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大陸放浪編
旅の道程〜花束〜
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季節は真夏を迎えていた。
ルークが私を迎えに来たのが春だったので、もう四か月近く旅をしてきたということになる。
「おい、さっさと行くぞ。冬になる前に妖精の森に入らないと、被害が広がるからな」
「そうですね。急ぎましょう」
ハーパー連邦はここからまだはるか彼方だ。国境を越えたところで私は歓声を上げた。そこには見事な紫色の花が咲き誇り、風に乗って芳香を漂わせていた。
「わぁ、綺麗……この世界にもラベンダーが咲いてるんですね」
「どうせ花なんて食えないのにこんなに咲かせてどうするんだろうな」
「ルークさんには情緒とか風情とか雅な感性がないことがわかりました」
「はぁ、めんどくせぇな・・・・・・よっと」
ルークは馬を飛び降りると、その辺のラベンダーを適当に切り取った。
「ちょっと、ルークさん。勝手にとるのはまずいですよ」
「こんだけあるんだから、ちょっとくらい良いだろ……ほら、やるよ」
えっと私はラベンダーの花束を受け取った。それは既に乾燥しており、芳香だけが残っていた。また気付かないうちに風魔法をかけたらしい。
「……ルークさんが花をくれるなんて、明日は槍でも降るんですか?」
「ああ?いらねぇなら返せ」
「冗談です。ありがとうございます。大切にします」
「荷物が増えるっていうのに、女っていうのはなんで花が好きなのかね?まぁ、お気に召したようだったらよかった。それじゃあ、行くぞ」
「ちょっと、今、トランクにしまってる最中で……待ってください!」
ルークは私を無視して馬を走らせた。
ルークが私を迎えに来たのが春だったので、もう四か月近く旅をしてきたということになる。
「おい、さっさと行くぞ。冬になる前に妖精の森に入らないと、被害が広がるからな」
「そうですね。急ぎましょう」
ハーパー連邦はここからまだはるか彼方だ。国境を越えたところで私は歓声を上げた。そこには見事な紫色の花が咲き誇り、風に乗って芳香を漂わせていた。
「わぁ、綺麗……この世界にもラベンダーが咲いてるんですね」
「どうせ花なんて食えないのにこんなに咲かせてどうするんだろうな」
「ルークさんには情緒とか風情とか雅な感性がないことがわかりました」
「はぁ、めんどくせぇな・・・・・・よっと」
ルークは馬を飛び降りると、その辺のラベンダーを適当に切り取った。
「ちょっと、ルークさん。勝手にとるのはまずいですよ」
「こんだけあるんだから、ちょっとくらい良いだろ……ほら、やるよ」
えっと私はラベンダーの花束を受け取った。それは既に乾燥しており、芳香だけが残っていた。また気付かないうちに風魔法をかけたらしい。
「……ルークさんが花をくれるなんて、明日は槍でも降るんですか?」
「ああ?いらねぇなら返せ」
「冗談です。ありがとうございます。大切にします」
「荷物が増えるっていうのに、女っていうのはなんで花が好きなのかね?まぁ、お気に召したようだったらよかった。それじゃあ、行くぞ」
「ちょっと、今、トランクにしまってる最中で……待ってください!」
ルークは私を無視して馬を走らせた。
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