42 / 43
五、銀鎖
5-8
しおりを挟む
(あの子が見つかったわ)
純香が告げたのは、警察署だった。
「どういうことだ。そこに悟がいるのか。ケガしてないか。まさか補導されたとか」
(ホント、あなたの方がよほど『親』ね)
「純香さん!」
純香の声が妙に沈んでいるのが気になったが、取るものも取りあえず遼一は車を走らせた。純香から聞いた中央署に入ると、ひんやりとした暗い部屋へ通された。
「悟!」
純香が振り返った。
「目撃者がいたそうなの。だから、そのまま戻してくれるって」
「は!?」
純香の身体を避けて部屋へ入ると、白い布をかけられた小山があった。
「悟!」
遼一は小山へ駆け寄った。台に乗せられたそれは。
悟の身体だった。
すっかり冷たくなって、無言で眠っている。
「悟…………!」
白い布の下には、傷ひとつないキレイな寝顔。
「どういうことだ、純香さん」
遼一は純香の肩をつかんで前後に激しく揺さぶった。純香は目を伏せた。
「橋から飛び降りたのよ、この子。心臓マヒだって。この時期川の水は冷たいから。だから、傷ひとつないし、水も飲んでない」
遼一は純香の肩を振り放し、寝台へ駆け寄った。
「悟……悟……悟……!」
遼一は悟の名を叫び続けた。何度呼んでも、目を開けないのが不思議だった。生きて輝く瞳を見せてくれないのはどうしてだ。
「この子、別にあの家に帰りたくもないでしょうけど、あなたのところへ運ぶ訳にもいかない。このまま斎場へ搬送するわ」
遼一は悟の名を呼ぶのを止めて振り返り、涙の中から純香を睨みつけた。
「冷たい女だな」
「ええ、そうね。あなた、昔から知ってるでしょ」
どうやって移動したか分からない。
ガランとした部屋、金属の枠組みの手前に敷かれた布団に、悟は寝かされていた。妙に光沢のある冷たい布団に。
「これ。この子の身につけていたものと、あなたの車の鍵」
ここへ置いておくわね。そう告げる純香の声がする。何かを空けた紙箱なのだろう。そこへ金属製の物品がいくつか入れられ、悟の枕許に置かれる。
背後で、斎場の担当者と純香が打ち合わせをする。篠田氏が到着し、悟の亡骸を離れたところから確認する。遼一は彼のために場所をよけた。形通りの焼香をして下がる篠田氏。
そうだ。あんたはこの子を愛しちゃいない。そしてそうする謂われもない。
遼一の視界が暗くなる。純香の髪が鼻先で揺れた。
「遼一くん。あなた、何飲むの」
純香は焼香台の前に膝をついた。
「お酒、要るでしょ。日本酒? ワイン? ウイスキー? 眠ってしまっても大丈夫よ。今は便利なお線香があるから。夜通し見張っている必要はないのよ」
じゃあ、日本酒を。遼一はそう口にしようとした。咽から出た声がそういう言葉を成したか分からない。純香はうなずいて去っていった。
遼一は、自分が着ているのが濃緑のセーターであることに気づいた。
あの日、寒がる悟に着せてやったセーターだ。
腕を上げさせ、すぽっとかぶせて通してやった。幼児に着せるように。
あのとき、悟は、どんな顔をしていただろうか。
目を伏せ、頬を少し赤くして、喜んでいたろう。そういう反応をする子だ。遼一に何かされるのが嬉しくて、はにかみながら小さな声で礼を言う。いつも、そうだった。
表面は静かに、しかし目許をふっと赤くして。
あの喜ぶ姿を目にしたくて、何でもしてやると決めていた。たったひとつ、遼一が見つけた生きる意味だった。
悟と出会って、この子を愛して、遼一は自分が何のために生きてきたかを知った。
純香が言った。
「今夜は、ふたりだけにしてあげる。冷たい女からの精一杯のプレゼントよ」
篠田氏を何と言って説得したのか知らない。とにかく、純香はその約束を守ってくれた。
夫妻が出ていき、斎場の担当者がお膳を持ってやってきた。
「何かほかにご要り用のものはありますか?」
仕事柄控えめだが、相手を安心させる穏やかな笑顔だった。何も要らないと言おうとして、遼一はひとつ思いついたことを頼んでみた。
「ココア……」
「はい」
「ココアをもらえますか? 温かいココアを」
担当者は困ったような顔をして笑っていたが、缶入りココアとマグカップを持って戻ってきた。本格的なものがなくて、と担当者は済まなそうに盆を差し出した。
「充分です」
遼一は礼を言った。
悟は部屋に道具を持ち込んでから、いつも遼一のためにコーヒーを淹れ、自分の分には砂糖と牛乳をタップリ加えて飲んでいた。本当はココアが好きだった。もう、自分のために、好みを我慢しなくていい。
缶を空け、白いマグカップにココアを注ぐと、甘い香りと湯気が立った。
「さー、ココアだぞ。お前好きだろ。ここ置くからな」
遼一は自分のためには酒を注ぎ、カチリとマグカップにグラスを当ててひと口飲んだ。
「別に俺につき合って、コーヒーばかり飲まなくてもよかったのにな」
嬉しそうにドリッパーに湯を注いでいた悟の姿が目に浮かぶ。遼一が「うまい」と褒めると、にこりと笑った。悟は、遼一のことを好きだったのだ。
そうだな。俺もきっと、初めから――。
あの晩、指輪の約束をした夜、悟の言った言葉。
(クリスマスには僕を上げる)
(言っとくけど、返品不可だからね)
(ずっと、あなたのものにしていて)
頬を染めてそう言った悟。遼一の腕の中で、瞳をうるませて。
嘘つき。お前はお前を俺にくれたんじゃなかったのか。
返品不可とか言っておいて、さっさと回収しちまっちゃダメじゃないか。
ずっと俺のものでいてくれるんじゃなかったのか。
なのに、俺を置いて、たったひとりで。
「後で『返せ』って言っても聞かないぞって。俺、お前にそう言ったよな」
悟はきっと自分と純香の会話を聞いていたに違いない。
呪われた、自分の出自を知ってしまったに違いない。
「俺は、ずっとお前と生きていく積もりでいたよ。お前が甥でも。お前さえ嫌じゃなかったら」
そして当然、息子でも。
血を分けた我が子を恋人として愛する。あの家で生まれた自分たちにかけられた呪いでも、そうでなくても、もうどうでもよかった。ただ悟の耳には入れないでおこうと決めた。無駄に悩むのは自分だけで、自分と純香だけでいい。
純香は、産んではいけない子を宿したことを遼一に告げずひとりで産んだ。そのペナルティとして、もうこの秘密を二度と口にしない。この罰は引き受けたらいい。
自分の罰は、純香をただの異母姉として礼儀正しく接する、悟を見るときに二度と純香を思い出さない、そして悟を一生愛して暮らす。成長した悟がもしも自分を見捨てることがあっても、甘んじてその運命を引き受ける。
あの面談で、短い純香とのやりとりの中でそう決めた。遼一はそう決めたのだ。
悟の枕許に置かれた箱には、壊れた腕時計と、遼一の贈った銀鎖と指輪。腕時計の輪の小ささが、悟の手首を感じさせた。か細くて、しなやかな骨格。
「悟……」
遼一は悟の顔にかけられた白い布をそっとめくった。
「もう一回、笑ってくれよ。頼むから。目を開けて、俺を見て」
(遼一さん……あなたは僕のものだ。僕はそれを信じる)
ポロポロ涙をこぼしながら、そう言って笑った悟。上気した頬。キラキラ光る涙。
キレイだった。この世のものとも思えないほど。
愛らしい姿だった。遼一が残りの自分の時間を全て捧げると誓うほど。
「さー。俺、これからどうしたらいいんだよ。生きてく意味、またなくなっちまったよ」
青白い悟の頬に、水滴が数粒光った。遼一がいくら責めても、悟は答えない。遼一は慌ててそれをそっと拭った。
遼一は指の背で悟の頬をそっと撫でた。こうしてやると悟はいつも小さくぷるっと震えて、遼一のシャツにしがみついてくる。そうして遼一にキスをねだる。遼一は唇で悟の唇に静かに触れた。冷たい唇は応えなかった。
「どうして――」
遼一は首を振った。これ以上眠る悟を汚さないよう、遼一は布を元に戻し、悟を安置した台に、寄り添うように背をもたせかけた。遼一はグラスを傾けた。耳の中に悟の声がした。
(僕はあなたのものだけど、あなたは僕を忘れて生きて。僕はあなたを永遠に解放するよ)
優しい子だった。いかにも悟が言いそうな言葉だ。遼一は顎を上げて目を閉じた。
莫迦。俺が解放なんてされる訳ないだろ。俺はお前を忘れないよ。純香さんのことだって十年引きずったんだ。お前のことを忘れるには、俺の残りの人生じゃ足りない。
俺は、お前と一緒に生きる。これからもずっと。
「とうとう俺、誰のことも幸せにできなかったな……」
悟、お前のことだけは、何としても幸せにしたかったのにな。
背で眠る悟の呼吸の音が聞こえた気がした。もう聞こえないその穏やかで優しい息づかいを、遼一は朝までずっと聞き続けて座っていた。
純香が告げたのは、警察署だった。
「どういうことだ。そこに悟がいるのか。ケガしてないか。まさか補導されたとか」
(ホント、あなたの方がよほど『親』ね)
「純香さん!」
純香の声が妙に沈んでいるのが気になったが、取るものも取りあえず遼一は車を走らせた。純香から聞いた中央署に入ると、ひんやりとした暗い部屋へ通された。
「悟!」
純香が振り返った。
「目撃者がいたそうなの。だから、そのまま戻してくれるって」
「は!?」
純香の身体を避けて部屋へ入ると、白い布をかけられた小山があった。
「悟!」
遼一は小山へ駆け寄った。台に乗せられたそれは。
悟の身体だった。
すっかり冷たくなって、無言で眠っている。
「悟…………!」
白い布の下には、傷ひとつないキレイな寝顔。
「どういうことだ、純香さん」
遼一は純香の肩をつかんで前後に激しく揺さぶった。純香は目を伏せた。
「橋から飛び降りたのよ、この子。心臓マヒだって。この時期川の水は冷たいから。だから、傷ひとつないし、水も飲んでない」
遼一は純香の肩を振り放し、寝台へ駆け寄った。
「悟……悟……悟……!」
遼一は悟の名を叫び続けた。何度呼んでも、目を開けないのが不思議だった。生きて輝く瞳を見せてくれないのはどうしてだ。
「この子、別にあの家に帰りたくもないでしょうけど、あなたのところへ運ぶ訳にもいかない。このまま斎場へ搬送するわ」
遼一は悟の名を呼ぶのを止めて振り返り、涙の中から純香を睨みつけた。
「冷たい女だな」
「ええ、そうね。あなた、昔から知ってるでしょ」
どうやって移動したか分からない。
ガランとした部屋、金属の枠組みの手前に敷かれた布団に、悟は寝かされていた。妙に光沢のある冷たい布団に。
「これ。この子の身につけていたものと、あなたの車の鍵」
ここへ置いておくわね。そう告げる純香の声がする。何かを空けた紙箱なのだろう。そこへ金属製の物品がいくつか入れられ、悟の枕許に置かれる。
背後で、斎場の担当者と純香が打ち合わせをする。篠田氏が到着し、悟の亡骸を離れたところから確認する。遼一は彼のために場所をよけた。形通りの焼香をして下がる篠田氏。
そうだ。あんたはこの子を愛しちゃいない。そしてそうする謂われもない。
遼一の視界が暗くなる。純香の髪が鼻先で揺れた。
「遼一くん。あなた、何飲むの」
純香は焼香台の前に膝をついた。
「お酒、要るでしょ。日本酒? ワイン? ウイスキー? 眠ってしまっても大丈夫よ。今は便利なお線香があるから。夜通し見張っている必要はないのよ」
じゃあ、日本酒を。遼一はそう口にしようとした。咽から出た声がそういう言葉を成したか分からない。純香はうなずいて去っていった。
遼一は、自分が着ているのが濃緑のセーターであることに気づいた。
あの日、寒がる悟に着せてやったセーターだ。
腕を上げさせ、すぽっとかぶせて通してやった。幼児に着せるように。
あのとき、悟は、どんな顔をしていただろうか。
目を伏せ、頬を少し赤くして、喜んでいたろう。そういう反応をする子だ。遼一に何かされるのが嬉しくて、はにかみながら小さな声で礼を言う。いつも、そうだった。
表面は静かに、しかし目許をふっと赤くして。
あの喜ぶ姿を目にしたくて、何でもしてやると決めていた。たったひとつ、遼一が見つけた生きる意味だった。
悟と出会って、この子を愛して、遼一は自分が何のために生きてきたかを知った。
純香が言った。
「今夜は、ふたりだけにしてあげる。冷たい女からの精一杯のプレゼントよ」
篠田氏を何と言って説得したのか知らない。とにかく、純香はその約束を守ってくれた。
夫妻が出ていき、斎場の担当者がお膳を持ってやってきた。
「何かほかにご要り用のものはありますか?」
仕事柄控えめだが、相手を安心させる穏やかな笑顔だった。何も要らないと言おうとして、遼一はひとつ思いついたことを頼んでみた。
「ココア……」
「はい」
「ココアをもらえますか? 温かいココアを」
担当者は困ったような顔をして笑っていたが、缶入りココアとマグカップを持って戻ってきた。本格的なものがなくて、と担当者は済まなそうに盆を差し出した。
「充分です」
遼一は礼を言った。
悟は部屋に道具を持ち込んでから、いつも遼一のためにコーヒーを淹れ、自分の分には砂糖と牛乳をタップリ加えて飲んでいた。本当はココアが好きだった。もう、自分のために、好みを我慢しなくていい。
缶を空け、白いマグカップにココアを注ぐと、甘い香りと湯気が立った。
「さー、ココアだぞ。お前好きだろ。ここ置くからな」
遼一は自分のためには酒を注ぎ、カチリとマグカップにグラスを当ててひと口飲んだ。
「別に俺につき合って、コーヒーばかり飲まなくてもよかったのにな」
嬉しそうにドリッパーに湯を注いでいた悟の姿が目に浮かぶ。遼一が「うまい」と褒めると、にこりと笑った。悟は、遼一のことを好きだったのだ。
そうだな。俺もきっと、初めから――。
あの晩、指輪の約束をした夜、悟の言った言葉。
(クリスマスには僕を上げる)
(言っとくけど、返品不可だからね)
(ずっと、あなたのものにしていて)
頬を染めてそう言った悟。遼一の腕の中で、瞳をうるませて。
嘘つき。お前はお前を俺にくれたんじゃなかったのか。
返品不可とか言っておいて、さっさと回収しちまっちゃダメじゃないか。
ずっと俺のものでいてくれるんじゃなかったのか。
なのに、俺を置いて、たったひとりで。
「後で『返せ』って言っても聞かないぞって。俺、お前にそう言ったよな」
悟はきっと自分と純香の会話を聞いていたに違いない。
呪われた、自分の出自を知ってしまったに違いない。
「俺は、ずっとお前と生きていく積もりでいたよ。お前が甥でも。お前さえ嫌じゃなかったら」
そして当然、息子でも。
血を分けた我が子を恋人として愛する。あの家で生まれた自分たちにかけられた呪いでも、そうでなくても、もうどうでもよかった。ただ悟の耳には入れないでおこうと決めた。無駄に悩むのは自分だけで、自分と純香だけでいい。
純香は、産んではいけない子を宿したことを遼一に告げずひとりで産んだ。そのペナルティとして、もうこの秘密を二度と口にしない。この罰は引き受けたらいい。
自分の罰は、純香をただの異母姉として礼儀正しく接する、悟を見るときに二度と純香を思い出さない、そして悟を一生愛して暮らす。成長した悟がもしも自分を見捨てることがあっても、甘んじてその運命を引き受ける。
あの面談で、短い純香とのやりとりの中でそう決めた。遼一はそう決めたのだ。
悟の枕許に置かれた箱には、壊れた腕時計と、遼一の贈った銀鎖と指輪。腕時計の輪の小ささが、悟の手首を感じさせた。か細くて、しなやかな骨格。
「悟……」
遼一は悟の顔にかけられた白い布をそっとめくった。
「もう一回、笑ってくれよ。頼むから。目を開けて、俺を見て」
(遼一さん……あなたは僕のものだ。僕はそれを信じる)
ポロポロ涙をこぼしながら、そう言って笑った悟。上気した頬。キラキラ光る涙。
キレイだった。この世のものとも思えないほど。
愛らしい姿だった。遼一が残りの自分の時間を全て捧げると誓うほど。
「さー。俺、これからどうしたらいいんだよ。生きてく意味、またなくなっちまったよ」
青白い悟の頬に、水滴が数粒光った。遼一がいくら責めても、悟は答えない。遼一は慌ててそれをそっと拭った。
遼一は指の背で悟の頬をそっと撫でた。こうしてやると悟はいつも小さくぷるっと震えて、遼一のシャツにしがみついてくる。そうして遼一にキスをねだる。遼一は唇で悟の唇に静かに触れた。冷たい唇は応えなかった。
「どうして――」
遼一は首を振った。これ以上眠る悟を汚さないよう、遼一は布を元に戻し、悟を安置した台に、寄り添うように背をもたせかけた。遼一はグラスを傾けた。耳の中に悟の声がした。
(僕はあなたのものだけど、あなたは僕を忘れて生きて。僕はあなたを永遠に解放するよ)
優しい子だった。いかにも悟が言いそうな言葉だ。遼一は顎を上げて目を閉じた。
莫迦。俺が解放なんてされる訳ないだろ。俺はお前を忘れないよ。純香さんのことだって十年引きずったんだ。お前のことを忘れるには、俺の残りの人生じゃ足りない。
俺は、お前と一緒に生きる。これからもずっと。
「とうとう俺、誰のことも幸せにできなかったな……」
悟、お前のことだけは、何としても幸せにしたかったのにな。
背で眠る悟の呼吸の音が聞こえた気がした。もう聞こえないその穏やかで優しい息づかいを、遼一は朝までずっと聞き続けて座っていた。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)
無自覚両片想いの鈍感アイドルが、ラブラブになるまでの話
タタミ
BL
アイドルグループ・ORCAに属する一原優成はある日、リーダーの藤守高嶺から衝撃的な指摘を受ける。
「優成、お前明樹のこと好きだろ」
高嶺曰く、優成は同じグループの中城明樹に恋をしているらしい。
メンバー全員に指摘されても到底受け入れられない優成だったが、ひょんなことから明樹とキスしたことでドキドキが止まらなくなり──!?
【完結】遍く、歪んだ花たちに。
古都まとい
BL
職場の部下 和泉周(いずみしゅう)は、はっきり言って根暗でオタクっぽい。目にかかる長い前髪に、覇気のない視線を隠す黒縁眼鏡。仕事ぶりは可もなく不可もなく。そう、凡人の中の凡人である。
和泉の直属の上司である村谷(むらや)はある日、ひょんなことから繁華街のホストクラブへと連れて行かれてしまう。そこで出会ったNo.1ホスト天音(あまね)には、どこか和泉の面影があって――。
「先輩、僕のこと何も知っちゃいないくせに」
No.1ホスト部下×堅物上司の現代BL。
キンモクセイは夏の記憶とともに
広崎之斗
BL
弟みたいで好きだった年下αに、外堀を埋められてしまい意を決して番になるまでの物語。
小山悠人は大学入学を機に上京し、それから実家には帰っていなかった。
田舎故にΩであることに対する風当たりに我慢できなかったからだ。
そして10年の月日が流れたある日、年下で幼なじみの六條純一が突然悠人の前に現われる。
純一はずっと好きだったと告白し、10年越しの想いを伝える。
しかし純一はαであり、立派に仕事もしていて、なにより見た目だって良い。
「俺になんてもったいない!」
素直になれない年下Ωと、執着系年下αを取り巻く人達との、ハッピーエンドまでの物語。
性描写のある話は【※】をつけていきます。
ご飯中トイレに行ってはいけないと厳しく躾けられた中学生
こじらせた処女
BL
志之(しの)は小さい頃、同じ園の友達の家でお漏らしをしてしまった。その出来事をきっかけに元々神経質な母の教育が常軌を逸して厳しくなってしまった。
特に、トイレに関するルールの中に、「ご飯中はトイレに行ってはいけない」というものがあった。端から見るとその異常さにはすぐに気づくのだが、その教育を半ば洗脳のような形で受けていた志之は、その異常さには気づかないまま、中学生になってしまった。
そんなある日、母方の祖母が病気をしてしまい、母は介護に向かわなくてはならなくなってしまう。父は単身赴任でおらず、その間未成年1人にするのは良くない。そう思った母親は就活も済ませ、暇になった大学生の兄、志貴(しき)を下宿先から呼び戻し、一緒に同居させる運びとなった。
志貴は高校生の時から寮生活を送っていたため、志之と兄弟関係にありながらも、長く一緒には居ない。そのため、2人の間にはどこかよそよそしさがあった。
同居生活が始まった、とある夕食中、志之はトイレを済ませるのを忘れたことに気がついて…?
その溺愛は伝わりづらい!気弱なスパダリ御曹司にノンケの僕は落とされました
海野幻創
BL
人好きのする端正な顔立ちを持ち、文武両道でなんでも無難にこなせることのできた生田雅紀(いくたまさき)は、小さい頃から多くの友人に囲まれていた。
しかし他人との付き合いは広く浅くの最小限に留めるタイプで、女性とも身体だけの付き合いしかしてこなかった。
偶然出会った久世透(くぜとおる)は、嫉妬を覚えるほどのスタイルと美貌をもち、引け目を感じるほどの高学歴で、議員の孫であり大企業役員の息子だった。
御曹司であることにふさわしく、スマートに大金を使ってみせるところがありながら、生田の前では捨てられた子犬のようにおどおどして気弱な様子を見せ、そのギャップを生田は面白がっていたのだが……。
これまで他人と深くは関わってこなかったはずなのに、会うたびに違う一面を見せる久世は、いつしか生田にとって離れがたい存在となっていく。
【7/27完結しました。読んでいただいてありがとうございました。】
【続編も8/17完結しました。】
「その溺愛は行き場を彷徨う……気弱なスパダリ御曹司は政略結婚を回避したい」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/962473946/911896785
↑この続編は、R18の過激描写がありますので、苦手な方はご注意ください。
【完結】『ルカ』
瀬川香夜子
BL
―――目が覚めた時、自分の中は空っぽだった。
倒れていたところを一人の老人に拾われ、目覚めた時には記憶を無くしていた。
クロと名付けられ、親切な老人―ソニーの家に置いて貰うことに。しかし、記憶は一向に戻る気配を見せない。
そんなある日、クロを知る青年が現れ……?
貴族の青年×記憶喪失の青年です。
※自サイトでも掲載しています。
2021年6月28日 本編完結
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる