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八、新しい生活の始まり
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「あの……失礼ですが、私は疑われていたのでは?」
「――は?」
イデットさんは本気でわけがわからないという顔をした後、怒涛の勢いで語りだした。
「何をおっしゃられるのですか! 旦那様が幸せになるために必要な方だというのであればわたくしが口を出すことは何もございません。使用人一同、同じ心つもりでおります。わたくしたちは奥様がどのような立場の人間であろうと余計な詮索はいたしません」
そういえばあの人、私のことをどう説明しているのかしら……
ひとまず人魚であることは隠しておくべき? もう少し詳細に打ち合わせしておくべきだったわね。
「奥様。お召し物、大変よくお似合いでございます。それでは僭越ならが、わたくしイデットが責任をもってお城までの道のりを案内させていただきましょう」
「え、ええ……よよろしく……え? お城?」
「はい」
そう告げてイデットさんは静かに歩き出した。慌てて私が後を追うと、砂浜からとある場所を示す。
「あちらまで――」
目に見える場所ならそう遠くもないわよね……って……
「まさか……!」
イデットさんの視線の先には私自身もお城だと言って目印に使わせてもらった建物がある。
目的地、というか私が住む場所ってもしかしなくてもあそこ!?
決して忘れていたわけではない。けれどきっと、その言葉の重みを正しく理解してはいなかったのだと思う。私が嫁入りすることになったお相手はリヴェール国という人間の国の王子様。
私はラージェス様が王子様だということを都合良く忘れていたのかもしれない。
~☆~★~☆~★~☆~★~☆~
見える距離となれば近いと思っていたけれど、道なりに進めばそれなりに距離と時間は掛かるものだった。その間、私とイデットさんはといえば……意外なことに会話が弾んでいた。最初の印象は怖そうな人だったけれど、話してみるとやはり饒舌で、私の知りたいことをたくさん教えてくれた。
「本来であれば妻の迎えは夫の役目。奥様には新婚早々に寂しい思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。わたくしの監督不行き届きなのです! ですからどうか、旦那様を責めずにいてやってはもらえませんでしょうか!?」
「も、もちろんですわ。それに話してくれましたもの。どうしてもお仕事が忙しかったのでしょう? きちんと理解していますわ」
ただの人質なのに仰々しいことね。なんだか気恥ずかしいくらい。けれど旦那様の立場上、堂々と人質宣言は出来ないものね。なら、私は形ばかりでもいい奥様を演じておきましょう! 仮にも旦那様に迷惑はかけられないわ。
「なんとお心の広い……。本当に旦那様はいい奥様を見つけられたのですね。ああ、なんということでしょう! わたくし大切なことを伝えそびれておりました。旦那様を助けて下さった恩人に感謝も伝えていないとは失態もいいところです! 奥様。本当に……っ、本当に、ありがとうございました」
イデットさんは少しだけ言葉に詰まりながら何度も感謝の言葉を伝えてくれた。
「私は、そんな……特別なことをしたつもりはありません。ですから顔を上げて下さい。ところでイデットさん。旦那様は、私のことをみなさんにはどのように話ているのかしら。たとえば私の素性とか……」
「奥様は遠く離れた異国のご出身で、尊い身分の方だと」
そうね。一応、海の国の姫として生まれ育っているわ。
「なんでも二度も旦那様を窮地から救った恩人でいらっしゃると」
そうね。二回救ったわ。間違ってはいないわね。
「つい先日運命的な再会をされて、将来を誓い合われたそうですね。ですが奥様のご両親におかれましては結婚について快く思っていらっしゃらないご様子。旦那様からはあまり故郷の話には触れないようにと仰せつかっております。一同心得ていますのでご安心くださいませ」
「そういう設定なのね……」
「設定?」
「こちらの話よ」
「さようでございますか? ああそれと、大切な人なので丁重に扱うようにとも命じられております。奥様は本当に愛されているのですね」
イデットさんは心から嬉しそうに言ってくれる。彼らにしてみればいきなり現れた得体のしれない奥様だというのに、当然のように祝福をくれるのだ。
私は……曖昧に笑って話を合わせておくことが懸命かしら。何かを否定して怪しまれても旦那様が困ってしまうわ。
「異国の地で不慣れなこともあるでしょうが、わたくしイデットを始め、みな誠心誠意奥様のお世話をさせていただきますのでご安心くださいませ。ああ、お城に到着致しましたらまずは湯を用意させましょう。ゆっくりと長旅の疲れを癒さなければ」
長旅……。海の国からここまで、私たちにしてみれば今日はちょっと遠くまで泳いでみたわ~くらいの感覚だ。しかしお風呂に入れるとは願ってもない提案である。
お風呂! お風呂に入れるのね! シャワーに湯船、私、大好きなのよ!
疲れた日にはのんびりお湯につかることも好きだったなと、また遠い昔を懐かしんでします。そうして城門を潜ると私たちの姿を目にして走り出す人物がいた。
「エスティーナ姫!」
出たわね!?
走り寄るラージェス様を前に私は速やかに警戒態勢を取る。
「本当に来てくれたんだな! エスティーナ姫!」
まずは想像以上の歓迎姿勢に出迎えられて予想外だったけれど、いつまでも黙ってはいられない。こちらもすぐに表情を立て直して応戦する。
「三日ぶりですわね。お元気そうで何よりですわ」
「心配してくれたのか!?」
「当たり前ですわ。約束通り迎えの手配をいただけて感謝しています」
「俺が迎えに行けなくて悪かったな」
「いえ別に?」
「代わりに最も信頼している部下を向かわせたんだが……。イデットも、ありがとな」
「勿体ないお言葉です」
イデットさんは深々とお辞儀していた。
「旦那様。心遣いに配慮、ありがとうございました。どうか私のことはエスティとお呼び下さい。親しい者からはそう呼ばれています。もちろん呼び捨てで構いませんわ」
「エスティか……」
「そのように」
旦那様は海でこそ私の顔ばかり見ていたけれど、ようやくここで私の足元を注視する。
「本当に人間になれるんだな」
「知っていて要求したのではないのですか?」
「あ、ああ、まあな……。けど、実際この目で見るまではどうにも――って、旦那様!?」
「いけませんでしたか? 一応、私は妻ということなので」
一応、ね。それともラージェス様の方が良かったのかしら?
「夫婦っぽい……」
「はい?」
「やっ、なんでも! 良い、とても良いと思う。ぜひこれからも呼んでもらいたい」
「そうですか?」
「さあさあ旦那様! 奥様はお疲れなのですから、長話は後ほどに! 女性の支度は時間が掛かるのですからね」
的を得ない会話に痺れを切らしたのか、あたふたとする旦那様に変わってイデットさんがその場を仕切り始める。歩きながら教えてもらったのだが、イデットさんはこのお城で働く使用人を統括する立場にあるらしい。
「そりゃ悪かったな。エスティ、また後で会おう。まずはゆっくり疲れを癒してくれ。お前の支度が整い次第で構わないが、一緒に食事をしないか?」
その誘いを耳にした瞬間、平常運転をしていた私の瞳は唐突に煌めいた。
「なんて嬉しいお誘いなのかしら! もちろんですわ! 喜んでご一緒させてもらいますわ!」
「本当か!?」
「はい! 本日のメニューは何かしら!? あ、聞いてしまっては楽しみが半減してしまいますよね。私ったら……テーブルに着いてからのお楽しみ、というものですわね。ええ、ええっ! それはもう楽しみにしていますわ!」
旦那様もなんだか嬉しそうだし? もしかしたら私を待っていたせいで旦那様も空腹だったのかもしれない。
そこで初めて私は自分の身体が空腹を感じるようになっていたことを実感する。十七年ぶりにご飯が食べられるという事実に胸は高鳴り、語尾にハートマークが付きそうだ。おそらくは瞳にはハートが浮かんでいる。
「――は?」
イデットさんは本気でわけがわからないという顔をした後、怒涛の勢いで語りだした。
「何をおっしゃられるのですか! 旦那様が幸せになるために必要な方だというのであればわたくしが口を出すことは何もございません。使用人一同、同じ心つもりでおります。わたくしたちは奥様がどのような立場の人間であろうと余計な詮索はいたしません」
そういえばあの人、私のことをどう説明しているのかしら……
ひとまず人魚であることは隠しておくべき? もう少し詳細に打ち合わせしておくべきだったわね。
「奥様。お召し物、大変よくお似合いでございます。それでは僭越ならが、わたくしイデットが責任をもってお城までの道のりを案内させていただきましょう」
「え、ええ……よよろしく……え? お城?」
「はい」
そう告げてイデットさんは静かに歩き出した。慌てて私が後を追うと、砂浜からとある場所を示す。
「あちらまで――」
目に見える場所ならそう遠くもないわよね……って……
「まさか……!」
イデットさんの視線の先には私自身もお城だと言って目印に使わせてもらった建物がある。
目的地、というか私が住む場所ってもしかしなくてもあそこ!?
決して忘れていたわけではない。けれどきっと、その言葉の重みを正しく理解してはいなかったのだと思う。私が嫁入りすることになったお相手はリヴェール国という人間の国の王子様。
私はラージェス様が王子様だということを都合良く忘れていたのかもしれない。
~☆~★~☆~★~☆~★~☆~
見える距離となれば近いと思っていたけれど、道なりに進めばそれなりに距離と時間は掛かるものだった。その間、私とイデットさんはといえば……意外なことに会話が弾んでいた。最初の印象は怖そうな人だったけれど、話してみるとやはり饒舌で、私の知りたいことをたくさん教えてくれた。
「本来であれば妻の迎えは夫の役目。奥様には新婚早々に寂しい思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。わたくしの監督不行き届きなのです! ですからどうか、旦那様を責めずにいてやってはもらえませんでしょうか!?」
「も、もちろんですわ。それに話してくれましたもの。どうしてもお仕事が忙しかったのでしょう? きちんと理解していますわ」
ただの人質なのに仰々しいことね。なんだか気恥ずかしいくらい。けれど旦那様の立場上、堂々と人質宣言は出来ないものね。なら、私は形ばかりでもいい奥様を演じておきましょう! 仮にも旦那様に迷惑はかけられないわ。
「なんとお心の広い……。本当に旦那様はいい奥様を見つけられたのですね。ああ、なんということでしょう! わたくし大切なことを伝えそびれておりました。旦那様を助けて下さった恩人に感謝も伝えていないとは失態もいいところです! 奥様。本当に……っ、本当に、ありがとうございました」
イデットさんは少しだけ言葉に詰まりながら何度も感謝の言葉を伝えてくれた。
「私は、そんな……特別なことをしたつもりはありません。ですから顔を上げて下さい。ところでイデットさん。旦那様は、私のことをみなさんにはどのように話ているのかしら。たとえば私の素性とか……」
「奥様は遠く離れた異国のご出身で、尊い身分の方だと」
そうね。一応、海の国の姫として生まれ育っているわ。
「なんでも二度も旦那様を窮地から救った恩人でいらっしゃると」
そうね。二回救ったわ。間違ってはいないわね。
「つい先日運命的な再会をされて、将来を誓い合われたそうですね。ですが奥様のご両親におかれましては結婚について快く思っていらっしゃらないご様子。旦那様からはあまり故郷の話には触れないようにと仰せつかっております。一同心得ていますのでご安心くださいませ」
「そういう設定なのね……」
「設定?」
「こちらの話よ」
「さようでございますか? ああそれと、大切な人なので丁重に扱うようにとも命じられております。奥様は本当に愛されているのですね」
イデットさんは心から嬉しそうに言ってくれる。彼らにしてみればいきなり現れた得体のしれない奥様だというのに、当然のように祝福をくれるのだ。
私は……曖昧に笑って話を合わせておくことが懸命かしら。何かを否定して怪しまれても旦那様が困ってしまうわ。
「異国の地で不慣れなこともあるでしょうが、わたくしイデットを始め、みな誠心誠意奥様のお世話をさせていただきますのでご安心くださいませ。ああ、お城に到着致しましたらまずは湯を用意させましょう。ゆっくりと長旅の疲れを癒さなければ」
長旅……。海の国からここまで、私たちにしてみれば今日はちょっと遠くまで泳いでみたわ~くらいの感覚だ。しかしお風呂に入れるとは願ってもない提案である。
お風呂! お風呂に入れるのね! シャワーに湯船、私、大好きなのよ!
疲れた日にはのんびりお湯につかることも好きだったなと、また遠い昔を懐かしんでします。そうして城門を潜ると私たちの姿を目にして走り出す人物がいた。
「エスティーナ姫!」
出たわね!?
走り寄るラージェス様を前に私は速やかに警戒態勢を取る。
「本当に来てくれたんだな! エスティーナ姫!」
まずは想像以上の歓迎姿勢に出迎えられて予想外だったけれど、いつまでも黙ってはいられない。こちらもすぐに表情を立て直して応戦する。
「三日ぶりですわね。お元気そうで何よりですわ」
「心配してくれたのか!?」
「当たり前ですわ。約束通り迎えの手配をいただけて感謝しています」
「俺が迎えに行けなくて悪かったな」
「いえ別に?」
「代わりに最も信頼している部下を向かわせたんだが……。イデットも、ありがとな」
「勿体ないお言葉です」
イデットさんは深々とお辞儀していた。
「旦那様。心遣いに配慮、ありがとうございました。どうか私のことはエスティとお呼び下さい。親しい者からはそう呼ばれています。もちろん呼び捨てで構いませんわ」
「エスティか……」
「そのように」
旦那様は海でこそ私の顔ばかり見ていたけれど、ようやくここで私の足元を注視する。
「本当に人間になれるんだな」
「知っていて要求したのではないのですか?」
「あ、ああ、まあな……。けど、実際この目で見るまではどうにも――って、旦那様!?」
「いけませんでしたか? 一応、私は妻ということなので」
一応、ね。それともラージェス様の方が良かったのかしら?
「夫婦っぽい……」
「はい?」
「やっ、なんでも! 良い、とても良いと思う。ぜひこれからも呼んでもらいたい」
「そうですか?」
「さあさあ旦那様! 奥様はお疲れなのですから、長話は後ほどに! 女性の支度は時間が掛かるのですからね」
的を得ない会話に痺れを切らしたのか、あたふたとする旦那様に変わってイデットさんがその場を仕切り始める。歩きながら教えてもらったのだが、イデットさんはこのお城で働く使用人を統括する立場にあるらしい。
「そりゃ悪かったな。エスティ、また後で会おう。まずはゆっくり疲れを癒してくれ。お前の支度が整い次第で構わないが、一緒に食事をしないか?」
その誘いを耳にした瞬間、平常運転をしていた私の瞳は唐突に煌めいた。
「なんて嬉しいお誘いなのかしら! もちろんですわ! 喜んでご一緒させてもらいますわ!」
「本当か!?」
「はい! 本日のメニューは何かしら!? あ、聞いてしまっては楽しみが半減してしまいますよね。私ったら……テーブルに着いてからのお楽しみ、というものですわね。ええ、ええっ! それはもう楽しみにしていますわ!」
旦那様もなんだか嬉しそうだし? もしかしたら私を待っていたせいで旦那様も空腹だったのかもしれない。
そこで初めて私は自分の身体が空腹を感じるようになっていたことを実感する。十七年ぶりにご飯が食べられるという事実に胸は高鳴り、語尾にハートマークが付きそうだ。おそらくは瞳にはハートが浮かんでいる。
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