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17.暗躍してるっぽい
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ファーブニル王国。王城にて。
城の奥にある一室にて、一人の老人がベッドに横になっていた。
「うう……腰が痛い……身体が重い……」
その男の名前はアルハザード・ファーブニル。
今年で建国五百年となるファーブニル王国の三十代目の国王であり、ウータを含めた五人の高校生をこの世界に召喚した張本人である。
国王の年齢は四十五歳。
徐々に身体に衰えは出てくるが、老いるほどの年齢ではない。
しかし、国王は年齢よりもかなり老け込んでおり、最近では立って歩くこともままならなくなっている。
それというのも……国王は四人の勇者達のヘイトを魔族に向けるため、兵士を使ってウータを殺害して、魔族の仕業に見せかけようとした。
その企みはあっさりと失敗。兵士を殺害したウータによって、国王は二十年以上も老化させられてしまったのだ。
今の国王の肉体年齢は六十代後半。
もしも国王が長寿大国である日本の生まれであったのならば……あるいは、福祉や医療が充実した先進国の人間だったならば、歩行もままならなくなるような年齢ではない。
しかし、医療技術が未発達な異世界の国において、六十代は後期高齢者に等しい。
国王はベッドから起き上がることもままならず、苦痛と怨嗟の声を吐いて生活していた。
「おのれ……小僧……おのれえ……!」
老いた身体から伝わってくる痛みに、国王はしわくちゃの顔面を歪めた。
自分をこんな身体にしたウータのことを許せない。
『無職』でありながら、自分を虚仮にした少年が憎くて憎くて、仕方がない。
(だが……復讐は容易ではない。あの少年は得体のしれない力を持っている……!)
ウータは国王の目の前で、護衛の兵士を塵にしてみせた。
殺害を命じた兵士達も、同じようになっているだろう。
おまけに、空間魔法による干渉を封じているはずの王の居室まで、平然と転移してきた。
『無職』だなんて、ありえない。何らかの方法によってジョブを偽装していたに違いない。
「おのれ……このままでは済まさぬぞ。済まさぬぞお……」
「国王陛下、失礼いたします」
部屋の扉が外側から叩かれる。
聞きなれた侍従の声が扉越しに聞こえた。
「お客様が参られました。神殿の方々です」
「ッ……! 入っていただけ!」
入室の許可を出すと、王の居室にフード付きのローブを被った怪しい者達がゾロゾロと足を踏み入れる。
フードを深々と被った年齢・性別不明の者達の人数は七人。
白を基調としたローブの背中に燃えさかる炎の文様を飾っている。
先頭のローブの人物がベッド上の国王を見据えて、口を開いた。
「国王陛下、お呼びと聞いて参りました」
「おお……よくぞお越しくださいました……!」
国王が痛む身体に鞭を打って上半身を起こし、頭を下げた。
ファーブニル王国の最高権力者であるはずの男が、へりくだるようにしてローブの人物に接している。
本来であれば有り得ないことである。
「ベッド上からの挨拶、失礼いたします。『火の神殿』の神官様方」
そのローブの人物達は『火の神殿』と呼ばれる場所に勤めている神官だった。
『火の神殿』は六大神の一柱である『火神フレア』を祀っている宗教で、ファーブニル王国を含めた人間種族で広く信仰されている。
神殿の権威は国家という枠組みを超えたものであり、一国の王でしかないファーブニル国王では太刀打ちできないほど大きかった。
「我らの手を借りたいとのことだが、如何なる要件だろうか?」
「この国は勇者召喚を行ったばかりのはず。何か問題でも起こったか?」
「その容姿……以前、お会いした時よりも老けているな? 何事があったか仔細申してみよ」
神官達が口々に問う。
国王は勇者召喚が行われてから、現在に至るまでの経緯について説明した。
「つまり……その『花散ウータ』なる異物によってやられたというわけか」
一通りの話を聞いて、神官がフードの下から怪訝な声を漏らす。
「人を塵に変えること……これは可能だ。土属性の応用。強力な石化の魔法であれば、そういった現象も起こるだろう」
「しかし、結界を超えての転移。ジョブの偽装。そして……人間を老化させるという異質な魔法は頂けぬ」
「時を操る魔法は神の御業。人如きに使うことは許されぬもの」
「異端である」
「殺さねばならぬ。滅せねばならぬ」
「六大神の創りたもうた秩序を乱す者を許してはならぬ」
「…………!」
怒りの声を発する神官達に、国王は内心で喝さいの声を上げた。
目の前にいる神官たちは『火の神殿』の最高戦力である『フレアの御手』。
単独で町すら滅ぼせる力を持った魔法使いであり、城の兵士などとは比べ物にならない存在だった。
「魔王との戦い。六大神の遊技場……邪魔は許されぬ」
「その花散ウータなる者は我らが始末しよう」
「多少、おかしな力を使うだけのこと。偉大なる神フレアより加護を授かった我らの足元にも及ばぬ」
闘志を燃やす神官に、まとめ役であろう先頭の神官が頷いて見せた。
「然り。けれど全員でゆくには及ばぬ。虫の駆除に全霊を尽くすなど、『フレアの御手』の名が泣こう」
まとめ役の神官が部下のうち、三人を指差す。
「No.2『赤の火』。作戦の指揮を執れ」
「御意」
胸に手を当てて了承を示したのは、大柄なローブの人物。
フードの下から聞こえてくる野太い声からして、男性であるとわかった。
男のコードネームは『赤の火』。破壊と殺戮に特化したパワータイプの戦闘者である。
「No.4『緑の火』」
「はい」
続いて指名されたのは、細身の人物。
中性的な声音であり、声と体格だけでは男性とも女性ともわからない。
コードネームは『緑の火』。ウータが使用するであろう転移能力に対して、特攻とも呼べる力を有した魔法使いである。
「No.7『白の火』」
「…………」
最後に指名されたのは小柄で子供としか思えない人物。
無言で胸に手を当てており、暗いローブの下の顔が、どんな表情を浮かべているかは不明だった。
コードネームは『白の火』。魔法無効化能力というこの世界でも非常にレアな力を有しており、この人物ならばウータの塵化の力すらも消し去ることができるはず。
「花散ウータなる異端者を狩ってこい。神の敵を許すな」
「「「…………」」」
三人が部屋から姿を消した。
城を出たウータを追いかけたのだろう。
「ウ……ウウム」
そんな神官達をベッドの上から見つつ、国王が唸る。
圧倒的な戦力を有した『フレアの御手』が三人。
国王をベッドから起き上がれない身体にした少年がどれほどの力を持っていたとしても、確実に討ち取ることができるだろう。
しかし……国王の胸に不安がよぎった。
(本当にそうなのか? 七人、全員で出るべきではないのか……?)
『フレアの御手』は『火の神殿』が誇る最高戦力。
三人も揃えば、一軍を滅ぼすことすら可能である。
一人の人間を殺害するには十分すぎる戦力。むしろ、過剰とすら言えるはず。
(それなのに……何なのだ、この不安は……?)
焦燥にも似た衝動が国王の胸を内側から引っかくが、それを口に出すことができなかった。
一国を超える力を有した神官達に意見などできるわけがない。
彼らの力を疑うようなことをすれば、侮辱行為と受け取られて、彼らの刃が国王の方に向けられかねない。
「報酬はいつものように払ってもらう。無論、構わないな?」
「…………もちろんです」
胸の奥の不安を押し隠し、国王は神官の言葉に頷いた。
城の奥にある一室にて、一人の老人がベッドに横になっていた。
「うう……腰が痛い……身体が重い……」
その男の名前はアルハザード・ファーブニル。
今年で建国五百年となるファーブニル王国の三十代目の国王であり、ウータを含めた五人の高校生をこの世界に召喚した張本人である。
国王の年齢は四十五歳。
徐々に身体に衰えは出てくるが、老いるほどの年齢ではない。
しかし、国王は年齢よりもかなり老け込んでおり、最近では立って歩くこともままならなくなっている。
それというのも……国王は四人の勇者達のヘイトを魔族に向けるため、兵士を使ってウータを殺害して、魔族の仕業に見せかけようとした。
その企みはあっさりと失敗。兵士を殺害したウータによって、国王は二十年以上も老化させられてしまったのだ。
今の国王の肉体年齢は六十代後半。
もしも国王が長寿大国である日本の生まれであったのならば……あるいは、福祉や医療が充実した先進国の人間だったならば、歩行もままならなくなるような年齢ではない。
しかし、医療技術が未発達な異世界の国において、六十代は後期高齢者に等しい。
国王はベッドから起き上がることもままならず、苦痛と怨嗟の声を吐いて生活していた。
「おのれ……小僧……おのれえ……!」
老いた身体から伝わってくる痛みに、国王はしわくちゃの顔面を歪めた。
自分をこんな身体にしたウータのことを許せない。
『無職』でありながら、自分を虚仮にした少年が憎くて憎くて、仕方がない。
(だが……復讐は容易ではない。あの少年は得体のしれない力を持っている……!)
ウータは国王の目の前で、護衛の兵士を塵にしてみせた。
殺害を命じた兵士達も、同じようになっているだろう。
おまけに、空間魔法による干渉を封じているはずの王の居室まで、平然と転移してきた。
『無職』だなんて、ありえない。何らかの方法によってジョブを偽装していたに違いない。
「おのれ……このままでは済まさぬぞ。済まさぬぞお……」
「国王陛下、失礼いたします」
部屋の扉が外側から叩かれる。
聞きなれた侍従の声が扉越しに聞こえた。
「お客様が参られました。神殿の方々です」
「ッ……! 入っていただけ!」
入室の許可を出すと、王の居室にフード付きのローブを被った怪しい者達がゾロゾロと足を踏み入れる。
フードを深々と被った年齢・性別不明の者達の人数は七人。
白を基調としたローブの背中に燃えさかる炎の文様を飾っている。
先頭のローブの人物がベッド上の国王を見据えて、口を開いた。
「国王陛下、お呼びと聞いて参りました」
「おお……よくぞお越しくださいました……!」
国王が痛む身体に鞭を打って上半身を起こし、頭を下げた。
ファーブニル王国の最高権力者であるはずの男が、へりくだるようにしてローブの人物に接している。
本来であれば有り得ないことである。
「ベッド上からの挨拶、失礼いたします。『火の神殿』の神官様方」
そのローブの人物達は『火の神殿』と呼ばれる場所に勤めている神官だった。
『火の神殿』は六大神の一柱である『火神フレア』を祀っている宗教で、ファーブニル王国を含めた人間種族で広く信仰されている。
神殿の権威は国家という枠組みを超えたものであり、一国の王でしかないファーブニル国王では太刀打ちできないほど大きかった。
「我らの手を借りたいとのことだが、如何なる要件だろうか?」
「この国は勇者召喚を行ったばかりのはず。何か問題でも起こったか?」
「その容姿……以前、お会いした時よりも老けているな? 何事があったか仔細申してみよ」
神官達が口々に問う。
国王は勇者召喚が行われてから、現在に至るまでの経緯について説明した。
「つまり……その『花散ウータ』なる異物によってやられたというわけか」
一通りの話を聞いて、神官がフードの下から怪訝な声を漏らす。
「人を塵に変えること……これは可能だ。土属性の応用。強力な石化の魔法であれば、そういった現象も起こるだろう」
「しかし、結界を超えての転移。ジョブの偽装。そして……人間を老化させるという異質な魔法は頂けぬ」
「時を操る魔法は神の御業。人如きに使うことは許されぬもの」
「異端である」
「殺さねばならぬ。滅せねばならぬ」
「六大神の創りたもうた秩序を乱す者を許してはならぬ」
「…………!」
怒りの声を発する神官達に、国王は内心で喝さいの声を上げた。
目の前にいる神官たちは『火の神殿』の最高戦力である『フレアの御手』。
単独で町すら滅ぼせる力を持った魔法使いであり、城の兵士などとは比べ物にならない存在だった。
「魔王との戦い。六大神の遊技場……邪魔は許されぬ」
「その花散ウータなる者は我らが始末しよう」
「多少、おかしな力を使うだけのこと。偉大なる神フレアより加護を授かった我らの足元にも及ばぬ」
闘志を燃やす神官に、まとめ役であろう先頭の神官が頷いて見せた。
「然り。けれど全員でゆくには及ばぬ。虫の駆除に全霊を尽くすなど、『フレアの御手』の名が泣こう」
まとめ役の神官が部下のうち、三人を指差す。
「No.2『赤の火』。作戦の指揮を執れ」
「御意」
胸に手を当てて了承を示したのは、大柄なローブの人物。
フードの下から聞こえてくる野太い声からして、男性であるとわかった。
男のコードネームは『赤の火』。破壊と殺戮に特化したパワータイプの戦闘者である。
「No.4『緑の火』」
「はい」
続いて指名されたのは、細身の人物。
中性的な声音であり、声と体格だけでは男性とも女性ともわからない。
コードネームは『緑の火』。ウータが使用するであろう転移能力に対して、特攻とも呼べる力を有した魔法使いである。
「No.7『白の火』」
「…………」
最後に指名されたのは小柄で子供としか思えない人物。
無言で胸に手を当てており、暗いローブの下の顔が、どんな表情を浮かべているかは不明だった。
コードネームは『白の火』。魔法無効化能力というこの世界でも非常にレアな力を有しており、この人物ならばウータの塵化の力すらも消し去ることができるはず。
「花散ウータなる異端者を狩ってこい。神の敵を許すな」
「「「…………」」」
三人が部屋から姿を消した。
城を出たウータを追いかけたのだろう。
「ウ……ウウム」
そんな神官達をベッドの上から見つつ、国王が唸る。
圧倒的な戦力を有した『フレアの御手』が三人。
国王をベッドから起き上がれない身体にした少年がどれほどの力を持っていたとしても、確実に討ち取ることができるだろう。
しかし……国王の胸に不安がよぎった。
(本当にそうなのか? 七人、全員で出るべきではないのか……?)
『フレアの御手』は『火の神殿』が誇る最高戦力。
三人も揃えば、一軍を滅ぼすことすら可能である。
一人の人間を殺害するには十分すぎる戦力。むしろ、過剰とすら言えるはず。
(それなのに……何なのだ、この不安は……?)
焦燥にも似た衝動が国王の胸を内側から引っかくが、それを口に出すことができなかった。
一国を超える力を有した神官達に意見などできるわけがない。
彼らの力を疑うようなことをすれば、侮辱行為と受け取られて、彼らの刃が国王の方に向けられかねない。
「報酬はいつものように払ってもらう。無論、構わないな?」
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