽しみにもなっているため、回さないと言うケースはほとんどない。
そのため、どの冒険者もガチャを回さず、ダンジョンを出れることは知られてはいなかった。
そもそも、レアアイテムがまず手に入らないレベル1のダンジョンを、何度も連続もクリアするのは、無料で行き放題のまどかくらいだろう。
「パス機能ってところかしら? よかったわ。これでロビーが木の棒だらけになる心配はなさそうね」
まどかは一安心していた。
しかし、この時、彼女はまだ知らなかった。
たまたま見つけた、パス機能と名付けたガチャ放棄。
これがとんでもない秘密を秘めていたことを。
「ダメ! 真ん中をしっかり狙わないと! 上のレベルじゃ通用しないわ」
次々と自分に飛びかかるスライムを確実に斬るトレーニングをするまどか。
お嬢様育ちで一見派手な彼女だが、こうしたコツコツ積み重ねる努力をできる少女だった。
「さあ、かかってきなさい! ……って、あれ?」
数十体のスライムを倒したまどか。どういうわけかスライムの姿がない。
「どうしたのかしら……もしかして、売り切れ!?」
売り切れと言う表現が正しいのかは分からないが、まどかはダンジョンすべてのスライムを倒してしまったようだ。
「なるほど……一回のダンジョンで現れるモンスターの数は上限が決まっているようね」
また一つ、ダンジョンの秘密が分かった。
「じゃあ仕方ないわね。ボススライムを倒してもう一回、レベル1のダンジョンに入り直しましょうか」
まどかがボスステージに上がるとボススライムが現れる。
ボススライムもしっかりと見極め、一撃で真っ二つに斬った。
「うーん、まだまだね」
ダンジョンをクリアしたまどかの前にダンジョンガチャが現れる。
「普通ならワクワクするんですけど……レベル1ですしね……」
まどかは期待せずにガチャを回す。
『ガチャ!』
『木の棒 レア度★☆☆☆☆』
「……ふん、わかってたわよ! まったくこの木の棒、かさばるからイヤなのよね!」
ダンジョンをクリアし、レベル1の扉の前に飛ばされたまどか。
手に持っていた木の棒をロビーに投げ捨てる。
「さ! まだまだ行くわよ。入場料が無料って……ほんとありがたいわ!」
まどかは再びレベル1のダンジョンの扉を開く。
「さっき同じレベルだけど……中の作りは違うのね。ダンジョンは異世界って言うけど、異世界にはレベル1のダンジョンがたくさんあるのかしら?」
早速、スライムが姿を現す。
「きたわね!」
まどかは剣を構える。何度も何度も反復練習をし、剣の扱いを体に覚え込ませる。
数十体のスライムを倒したところで、スライムを姿を消した。
「また売り切れのようね。さ、ボススライムを倒してもう一回よ」
まどかがボスを倒すと、当然またダンジョンガチャが現れた。
「……ほんとにいらないのよね、あの棒。このままやり続けたらロビーが木の棒だらけになっちゃうわね」
レベル1のダンジョンでいいアイテムが出てくる確率はほぼゼロだ。
「はー、毎回引くのも面倒臭いわ」
まどかは現れてダンジョンガチャに近寄らず、愚痴をこぼしていた。
そのまま10秒ほどした時、
「あら!?」
まどかはいつものロビーのレベル1と書かれた扉の前に飛ばされた。
「え? どういうことかしら? いつもはダンジョンガチャ引いたら外に飛ばされるんですけど……
なるほど。ガチャを引く意思を見せなければ、ガチャを引かないでも外に出られるってことかしら?」
まどかの予想は当たっていた。
ほとんどの冒険者は高い入場料を払ってダンジョンに入る。
そして、ダンジョンガチャを回すこと自体が楽しみにもなっているため、回さないと言うケースはほとんどない。
そのため、どの冒険者もガチャを回さず、ダンジョンを出れることは知られてはいなかった。
そもそも、レアアイテムがまず手に入らないレベル1のダンジョンを、何度も連続もクリアするのは、無料で行き放題のまどかくらいだろう。
「パス機能ってところかしら? よかったわ。これでロビーが木の棒だらけになる心配はなさそうね」
まどかは一安心していた。
しかし、この時、彼女はまだ知らなかった。
たまたま見つけた、パス機能と名付けたガチャ放棄。
これがとんでもない秘密を秘めていたことを。
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