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 白い子

お勉強しましょ! 3

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 アレから3時間経過。

 えぇ、きっちり正座の刑はさせて頂きました。
 お説教付きで。


「ゴメンナサイ。モウシマセン」

 反省したようなので良しとしましょう。
 カタコトなのが気になりますが。


 再び部屋に戻りジルにお茶を淹れさせ、この先の話をすることにしました。

「驚かしたことは本当にごめん。たださ、ここに居るのが可笑しくない?」

 痛いところ突かれた・・・。
 どちらが悪いかと言えば私が悪いんだよな~(汗)

「まぁ、それはある!」
 開き直ります!

「デスヨネ。ここね、結界が張ってあるんだよ。森には魔獣が出るし」

 初耳。

 昨日は呑気に野宿ーとかしてたけど、そんな危ないモノが出るなんて・・・食べられなくて良かった!
 にしても・・・結界?
 通り抜けた感じとかなかったけどなぁ。

「だから俺が認識・承認しないと入れないんだよ。何で入れたのかが不思議。なんで?」

「なんでって、金色の玉に導かれて?」

「玉?金色の?」

「そう!だから私は何もしてない」
 何もしてないことには、胸はって言えるよ!

「ソウデスカ。さっきから精霊がいやに多いなと思ったら・・・愛し子なんだなぁ」

  愛し子?なんじゃ、それ?
 どちらかと言うと私、愛されてない。
 あっ・・・自分で言ってて傷つく(泣)

「あーー・・・そっか名前が無いから精霊が見えないんだな。あのな、名前ってのは大事で世界に認識させるって言う役目もあるんだ。まぁ名前があるからって精霊が見える訳でもなくて、精霊が見える最低条件が名前+魔力なんだよ。で愛し子は精霊に愛された子って事なんだけど、精霊に好かれるからその子の周りは精霊が増える」

「へーそう言えば私、初級魔法は使えるけど精霊見たことない」

「うん、名前がないからな。じゃなきゃ愛し子が精霊見えないなんてあり得ん。で、提案なんだが・・・俺が名前付けて良い?」

 そんな拾った犬・猫に付けるように言われも・・・。

「自分で決めちゃダメなの?」

「ダメ」

 んなキッパリ・・・。

「名前ってのは自分で付けないだろ?産まれた子供に名前を与えるのは親だ。だから自分で付けても意味がない」

 なるほど、納得。
 生まれたての赤ん坊がいきなり、私!◯◯ちゃん!とか言い始めたら恐怖しかないわぁ。

「うむ。なら致し方がない。ジルが付けていーよ!気に入らなかったら却下するからね」

「うん。なんか、もう・・・ね?」

 ガックリ項垂れてぶつぶつ何か言ってる、ジル。
 うわー・・・この人大丈夫か?
 誰だって選ぶ権利ぐらいは欲しい。

 変な名前やだ。

「そうだなぁ・・・リアとか?」

「・・・出てきたお家のメイドさんのお名前です」

「えっ!スマン。んー・・・エリスは」

 女性の強い見方ですが・・・。

「ダメ。てかヤダ」

「ソウデスカ・・・じゃあ!ルーチェ!」

「もう一声!」

「もう一声?!なら・・・ルーチェフルール!」

「よし、決まり!」
 うむ。よい名だ。

 ルーチェだけでも良かったのだが折角、日本人以外で生まれたのだか可愛い名前とかが良いよね。
 ルーチェだけだと、前に『フ』を付けたら某ぷるぷるしたのになっちゃうよ。


 で精霊が見えるかと言うと、見えん。

 嘘かよ。

「精霊見えない」

「本当に?きっかけが必要か?じゃあ、一回目を閉じて・・・」
 とりあえずジルに言われたとおりにする。

「次に“見える!!”と叫ぶ!」

 はっ?叫ぶ?

「見えるーーー!!!!」
 えぇ、力の限り叫びましたよ。

 恐る恐る目を開けたらそこには・・・。

 金色の玉が!

「は?金色の玉?どこにいたの?」
 疑問符いっぱいの私の前で、金色の玉がプルプル震えてピカーってなった。

 まぶしー!!!!!

「やっと話せたーー!」

 明るい声に目を開けると目の前に美人が。
 勝ち気そうなキリッとした金色の瞳。
 スッと通った鼻筋に楽しそうにニッと笑った口。
 1つに束ねた綺麗な金髪。
 フワフワと浮いております。

「やっと見える様になったね!ルーチェフルール!いい名前!」

 おぉう・・・怒涛の勢いでしゃべる金の玉基、金髪美人。
 テンション高いな。

「聞いてる!?ここまで案内したの僕なんだよ!」

 ん?僕?
 まじまじと金髪美人を見ると、胸にある筈のモノが・・・。
 ♂だったのか・・・残念だ。
 とっても好みのお姉さんだと思ったのに。


 後ろでわーわー言う金髪美人♂も傍目に、現実逃避させて頂きます。

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