上 下
99 / 149
楽しむぜ!

祭りだよ! 3

しおりを挟む

 はーい!こちらルーチェフルールでーす!!
 現在私は、お祭りに来ております!!
 決して私はお祭りを堪能している訳じゃないのです!

 アレですよ、アレ。市場調査です!!

「ねぇルーチェ・・・両手に食べ物、僕に飲み物、更にはロワとエーデルに荷物持たせてるんだよ?おっもいっきり!楽しんでるよね?」

 そう言われて、ルスを見る。
 ・・・・確かに。

 シリウスがおこずかいだってくれた金額も結構あったが、私のテンションもうなぎ登りなので、大量に買い込んでいる。
 買い込んだ食べ物は男性陣が持ってくれてます!
 それに誰も文句言わないの。基本紳士だよね!

 で、私が右手に持っているのはクレープもどき、左手には串焼き肉。
 コレはあれですよ!「しょっぱい物と甘い物は永遠と食べられる」と言うやつですよ!!と言っても、クレープもどきには生クリームもカスタードも入ってはいない。

 まぁ、生クリームは分かるよ。
 だって外にずっと出してたら溶けちゃうもん。
 でもカスタードクリームは欲しかったなぁ~・・・。

 ところで、なんでもどきなのかと言うと、生地はちょっと厚めで中にはフルーツとジャムで味付けされているから。
 フルーツとジャムだけのは、普通にクレープ屋さんでもあるんだけど・・・生地がね、ピザのクリスピー位ある。

 もう口の中の水分は奪われまくりですよ。
 フルーツの水分では補えません。

 串焼き肉は、塩と胡椒の味付けだけ。
 それだけで、美味しいのがお肉!

 で現在、ルスに持ってもらっているのは、トロピカルジュース!
 マンゴーとかパインとか入ってるやつね。
 ・・・・ただ、こっちではそれが入っているのかは、謎。
 だって、お店のお兄さんが言ったフルーツがどんなのか分からなくて、一緒にいたルスが補足してくれた説明だけで買った。

 まぁ精霊達は私に害がありそうなのは、避けてくれるから大丈夫でしょ。
 で、一通り見たんだけど・・・やっぱり鉄板焼きとかは無いね!

 唐揚げ的なのもない。
 どちらかと言うと、フルーツを使ったのがメイン。
 あと、肉。
 いや、肉は裏切らないから良いんだけどね。

 だから今後、お店を出すのなら・・・生地の薄いクレープ屋さんとか、フライドポテトとか、唐揚げ、お好み焼き、おにぎり屋さん・・・とか夢が尽きない!!!

 どっちにしても、クレープ・フライドポテトはすぐに出来る。
 他のは、醤油だったり米だったが必要になるから、今後の研究成果が大事になってくる。
 そうなると・・・・来年に唐揚げとお好み焼き屋が出店出来るかどうかだなぁ~・・・。

 勿論、今年の秋に行われる『豊穣祭』には、クレープとフライドポテトを出店するよ!!
 もし、ジルに止められそうになったら、ジルにもお店手伝って貰おう!
 保護者が責任者なら問題なかろうて!

 ・・・・・なんか横から視線を感じる。

「ルーチェ。僕の話聞いてた?」

「・・・・うん。聞いてたよ!でもね!説明が」

「はぁ・・・いいよ、ルーチェの事だから、思考がどこかに飛んでたんでしょ」

 おぉ・・・ごめんよルス。

「ルス!ルーチェが楽しんでるから、いいの!」

「うわぁ!ちょ、ちょっと落ち着こうレイナ。僕はね、楽しんじゃダメとは言ってないから!」

「そうですよ、レイナ。それにここで騒ぎを起こしたら、ルーチェが楽しめませんよ」

 オコなレイナにルスが焦り、ロワが窘める。
 レイナとルスは正反対の属性だから、二人が喧嘩を始めたら取集が付かなくなるんだよ。
 だからロワが間に入る。
 この三人が一緒に居る訳でもある。

 他の二人はどちらかと言うと、相性がいい。
 だから仲が良いんだろうけどね。
 今だって、あっちこっち目移りしているプーロをエーデルが連れて来てる。

 それにしても・・・・ロワってなんの精霊なんだろ?
 未だに教えてくれないから、謎が深まる・・・。他のメンバーはなんの精霊か知ってるみたいだけど、口止めされてるからって。


 私、契約主なんですけど・・・・。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

好きでした、さようなら

豆狸
恋愛
「……すまない」 初夜の床で、彼は言いました。 「君ではない。私が欲しかった辺境伯令嬢のアンリエット殿は君ではなかったんだ」 悲しげに俯く姿を見て、私の心は二度目の死を迎えたのです。 なろう様でも公開中です。

断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!

ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」 ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。 「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」 そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。 (やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。 ※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。

婚約者は、今月もお茶会に来ないらしい。

白雪なこ
恋愛
婚約時に両家で決めた、毎月1回の婚約者同士の交流を深める為のお茶会。だけど、私の婚約者は「彼が認めるお茶会日和」にしかやってこない。そして、数ヶ月に一度、参加したかと思えば、無言。短時間で帰り、手紙を置いていく。そんな彼を……許せる?  *6/21続編公開。「幼馴染の王女殿下は私の元婚約者に激おこだったらしい。次期女王を舐めんなよ!ですって。」 *外部サイトにも掲載しています。(1日だけですが総合日間1位)

気がついたら異世界に転生していた。

みみっく
ファンタジー
社畜として会社に愛されこき使われ日々のストレスとムリが原因で深夜の休憩中に死んでしまい。 気がついたら異世界に転生していた。 普通に愛情を受けて育てられ、普通に育ち屋敷を抜け出して子供達が集まる広場へ遊びに行くと自分の異常な身体能力に気が付き始めた・・・ 冒険がメインでは無く、冒険とほのぼのとした感じの日常と恋愛を書いていけたらと思って書いています。 戦闘もありますが少しだけです。

憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

モブ系悪役令嬢は人助けに忙しい(完結)

優摘
ファンタジー
※プロローグ以降の各話に題名をつけて、加筆、減筆、修正をしています。(’23.9.11) <内容紹介> ある日目覚めた「私」は、自分が乙女ゲームの意地悪で傲慢な悪役令嬢アリアナになっている事に気付いて愕然とする。 しかもアリアナは第一部のモブ系悪役令嬢!。悪役なのに魔力がゼロの最弱キャラだ。 このままではゲームの第一部で婚約者のディーンに断罪され、学園卒業後にロリコン親父と結婚させられてしまう! 「私」はロリコン回避の為にヒロインや婚約者、乙女ゲームの他の攻略対象と関わらないようにするが、なぜかうまく行かない。 しかもこの乙女ゲームは、未知の第3部まであり、先が読めない事ばかり。 意地悪で傲慢な悪役令嬢から、お人よしで要領の悪い公爵令嬢になったアリアナは、頭脳だけを武器にロリコンから逃げる為に奮闘する。 だけど、アリアナの身体の中にはゲームの知識を持つ「私」以外に本物の「アリアナ」が存在するみたい。 さらに自分と同じ世界の前世を持つ、登場人物も現れる。 しかも超がつく鈍感な「私」は周りからのラブに全く気付かない。 そして「私」とその登場人物がゲーム通りの動きをしないせいか、どんどんストーリーが変化していって・・・。 一年以上かかりましたがようやく完結しました。 また番外編を書きたいと思ってます。 カクヨムさんで加筆修正したものを、少しずつアップしています。

家族内ランクE~とある乙女ゲー悪役令嬢、市民堕ちで逃亡します~

りう
ファンタジー
「国王から、正式に婚約を破棄する旨の連絡を受けた。 ユーフェミア、お前には二つの選択肢がある。 我が領地の中で、人の通わぬ屋敷にて静かに余生を送るか、我が一族と縁を切り、平民の身に堕ちるか。 ――どちらにしろ、恥を晒して生き続けることには変わりないが」 乙女ゲーの悪役令嬢に転生したユーフェミア。 「はい、では平民になります」 虐待に気づかない最低ランクに格付けの家族から、逃げ出します。

処理中です...