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18歳になったよ!

成人式だ! 2

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 厳かに始まり、無事に終わった私の成人式。
 今は、握手会を開催中だよ!

 ‥‥なんでだよ!
 並ぶなよ!終わりが見えないよ!
 私が祝われる方じゃないの?!

 しかも、式なんて三十分で終わったよ?
 準備時間がどれぐらい掛かってると思ってんの?
 皆の分の衣装もあるから、三ヶ月も掛かってるんだよ?
 それが三十分‥‥。

 あれ?でも……結婚式とか半年位掛けて準備して、一日で終わるから妥当なのか?
 いや‥‥自分の成人式を思い出せ!どうだった!?‥‥アカン、ワタシ、セイジンシキニ、デテマセン。
 うむ。基準がわからん!
 結婚もしてなかったしね!

 てか、なんで握手会なの?
 大事なことだから二回目言うよ!
 だってどう考えても、握手会のが式より時間掛かってるから!
 主賓が握手するとか、わけワカメだよ!
 こんな予定聞いてなかったし!
 既ににゃんこ達は退出してる‥‥遠くで私を眺めてるジルにヘルプ!の意味で目線を送ったが、いい笑顔で親指立てんなーーーー!!!!

 仕方がないから、ちょっと後ろに控えてるシリウスに視線を送ったら、苦笑い‥‥。
 なんですか?もしかして、最初から組み込まれた行事だったんですか?


 * * * *


「お疲れ様、ルーチェフルール」

 労るようにシリウスが声をかけてきた。
 えぇ、お疲れですよ。
 まさか、三時間も握手会が開催されるとは思わなんだ。
 丸椅子を用意せよ!!
 燃え尽きたよ!あの有名なポーズを私にさせてくれ!!

「おー!お疲れ~ルーチェ。いやぁ~スゴい人気だな、愛し子様」

 軽いノリで来たジルに、イラッとする。
 何がスゴい人気だ!

「ルーチェフルール、そんな目をするな‥‥。皆、愛し子に触れれば何かしらの恩恵に預かられる!と、思っているのだろうから」

「‥‥‥初耳だけど?そんな効果は私にはないよね?」

「そりゃそうだ。気持ち的な、だよ。大体、力を持つのは愛し子じゃなくて、精霊なんだからな」

「そんな身も蓋もないことを言わないでよ‥‥」

 そんな事言われたら、私に握手するだけで恩恵は受けれんし、握手した人が得たモノなんて、他人のバイ菌やん。
 風邪が流行らないといいなぁ‥‥。
 うがい・手洗い、大事!

「疲れているところ悪いのだが、ルーチェフルールはこの後の予定を聞いているのか?」

 心配そうなシリウス。
 ん?この後の予定?部屋でまったりするのではないのですか?

「‥‥‥‥聞いてない」

「ジル、説明してないのか?」

「あーーーまぁ、いろいろ忙しくて?」

 ‥‥‥この顔は、ただ説明を忘れただけだろ。
 あーー聞きたくない‥‥。

「‥‥すまないルーチェフルール。ジルには何かしらのペナルティを与えておく」

「是非とも盛大に!!いや‥‥私のお化け屋敷に行ってもらうとか?」

「すみませんっ!!それだけは勘弁して!!」

 綺麗な土下座頂きましたー。
 だが、私は許さん!!
 どう考えても、握手会以上の大変さが待ち受けてる‥‥‥としか思えん!
 てか、たぶんアレだろうなぁ~ってのは思い当たる。

「こう言っているがどうする?」

「説明!!」

「はい!ルーチェには悪いが、この後に休憩を挟んで昼過ぎから市内パレード。その後はお色直ししてから夜会になる。ここではシリウスと共に、夜会出席の挨拶を受けてからシリウスとファーストダンス。ダンスが終わってからは特に行動の予定がないけど、暫くは会場にいて欲しい」

 ‥‥‥わぁお。
 思っていたよりも予定が多い。
 確かにダンスの練習もしたよ?
 ダンスは楽しいけど‥‥‥どう考えてもソレは、パンダになるってことだよね?
 もしくはコアラ。

「にゃんこは出席?」

「いや‥‥一応、話はしてある。ちょっとならいいよって返事はもらっているが‥‥なんで?」

「いや、可笑しくない?契約主が事後説明で精霊が先に聞いてるとか!?もしかして握手会もにゃんこ達は知ってたの?!」

「‥‥いや、握手会?については、精霊達に話はしたぞ?ルーチェに伝えとくって言ってたが‥‥もしかして、知らなかった‥‥‥のか?」

「‥‥‥‥」

「あー‥‥直接話しておくべきだったな。すまん!」

 〆る!!
 今の私にはこの二文字しか考えられん!!

「とにかく、パレードの準備をしよう」

「その前に飯だな。食べておかないとな!」

 そんな元気に言われても‥‥‥。
 私のHPは黄色ですよ?
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