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2話 殿下に気に入られる
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下働きとして順調に過ごせていた。仕事はレクツィオから教わり当たり障りなく済ませられる。働き場としての治安もよく変ないざこざにも巻き込まれない。
第三皇子殿下の部屋は変わらずレクツィオと一緒に掃除するので、毎日殿下には顔を合わせている。
「レクツィオ、ソミア。おはよう」
「おはようございます、殿下」
「おはようございます」
第三皇子は政を深く理解するほどの才があるらしい。家庭教師に学ぶ姿も仕事中ちらりと見聞きした限り難易度が高い。皇族だからこそ難しいことを学んでいるのかもしれないけど。
「ソミア、それは触れてはだめよ」
「……はい」
机の上に無造作に置かれた魔道具。初めて見た。殿下には魔法の才があると家庭教師も言っていたから、この手の分野は得意なのかもしれない。魔法が使える人間はだいぶ少なくなったと聞いた。こうして魔法に関する書物すら見るのも初めてだ。
「気になる?」
「!」
いつの間にか背後に第三皇子がいた。油断していたので動揺してしまって恥ずかしい。
「……失礼しました」
「触っても大丈夫だよ。もう効力ないから」
「効力?」
「相手呪えるやつだったんだ」
笑顔で言うことじゃなかった。それ以上に気になったのが、簡単に打ち消せるものではないのに魔法が消えていることだ。殿下はこれを完全に看破しているらしい。
「すごいんだよ。かなり昔になるけど、魔法そのままあるのに発動しないようにしてるの」
「消したのではなく?」
「うん。作用しないだけ」
魔道具の魔法が使えないようにするには組み込まれた魔法を消すのが早いという。なのに魔法は魔法で物に宿っている。
「これやったの、相当な魔法の使い手だよ。そうじゃなければ時点は聖女かなあ」
「聖女?」
「聖女は起きている事象を否定して、なかったことにできるから」
「……魔法の作用だけ否定したということですか?」
「そうそう。ソミア頭いいんだねえ。仕組みはね……」
仕組みの話を聞いている途中に気づいた。興味そのまま殿下と話しているなんていけない事だ。いくら寛大な性格の持ち主でも気軽に話すわけにはいかない。話が一段落したところで断りをいれた。
「……御無礼を。申し訳ございません」
「えー、気にしないでよ。もっと話したいし」
「職務に専念します。失礼致します」
まだ引き留めようとする殿下に一礼してレクツィオの元へ戻った。何も気にしていないのか、早いわねと笑う。
「身分の範囲を越えました。仕事も怠り申し訳ありません」
「いいのよ~。殿下が求めるならそれに応えるのも私たちの仕事。話してたって問題ないわよ」
「ですが」
「ソミア本当真面目ねえ」
苦笑される。そのまま部屋を出て王城内の掃除にあたる。親し気に近づいてくるから油断してしまう。不思議な人だと思った。
* * *
以降、なぜか殿下が声をかけてくるようになった。話さないようにしてもレクツィオは殿下に協力的だし、側付きは殿下の意向を優先し何も言わない。
立場上断るのは難しい。なにより殿下の難しい勉強や魔法研究の話は興味があって誘惑に負けて離してしまいがちだった。単純に知識が増えるのが楽しいのもある。
私は子爵家の人間でただの侍女なのに欲張ってはいけないと言い聞かせた。
「……」
殿下が諦めて執務を再開した。安心して殿下の様子を伺う。
相変わらず殿下の仕事は財政関係で今回は契約も入っていた。帝都の警備騎士宿舎の修繕契、約ねえ。
「あ」
計算が間違っているのに気づいて声が出た。そして声に気づいて顔を上げた殿下と目が合ってしまう。すぐ視線を逸らすとレクツィオが私の挙動不審な様子に首を傾げた。
「ソミア」
「御用でしょうか」
「これ?」
ぺらりと書類を掲げて揺らす。こういう時こそ御祖母様の言ってた感情のない顔をしないと。
「いいえ。申し訳ありません、独り言です」
「ふうん? じゃあこのまま通そっと」
「!」
優秀な殿下なら間違いにすぐ気づくと思ったのにと焦って視線を上げてしまった。再び目が合った殿下はにんまり笑う。見透かされた。
「どこ?」
「……」
「早く言って。時間がもったいないでしょ」
殿下のいじわる。
レクツィオと側付きの執事に視線を送ると無言で頷かれた。だめ、私の味方がどこにもいない。
「ソミア、ねえ」
「……」
仕方なく机越しに置かれた書類のある箇所を指差した。
「計算間違い、かと」
「……へえ」
「差し出がましい真似をしまして大変失礼しました」
「いや全然。ありがたいよ」
で、と殿下が淡々と書類を見続けたままきいてくる。
「どう思う? ちょっと予算かけすぎかなと思うんだけど」
なにを気にしているのだろう。ウニバーシタス帝国は騎士に国庫金を当てられないほど困窮していないはず。そもそも現皇帝は戦争、即ち戦力である騎士に投資する傾向がある。待遇を良くして騎士を増やそうとしていると聞いたぐらいだ。
「木材の物価水位を考えれば修繕にかかる原材料は妥当です。技術料も平均値、経年劣化を考えれば今直しておいた方が無難ですし、今後の武力介入の予定を考えれば今着工した方が良いかと存じます」
「へえ」
はっとして殿下を見た。さっきいじわるを言った時のにんまり顔と同じだ。また試された。
「ソミア、文字読めるんだねえ」
計算もできるんだ、と書類を眺めながら機嫌よく頷いている。でしゃばりすぎた。
「申し訳ありません」
「なんで謝るの?」
「差し出がましいことをしました。国の決めることに口を挟むなんて」
「間違い指摘することの何が悪いのさ」
殿下はそう言うだろう。これが第一皇太子なら間違いなく鞭打ちだ。一歩間違えれば物理的に首が飛ぶ。
「ふ~ん」
無言で頭を下げる私に殿下はなんとも読み取れない声音だった。
少しの間の後、急に明るい声を出して恐ろしいことを言ってくる。
「ソミア、一緒にお茶飲もう!」
「お茶汲みなら別の者が」
「淹れるんじゃなくて、僕とソミアが一緒にお茶を飲むんだよ」
「え?」
「二人でお茶会しよう。今すぐ」
「え?」
だめだ、動揺を隠せない。なのにレクツィオも殿下の側付き執事も淡々と準備に入った。
「庭に出よう」
僕だけの庭があるんだよと笑う。
軽々と椅子から降りて、側つきが開けた大きな窓から外に出ていく。ここが一階であるのが悔しい。
「ソミア、諦めて」
「ですが」
「殿下、ああなると聞かないわ。付き合ってあげて」
「そんな」
「ソミア? ほら早く!」
どうしよう。かなりよろしくない状況だわ。
第三皇子殿下の部屋は変わらずレクツィオと一緒に掃除するので、毎日殿下には顔を合わせている。
「レクツィオ、ソミア。おはよう」
「おはようございます、殿下」
「おはようございます」
第三皇子は政を深く理解するほどの才があるらしい。家庭教師に学ぶ姿も仕事中ちらりと見聞きした限り難易度が高い。皇族だからこそ難しいことを学んでいるのかもしれないけど。
「ソミア、それは触れてはだめよ」
「……はい」
机の上に無造作に置かれた魔道具。初めて見た。殿下には魔法の才があると家庭教師も言っていたから、この手の分野は得意なのかもしれない。魔法が使える人間はだいぶ少なくなったと聞いた。こうして魔法に関する書物すら見るのも初めてだ。
「気になる?」
「!」
いつの間にか背後に第三皇子がいた。油断していたので動揺してしまって恥ずかしい。
「……失礼しました」
「触っても大丈夫だよ。もう効力ないから」
「効力?」
「相手呪えるやつだったんだ」
笑顔で言うことじゃなかった。それ以上に気になったのが、簡単に打ち消せるものではないのに魔法が消えていることだ。殿下はこれを完全に看破しているらしい。
「すごいんだよ。かなり昔になるけど、魔法そのままあるのに発動しないようにしてるの」
「消したのではなく?」
「うん。作用しないだけ」
魔道具の魔法が使えないようにするには組み込まれた魔法を消すのが早いという。なのに魔法は魔法で物に宿っている。
「これやったの、相当な魔法の使い手だよ。そうじゃなければ時点は聖女かなあ」
「聖女?」
「聖女は起きている事象を否定して、なかったことにできるから」
「……魔法の作用だけ否定したということですか?」
「そうそう。ソミア頭いいんだねえ。仕組みはね……」
仕組みの話を聞いている途中に気づいた。興味そのまま殿下と話しているなんていけない事だ。いくら寛大な性格の持ち主でも気軽に話すわけにはいかない。話が一段落したところで断りをいれた。
「……御無礼を。申し訳ございません」
「えー、気にしないでよ。もっと話したいし」
「職務に専念します。失礼致します」
まだ引き留めようとする殿下に一礼してレクツィオの元へ戻った。何も気にしていないのか、早いわねと笑う。
「身分の範囲を越えました。仕事も怠り申し訳ありません」
「いいのよ~。殿下が求めるならそれに応えるのも私たちの仕事。話してたって問題ないわよ」
「ですが」
「ソミア本当真面目ねえ」
苦笑される。そのまま部屋を出て王城内の掃除にあたる。親し気に近づいてくるから油断してしまう。不思議な人だと思った。
* * *
以降、なぜか殿下が声をかけてくるようになった。話さないようにしてもレクツィオは殿下に協力的だし、側付きは殿下の意向を優先し何も言わない。
立場上断るのは難しい。なにより殿下の難しい勉強や魔法研究の話は興味があって誘惑に負けて離してしまいがちだった。単純に知識が増えるのが楽しいのもある。
私は子爵家の人間でただの侍女なのに欲張ってはいけないと言い聞かせた。
「……」
殿下が諦めて執務を再開した。安心して殿下の様子を伺う。
相変わらず殿下の仕事は財政関係で今回は契約も入っていた。帝都の警備騎士宿舎の修繕契、約ねえ。
「あ」
計算が間違っているのに気づいて声が出た。そして声に気づいて顔を上げた殿下と目が合ってしまう。すぐ視線を逸らすとレクツィオが私の挙動不審な様子に首を傾げた。
「ソミア」
「御用でしょうか」
「これ?」
ぺらりと書類を掲げて揺らす。こういう時こそ御祖母様の言ってた感情のない顔をしないと。
「いいえ。申し訳ありません、独り言です」
「ふうん? じゃあこのまま通そっと」
「!」
優秀な殿下なら間違いにすぐ気づくと思ったのにと焦って視線を上げてしまった。再び目が合った殿下はにんまり笑う。見透かされた。
「どこ?」
「……」
「早く言って。時間がもったいないでしょ」
殿下のいじわる。
レクツィオと側付きの執事に視線を送ると無言で頷かれた。だめ、私の味方がどこにもいない。
「ソミア、ねえ」
「……」
仕方なく机越しに置かれた書類のある箇所を指差した。
「計算間違い、かと」
「……へえ」
「差し出がましい真似をしまして大変失礼しました」
「いや全然。ありがたいよ」
で、と殿下が淡々と書類を見続けたままきいてくる。
「どう思う? ちょっと予算かけすぎかなと思うんだけど」
なにを気にしているのだろう。ウニバーシタス帝国は騎士に国庫金を当てられないほど困窮していないはず。そもそも現皇帝は戦争、即ち戦力である騎士に投資する傾向がある。待遇を良くして騎士を増やそうとしていると聞いたぐらいだ。
「木材の物価水位を考えれば修繕にかかる原材料は妥当です。技術料も平均値、経年劣化を考えれば今直しておいた方が無難ですし、今後の武力介入の予定を考えれば今着工した方が良いかと存じます」
「へえ」
はっとして殿下を見た。さっきいじわるを言った時のにんまり顔と同じだ。また試された。
「ソミア、文字読めるんだねえ」
計算もできるんだ、と書類を眺めながら機嫌よく頷いている。でしゃばりすぎた。
「申し訳ありません」
「なんで謝るの?」
「差し出がましいことをしました。国の決めることに口を挟むなんて」
「間違い指摘することの何が悪いのさ」
殿下はそう言うだろう。これが第一皇太子なら間違いなく鞭打ちだ。一歩間違えれば物理的に首が飛ぶ。
「ふ~ん」
無言で頭を下げる私に殿下はなんとも読み取れない声音だった。
少しの間の後、急に明るい声を出して恐ろしいことを言ってくる。
「ソミア、一緒にお茶飲もう!」
「お茶汲みなら別の者が」
「淹れるんじゃなくて、僕とソミアが一緒にお茶を飲むんだよ」
「え?」
「二人でお茶会しよう。今すぐ」
「え?」
だめだ、動揺を隠せない。なのにレクツィオも殿下の側付き執事も淡々と準備に入った。
「庭に出よう」
僕だけの庭があるんだよと笑う。
軽々と椅子から降りて、側つきが開けた大きな窓から外に出ていく。ここが一階であるのが悔しい。
「ソミア、諦めて」
「ですが」
「殿下、ああなると聞かないわ。付き合ってあげて」
「そんな」
「ソミア? ほら早く!」
どうしよう。かなりよろしくない状況だわ。
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