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十、旦那様の側近だそうで……
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「エリク様、どうしたんですか?」
「お邪魔しまーす。ていうか失礼しますってちゃんと言ったよね」
不遜な態度も意に介さず、ニナは青年と普通に会話している。
「ねえジェス君知らない? 聞きたいことがあって探してるんだけど」
「旦那様でしたらもうすぐこちらにいらっしゃいますよ」
「そう。なら僕もここで待たせてもらうね」
彼がそう宣言すると、ニナから視線で助けを求められた気がする。助けというか、決定権は私にあるということだろう。
「もちろん構いませんわ」
「――は? ていうか君、誰?」
まるで私の存在に今初めて気付いたような発言だ。ニナは明らかにほっとしていたけれど、了承したというのにあまりいい顔はされなかった。むしろ露骨に嫌な顔を現在進行でされている。
「初めまして。エスティーナと申します。ラージェス様の……」
私って……なんなのかしら!? 妻と名乗っても許されるの?
そんな躊躇いが私の答えを曖昧なものにしていた。
「ジェス君ってば、昼は大事な用事があるって聞いたけど……何、君が相手?」
そもそもジェス君て、ラージェス様? 旦那様のこと、でいいのよね? ニナも旦那様と言っていたし。
初めて顔を合わせたエリク様との会話は次から次へと疑問が飛び出すものだった。
「確かに私はラージェス様と食事の約束をしています。よろしければこちらで一緒に待ちませんか?」
「はっ――」
今、笑いました? 微笑みではなく明らかに嘲笑の部類で。
「君、僕のこと知らないの? ふうん。なんだ、大したことないんだね」
「……失礼、しました」
さっきから態度が大きい人ねえっ!
でも平常心よ。こんなことにいちいち目くじらを立てていられないわ。怒るだけ労力の無駄というものよ。前世を思い出しなさい……取引先の堅物重役たちの方がよほどイライラさせてくれたんだから! エリク様なんて可愛いもよ!
「僕はエリク。ジェス君の側近だよ。僕のことくらい憶えておきなよね」
――で? その勝ち誇ったような顔はなんなのかしら? 私は妻なのよって、張り合ったほうがいいのかしら?
エリク様は憶えておけとでも言うように、というか実際に言ったわね。腕組みしたエリク様はまるで私を威圧しているようだった。
「失礼しましたエリク様。以後お見知りおきを」
「そういうのいいから」
エリク様は私の言葉を最後まで聞かずにぴしゃりと突っぱねる。
「言っとくけど、ジェス君にちょっかい出さないでよね。ジェス君てチャラそうに見えて純粋なんだからね」
イデットさんの時にも感じたけれど、これは一体なんの牽制?
返答に躊躇っているうちにまたしても豪快に扉が開く。今度こそ登場したのは正真正銘、旦那様だった。
「悪い待たせた! ……ん? どうしたエリク、早速俺の嫁に会いに来たのか?」
「僕は仕事の話があって……って俺の嫁って何どういうこと!?」
エリク様は物凄い形相で旦那様に詰め寄った。
「は? 何、この人君の奥さんなの!? き、君、いつ結婚したのさ!?」
「三日前」
私たちは三日前のあの日から結婚したことになっているらしい。
「はあ!? な、何それ! 無事に帰ってきたと思ったら親友に挨拶もなしに、何勝手に結婚決めてるのさ! 僕、側近だよ! だよね!?」
どうやら旦那様の唐突ぶりに側近の自信を無しくているようで、もしも私が同じ立場だったらと思うと同情せずにはいられなかった。
「その件に関しては悪かったと思ってる。けど、ついてきてほしいと頼んだ俺に、日焼けだけは絶対にしたくないから船旅とか無理。本気で無理――と拒否したのはお前だ。なら仕方がないと、俺の代わりに視察を頼むという話になっただう? その間にちょっとした運命の出会いがあってな。そしてお前と顔を合わせるのはあれ以来、今日が初めてだ」
「そうだけど……そうだけどさあ!」
盛大に機嫌を損ねたらしく、エリク様はぷくりと頬を膨らませた。ちょっと可愛いけれど、多分ここで私が口を挟んだら大事件になると思うので何も言わない。火に油は注がないが一番だ。
「僕、簡単には許さないからね」
「限定ケーキでどうだ?」
お菓子でつるんですか!?
「……一番高いやつだからね」
つられた!?
少しは悩んでいたようだけど、わりとあっさりつられましたね!?
それにしても旦那様ったら……怖ろしい人だわ。限定ケーキを切り札に持っているなんて、今度取引をもちかける事があるのなら私も気をつけないといけないわ。限定ケーキが相手なら仕方がないこともあるわよね……だって限定ケーキですもの!
「ちょっとお嫁さん!」
「……え? ……あ! わ、私のこと!」
エリク様の不意打ちに反応が遅れてしまう。あまりにも自分が誰かの妻だという認識が今の私には足りていないらしい。
「君以外に誰がいるのさ。まさか僕? 確かに僕は可愛いし、女の子の格好だって完璧に似合っちゃうと思うけど、君しかいないでしょ!」
旦那様との仲直りの条件が成立したようで、いつの間にか矛先が私に向いていた。エリク様は腰に手を当て私を睨んでいる。
「僕が最初に言ったこと、忘れていいから」
「最初……?」
最初に言ったこと……もしかして、大したことないとか、旦那様にちょっかいを出すなという牽制の話?
「ていうか忘れて! じゃあね! 夫婦仲良くごゆっくり!」
エリク様は相変わらず不満げに口を曲げながら部屋を出て行こうとする。
「おいエリク! 仕事の話はいいのか?」
「そんなの後でいいよ! お嫁さんと仲良くごはん食べてれば!?」
言葉はつんけんしているけれど、心遣いは優しさに溢れていた。きっといい人なのだろう。こんなにも食事の心配をしてくれるのだから。
そうして暴風のようなエリク様が去った部屋で、私と旦那様は何とも言えない雰囲気の中、視線を交わした。
「……賑やかな方、でしたわね」
「俺がいない間、何か言われなかったか!?」
「特には、取り立てて報告するようなことはありませんでしたわ」
忘れてほしいと言っていたしね。これ以上目をつけられても困るし、黙って忘れてあげましょう。
「すまない。エリクは、根は良い奴なんだが……どうも言葉使いと、あの性格で誤解されやすくてな」
「あら、旦那様が謝罪されるようなことは何もありませんでしたのよ。私はエリク様のような方、好きですもの」
「そりゃあ良かった……っていや良くないだろ!?」
「どっちなのですか……」
「おまっ、ああいう奴が好みなのか!?」
「微笑ましくっていいですわよね」
感情を隠そうとしない。言いたいことを、良いことも悪いことも含めて素直に打ち明けてくれる。可愛くて見ていて微笑ましいと思える人――という意味だ。
「そ、そうか、微笑ましいか……それは良かった。取り乱して悪かったな。それに待たせた」
旦那様は言葉を並べながら自分自身に向けて落ち着け……と何度か繰り返し囁いていた。
「いいえ、ちっとも。この時間さえ、私には尊いものでした」
これから運ばれてくる食事を想像をしただけで幸せが止まらない。つい、うっとりとしたため息が零れてしまうほどだ。
「当たり前のように誘ってしまったし、お前も平然と要求するものだから疑問に思うこともなかったが……飯は食うんだな」
「確かに人魚は食べなくても平気ですけれど、私はもう人間、食事もしますわ。加えて私はこの国の一員となったのですから、早くこの国の味に慣れたいのです。もちろん食事だけではなく、習慣や文化にも」
「そうか……。俺はいい奥さんを見つけたんだな」
旦那様は優しく笑ってくれた。
「はい。私はいい旦那様に見つけてもらいました」
そして私も、旦那様に褒められて悪い気はしなかった。だからこれは私の本心だ。この人となら、形ばかりの夫婦だろうと過ごしていけると思えた。
「お邪魔しまーす。ていうか失礼しますってちゃんと言ったよね」
不遜な態度も意に介さず、ニナは青年と普通に会話している。
「ねえジェス君知らない? 聞きたいことがあって探してるんだけど」
「旦那様でしたらもうすぐこちらにいらっしゃいますよ」
「そう。なら僕もここで待たせてもらうね」
彼がそう宣言すると、ニナから視線で助けを求められた気がする。助けというか、決定権は私にあるということだろう。
「もちろん構いませんわ」
「――は? ていうか君、誰?」
まるで私の存在に今初めて気付いたような発言だ。ニナは明らかにほっとしていたけれど、了承したというのにあまりいい顔はされなかった。むしろ露骨に嫌な顔を現在進行でされている。
「初めまして。エスティーナと申します。ラージェス様の……」
私って……なんなのかしら!? 妻と名乗っても許されるの?
そんな躊躇いが私の答えを曖昧なものにしていた。
「ジェス君ってば、昼は大事な用事があるって聞いたけど……何、君が相手?」
そもそもジェス君て、ラージェス様? 旦那様のこと、でいいのよね? ニナも旦那様と言っていたし。
初めて顔を合わせたエリク様との会話は次から次へと疑問が飛び出すものだった。
「確かに私はラージェス様と食事の約束をしています。よろしければこちらで一緒に待ちませんか?」
「はっ――」
今、笑いました? 微笑みではなく明らかに嘲笑の部類で。
「君、僕のこと知らないの? ふうん。なんだ、大したことないんだね」
「……失礼、しました」
さっきから態度が大きい人ねえっ!
でも平常心よ。こんなことにいちいち目くじらを立てていられないわ。怒るだけ労力の無駄というものよ。前世を思い出しなさい……取引先の堅物重役たちの方がよほどイライラさせてくれたんだから! エリク様なんて可愛いもよ!
「僕はエリク。ジェス君の側近だよ。僕のことくらい憶えておきなよね」
――で? その勝ち誇ったような顔はなんなのかしら? 私は妻なのよって、張り合ったほうがいいのかしら?
エリク様は憶えておけとでも言うように、というか実際に言ったわね。腕組みしたエリク様はまるで私を威圧しているようだった。
「失礼しましたエリク様。以後お見知りおきを」
「そういうのいいから」
エリク様は私の言葉を最後まで聞かずにぴしゃりと突っぱねる。
「言っとくけど、ジェス君にちょっかい出さないでよね。ジェス君てチャラそうに見えて純粋なんだからね」
イデットさんの時にも感じたけれど、これは一体なんの牽制?
返答に躊躇っているうちにまたしても豪快に扉が開く。今度こそ登場したのは正真正銘、旦那様だった。
「悪い待たせた! ……ん? どうしたエリク、早速俺の嫁に会いに来たのか?」
「僕は仕事の話があって……って俺の嫁って何どういうこと!?」
エリク様は物凄い形相で旦那様に詰め寄った。
「は? 何、この人君の奥さんなの!? き、君、いつ結婚したのさ!?」
「三日前」
私たちは三日前のあの日から結婚したことになっているらしい。
「はあ!? な、何それ! 無事に帰ってきたと思ったら親友に挨拶もなしに、何勝手に結婚決めてるのさ! 僕、側近だよ! だよね!?」
どうやら旦那様の唐突ぶりに側近の自信を無しくているようで、もしも私が同じ立場だったらと思うと同情せずにはいられなかった。
「その件に関しては悪かったと思ってる。けど、ついてきてほしいと頼んだ俺に、日焼けだけは絶対にしたくないから船旅とか無理。本気で無理――と拒否したのはお前だ。なら仕方がないと、俺の代わりに視察を頼むという話になっただう? その間にちょっとした運命の出会いがあってな。そしてお前と顔を合わせるのはあれ以来、今日が初めてだ」
「そうだけど……そうだけどさあ!」
盛大に機嫌を損ねたらしく、エリク様はぷくりと頬を膨らませた。ちょっと可愛いけれど、多分ここで私が口を挟んだら大事件になると思うので何も言わない。火に油は注がないが一番だ。
「僕、簡単には許さないからね」
「限定ケーキでどうだ?」
お菓子でつるんですか!?
「……一番高いやつだからね」
つられた!?
少しは悩んでいたようだけど、わりとあっさりつられましたね!?
それにしても旦那様ったら……怖ろしい人だわ。限定ケーキを切り札に持っているなんて、今度取引をもちかける事があるのなら私も気をつけないといけないわ。限定ケーキが相手なら仕方がないこともあるわよね……だって限定ケーキですもの!
「ちょっとお嫁さん!」
「……え? ……あ! わ、私のこと!」
エリク様の不意打ちに反応が遅れてしまう。あまりにも自分が誰かの妻だという認識が今の私には足りていないらしい。
「君以外に誰がいるのさ。まさか僕? 確かに僕は可愛いし、女の子の格好だって完璧に似合っちゃうと思うけど、君しかいないでしょ!」
旦那様との仲直りの条件が成立したようで、いつの間にか矛先が私に向いていた。エリク様は腰に手を当て私を睨んでいる。
「僕が最初に言ったこと、忘れていいから」
「最初……?」
最初に言ったこと……もしかして、大したことないとか、旦那様にちょっかいを出すなという牽制の話?
「ていうか忘れて! じゃあね! 夫婦仲良くごゆっくり!」
エリク様は相変わらず不満げに口を曲げながら部屋を出て行こうとする。
「おいエリク! 仕事の話はいいのか?」
「そんなの後でいいよ! お嫁さんと仲良くごはん食べてれば!?」
言葉はつんけんしているけれど、心遣いは優しさに溢れていた。きっといい人なのだろう。こんなにも食事の心配をしてくれるのだから。
そうして暴風のようなエリク様が去った部屋で、私と旦那様は何とも言えない雰囲気の中、視線を交わした。
「……賑やかな方、でしたわね」
「俺がいない間、何か言われなかったか!?」
「特には、取り立てて報告するようなことはありませんでしたわ」
忘れてほしいと言っていたしね。これ以上目をつけられても困るし、黙って忘れてあげましょう。
「すまない。エリクは、根は良い奴なんだが……どうも言葉使いと、あの性格で誤解されやすくてな」
「あら、旦那様が謝罪されるようなことは何もありませんでしたのよ。私はエリク様のような方、好きですもの」
「そりゃあ良かった……っていや良くないだろ!?」
「どっちなのですか……」
「おまっ、ああいう奴が好みなのか!?」
「微笑ましくっていいですわよね」
感情を隠そうとしない。言いたいことを、良いことも悪いことも含めて素直に打ち明けてくれる。可愛くて見ていて微笑ましいと思える人――という意味だ。
「そ、そうか、微笑ましいか……それは良かった。取り乱して悪かったな。それに待たせた」
旦那様は言葉を並べながら自分自身に向けて落ち着け……と何度か繰り返し囁いていた。
「いいえ、ちっとも。この時間さえ、私には尊いものでした」
これから運ばれてくる食事を想像をしただけで幸せが止まらない。つい、うっとりとしたため息が零れてしまうほどだ。
「当たり前のように誘ってしまったし、お前も平然と要求するものだから疑問に思うこともなかったが……飯は食うんだな」
「確かに人魚は食べなくても平気ですけれど、私はもう人間、食事もしますわ。加えて私はこの国の一員となったのですから、早くこの国の味に慣れたいのです。もちろん食事だけではなく、習慣や文化にも」
「そうか……。俺はいい奥さんを見つけたんだな」
旦那様は優しく笑ってくれた。
「はい。私はいい旦那様に見つけてもらいました」
そして私も、旦那様に褒められて悪い気はしなかった。だからこれは私の本心だ。この人となら、形ばかりの夫婦だろうと過ごしていけると思えた。
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