52 / 56
デモンブラッド
しおりを挟む
──ゴーン、ゴーン、ゴーン。
「鐘も鳴った事ですし、授業はここまでにしましょうか。 皆さん、お疲れ様でした」
本日の学業もこれにて終了。
日本に居た頃もそうだったけど、この瞬間が一番解放感を感じる。
クラスメイトも皆同じなようで、
「んー! ようやく終わったー! おーし、遊ぶぞー!」
「ナギサ、あんた今日バイトじゃないの?」
「……ハッ! そうだった……」
誰も彼もが満面の笑みで騒ぐ中、わたわたしているシンシアが突然こんな事を言い出した。
「あっ! 待ってください、みなさーん! まだお話は済んでないので、そのまま座っててください~!」
出鼻を挫かれた面々はぶつくさ文句を呟きながらも、しょうがないと大人しく席に着く。
「せんせー、話ってなんすかぁ?」
「ごめんね、皆。 これだけは伝えておかなくちゃいけないから、少しだけ時間ちょうだいね。 ……こほん。 皆さんは、デモンブラッドと呼ばれる薬物をご存じですか?」
デモンブラッド……?
「この薬物は、身体能力や魔力を一時的に向上させる反面、異常なまでに高揚感や狂暴性を増幅させるとても危険な薬物です」
いわゆる、麻薬ってやつか。
この世界にまさか麻薬があるとは思いもよらなかった。
人が求める物というのは、世界を隔てようとも案外変わらないものなのかもしれない。
「現に王都ではデモンブラッド服用者による被害が多発しており、規模は大小様々ですが、酷いものだと強盗や暴行事件などもあるとの話です。 ですので城下町を出歩く際は必ず集団行動をし、人気ほない場所には行かず、暗くなってからの外出も極力しないでください。 当然ですが、デモンブラッドの服用は決してしないように。 服用が認められた生徒には罰として、1ヶ月の停学と何らかの処罰を下すと職員会議で決まりました」
「うわ、マジかよ」
「王都おっかねー」
デモンブラッドか、ちょっと気になるな。
俺には直接関係ない話ではあるが、もし友人やクラスメイトが被害にでも遭ったりしたらすこぶる気分が悪い。
一年前の帝国による進行作戦ほどの脅威は無いにしろ、もう後手に回るのはごめんだ。
少し調べてみるか。
『シンシア、デモンブラッドの件で話がある。 この後少し良いか?』
『は、はい! 承知いたしました! ではまた後程! 屋上でお待ちしております!』
その後、シンシアは生徒らに一言二言挨拶を交わし、教室から出ていった。
「──さて、そろそろ行くとするか」
誰も居なくなった教室を後にした俺は、迷いの無い足取りで目的の場所へと向かう。
目的地は部活棟の屋上。
あそこなら人が寄り付かないから、秘密の話をするにはうってつけだ。
「まぶし……」
屋上の扉を開けると、夕陽が射し込んできた。
その陽射しを浴びるよう、シンシアが柵にもたれ掛かっている。
風に揺れる紫紺の髪、幼さを残しながらも大人の色香を漂わせる美貌、スーツ風の教員用制服が似合うスラッとしつつも出るとこは出ているスタイル。
こうして改めて見てみると、男子学生がこぞってシンシアにぞっこんなのもわかる気がする。
ただこいつの場合、こういう空気の時は必ず……。
「シンシア」
「……お待ちしておりました、リュート様。 此度はお呼び立てしていただき、誠にありがとうございま……ふみゅっ!」
──パシッ。
ふう、危ない危ない。
シンシアがこけた拍子に胸元から飛び出してきた投擲用のナイフが、目玉に突き刺さるところだった。
これだからシンシアのドジは恐ろしい。
俺じゃなかったら死んでるとこだぞ。
「どうしてお前はいっつもいっつも、何もない所で転べるんだ。 お前のドジは他人の生死が関わってくるんだから、もう少ししっかりしてくれよ」
「ずびばせん~! 以後気をづけます~!」
何度目だよ、それ。
聞き飽きたわ。
「……ったく、良い大人がなに泣いてんだ。 ほら」
立ち上がらせてやろうとシンシアに手を差し出してやると、彼女は感謝の念を口にしながら申し訳なさそうに手を取った。
「それと、これ飛んできたぞ。 ちゃんとしまっとけ、こけても飛んでいかないところに」
「はい! そうします!」
こけないようにするとは言わないのか。
そうか……。
「ところで、お話というのはやはり……」
「ああ、察しの通り、デモンブラッドの件だ。 シンシアはあれについて、どこまで情報を掴んでる?」
「も、申し訳ございません……調査の方はまだ……」
無理もない。
王都でこんな問題が浮上しているだなんて、寝耳に水だからな。
なによりシンシアも俺と同じく王都に来て日が浅い。
調査が始まってなくても仕方ないというものだ。
「もし今から調べるとして、期間はどのくらいかかりそうだ?」
「い、今からですか!?」
頷くとシンシアは「教職と平行してなんて無理ですよぉ! 過労死しちゃいますぅ!」と言ってきた。
こちらの世界でも教職ってのはハードのようだ。
必死さが伝わってくる。
しかし俺はもう後手に回るつもりはない。
もうあの時のような想いは絶対にしないと心に決めた。
故に今の発言を取り消すつもりはない。
「だったらリルとエンドラ、ついでにアリンとリーリンに手伝うよう俺から言っておこう。リルは鼻がきくし、エンドラは空から市内を見回せる。 アリンとリーリンの能力は言わずもがな、あいつら程有能な人間はそう居ない。 必ず役に立つはずだ。 それならどうだ?」
「……確かに皆さんが手を貸してくださるなら可能……かも?」
「かも?」
「い、いえ! やれます! 是非このお仕事、私達にお任せください、主様! 必ずお役に立ってみせます!」
シンシアは跪くと、そう断言した。
であれば、俺もやれる事をやるとしようか。
皆の努力を無駄にしない為に、俺にしか出来ないことを
「ああ、期待している。 励むがよい、シンシアよ」
「ハッ!」
影の円卓騎士団の諜報担当、トリスタンの顔になったシンシアを見下ろしながら、俺は胸もとからとある物を取り出した。
そう、取り出したのはリヒター殿下から半ば無理矢理渡されたアレ。
キングスナイツの印章だ。
「鐘も鳴った事ですし、授業はここまでにしましょうか。 皆さん、お疲れ様でした」
本日の学業もこれにて終了。
日本に居た頃もそうだったけど、この瞬間が一番解放感を感じる。
クラスメイトも皆同じなようで、
「んー! ようやく終わったー! おーし、遊ぶぞー!」
「ナギサ、あんた今日バイトじゃないの?」
「……ハッ! そうだった……」
誰も彼もが満面の笑みで騒ぐ中、わたわたしているシンシアが突然こんな事を言い出した。
「あっ! 待ってください、みなさーん! まだお話は済んでないので、そのまま座っててください~!」
出鼻を挫かれた面々はぶつくさ文句を呟きながらも、しょうがないと大人しく席に着く。
「せんせー、話ってなんすかぁ?」
「ごめんね、皆。 これだけは伝えておかなくちゃいけないから、少しだけ時間ちょうだいね。 ……こほん。 皆さんは、デモンブラッドと呼ばれる薬物をご存じですか?」
デモンブラッド……?
「この薬物は、身体能力や魔力を一時的に向上させる反面、異常なまでに高揚感や狂暴性を増幅させるとても危険な薬物です」
いわゆる、麻薬ってやつか。
この世界にまさか麻薬があるとは思いもよらなかった。
人が求める物というのは、世界を隔てようとも案外変わらないものなのかもしれない。
「現に王都ではデモンブラッド服用者による被害が多発しており、規模は大小様々ですが、酷いものだと強盗や暴行事件などもあるとの話です。 ですので城下町を出歩く際は必ず集団行動をし、人気ほない場所には行かず、暗くなってからの外出も極力しないでください。 当然ですが、デモンブラッドの服用は決してしないように。 服用が認められた生徒には罰として、1ヶ月の停学と何らかの処罰を下すと職員会議で決まりました」
「うわ、マジかよ」
「王都おっかねー」
デモンブラッドか、ちょっと気になるな。
俺には直接関係ない話ではあるが、もし友人やクラスメイトが被害にでも遭ったりしたらすこぶる気分が悪い。
一年前の帝国による進行作戦ほどの脅威は無いにしろ、もう後手に回るのはごめんだ。
少し調べてみるか。
『シンシア、デモンブラッドの件で話がある。 この後少し良いか?』
『は、はい! 承知いたしました! ではまた後程! 屋上でお待ちしております!』
その後、シンシアは生徒らに一言二言挨拶を交わし、教室から出ていった。
「──さて、そろそろ行くとするか」
誰も居なくなった教室を後にした俺は、迷いの無い足取りで目的の場所へと向かう。
目的地は部活棟の屋上。
あそこなら人が寄り付かないから、秘密の話をするにはうってつけだ。
「まぶし……」
屋上の扉を開けると、夕陽が射し込んできた。
その陽射しを浴びるよう、シンシアが柵にもたれ掛かっている。
風に揺れる紫紺の髪、幼さを残しながらも大人の色香を漂わせる美貌、スーツ風の教員用制服が似合うスラッとしつつも出るとこは出ているスタイル。
こうして改めて見てみると、男子学生がこぞってシンシアにぞっこんなのもわかる気がする。
ただこいつの場合、こういう空気の時は必ず……。
「シンシア」
「……お待ちしておりました、リュート様。 此度はお呼び立てしていただき、誠にありがとうございま……ふみゅっ!」
──パシッ。
ふう、危ない危ない。
シンシアがこけた拍子に胸元から飛び出してきた投擲用のナイフが、目玉に突き刺さるところだった。
これだからシンシアのドジは恐ろしい。
俺じゃなかったら死んでるとこだぞ。
「どうしてお前はいっつもいっつも、何もない所で転べるんだ。 お前のドジは他人の生死が関わってくるんだから、もう少ししっかりしてくれよ」
「ずびばせん~! 以後気をづけます~!」
何度目だよ、それ。
聞き飽きたわ。
「……ったく、良い大人がなに泣いてんだ。 ほら」
立ち上がらせてやろうとシンシアに手を差し出してやると、彼女は感謝の念を口にしながら申し訳なさそうに手を取った。
「それと、これ飛んできたぞ。 ちゃんとしまっとけ、こけても飛んでいかないところに」
「はい! そうします!」
こけないようにするとは言わないのか。
そうか……。
「ところで、お話というのはやはり……」
「ああ、察しの通り、デモンブラッドの件だ。 シンシアはあれについて、どこまで情報を掴んでる?」
「も、申し訳ございません……調査の方はまだ……」
無理もない。
王都でこんな問題が浮上しているだなんて、寝耳に水だからな。
なによりシンシアも俺と同じく王都に来て日が浅い。
調査が始まってなくても仕方ないというものだ。
「もし今から調べるとして、期間はどのくらいかかりそうだ?」
「い、今からですか!?」
頷くとシンシアは「教職と平行してなんて無理ですよぉ! 過労死しちゃいますぅ!」と言ってきた。
こちらの世界でも教職ってのはハードのようだ。
必死さが伝わってくる。
しかし俺はもう後手に回るつもりはない。
もうあの時のような想いは絶対にしないと心に決めた。
故に今の発言を取り消すつもりはない。
「だったらリルとエンドラ、ついでにアリンとリーリンに手伝うよう俺から言っておこう。リルは鼻がきくし、エンドラは空から市内を見回せる。 アリンとリーリンの能力は言わずもがな、あいつら程有能な人間はそう居ない。 必ず役に立つはずだ。 それならどうだ?」
「……確かに皆さんが手を貸してくださるなら可能……かも?」
「かも?」
「い、いえ! やれます! 是非このお仕事、私達にお任せください、主様! 必ずお役に立ってみせます!」
シンシアは跪くと、そう断言した。
であれば、俺もやれる事をやるとしようか。
皆の努力を無駄にしない為に、俺にしか出来ないことを
「ああ、期待している。 励むがよい、シンシアよ」
「ハッ!」
影の円卓騎士団の諜報担当、トリスタンの顔になったシンシアを見下ろしながら、俺は胸もとからとある物を取り出した。
そう、取り出したのはリヒター殿下から半ば無理矢理渡されたアレ。
キングスナイツの印章だ。
63
お気に入りに追加
450
あなたにおすすめの小説
俺だけ成長限界を突破して強くなる~『成長率鈍化』は外れスキルだと馬鹿にされてきたけど、実は成長限界を突破できるチートスキルでした~
つくも
ファンタジー
Fランク冒険者エルクは外れスキルと言われる固有スキル『成長率鈍化』を持っていた。
このスキルはレベルもスキルレベルも成長効率が鈍化してしまう、ただの外れスキルだと馬鹿にされてきた。
しかし、このスキルには可能性があったのだ。成長効率が悪い代わりに、上限とされてきたレベル『99』スキルレベル『50』の上限を超える事ができた。
地道に剣技のスキルを鍛え続けてきたエルクが、上限である『50』を突破した時。
今まで馬鹿にされてきたエルクの快進撃が始まるのであった。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
現代ダンジョンで成り上がり!
カメ
ファンタジー
現代ダンジョンで成り上がる!
現代の世界に大きな地震が全世界同時に起こると共に、全世界にダンジョンが現れた。
舞台はその後の世界。ダンジョンの出現とともに、ステータスが見れる様になり、多くの能力、スキルを持つ人たちが現れる。その人達は冒険者と呼ばれる様になり、ダンジョンから得られる貴重な資源のおかげで稼ぎが多い冒険者は、多くの人から憧れる職業となった。
四ノ宮翔には、いいスキルもステータスもない。ましてや呪いをその身に受ける、呪われた子の称号を持つ存在だ。そんな彼がこの世界でどう生き、成り上がるのか、その冒険が今始まる。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第二章シャーカ王国編
スキル【特許権】で高位魔法や便利魔法を独占! ~俺の考案した魔法を使いたいなら、特許使用料をステータスポイントでお支払いください~
木塚麻弥
ファンタジー
とある高校のクラス全員が異世界の神によって召喚された。
クラスメイト達が神から【剣技(極)】や【高速魔力回復】といった固有スキルを受け取る中、九条 祐真に与えられたスキルは【特許権】。スキルを与えた神ですら内容をよく理解していないモノだった。
「やっぱり、ユーマは連れていけない」
「俺たちが魔王を倒してくるのを待ってて」
「このお城なら安全だって神様も言ってる」
オタクな祐真は、異世界での無双に憧れていたのだが……。
彼はただひとり、召喚された古城に取り残されてしまう。
それを少し不憫に思った神は、祐真に追加のスキルを与えた。
【ガイドライン】という、今はほとんど使われないスキル。
しかし【特許権】と【ガイドライン】の組み合わせにより、祐真はこの世界で無双するための力を得た。
「静寂破りて雷鳴響く、開闢より幾星霜、其の天楼に雷を蓄積せし巍然たる大精霊よ。我の敵を塵芥のひとつも残さず殲滅せよ、雷哮──って言うのが、最上級雷魔法の詠唱だよ」
中二病を拗らせていた祐真には、この世界で有効な魔法の詠唱を考案する知識があった。
「……すまん、詠唱のメモをもらって良い?」
「はいコレ、どーぞ。それから初めにも言ったけど、この詠唱で魔法を発動させて魔物を倒すとレベルアップの時にステータスポイントを5%もらうからね」
「たった5%だろ? 全然いいよ。ありがとな、ユーマ!」
たった5%。されど5%。
祐真は自ら魔物を倒さずとも、勝手に強くなるためのステータスポイントが手に入り続ける。
彼がこの異世界で無双するようになるまで、さほど時間はかからない。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
自称平凡少年の異世界学園生活
木島綾太
ファンタジー
特に秀でた部分も無く、自らを平凡と自称する高校生──暁黒斗(アカツキ・クロト)は長年遊び続けているMMORPGをプレイしていた。
日課であるクエストをクリアし、早々とゲームからログアウトしようとしていた時、一通のメールが届いている事に気づく。
中身を確認したクロトは不審がり、そのメールを即座に消去した。だがそれには彼の人生を左右する内容が書かれていて……!?
友達とバカやったり、意地張ったり、人助けしたり、天然だったり、アホだったり、鋭かったり。
これだけの個性を持っておいて平凡とか言っちゃう少年が織りなす、選択と覚悟の物語。
異世界に飛び込んだクロトによる、青春コメディ学園ストーリーが始まる!
注意!
・度々、加筆・修正を行っていたり、タイトルが変わる可能性があります。
・基本的に登場人物全員が主人公だと思っていますので視点がコロコロ変わります。なるべく分かりやすく書いていくのでご了承ください。
・小説家になろう様、ハーメルン様、カクヨム様で同作者、同名作品で投稿しております。
勇者召喚に巻き込まれたモブキャラの俺。女神の手違いで勇者が貰うはずのチートスキルを貰っていた。気づいたらモブの俺が世界を救っちゃってました。
つくも
ファンタジー
主人公——臼井影人(うすいかげと)は勉強も運動もできない、影の薄いどこにでもいる普通の高校生である。
そんな彼は、裏庭の掃除をしていた時に、影人とは対照的で、勉強もスポーツもできる上に生徒会長もしている——日向勇人(ひなたはやと)の勇者召喚に巻き込まれてしまった。
勇人は異世界に旅立つより前に、女神からチートスキルを付与される。そして、異世界に召喚されるのであった。
始まりの国。エスティーゼ王国で目覚める二人。当然のように、勇者ではなくモブキャラでしかない影人は用無しという事で、王国を追い出された。
だが、ステータスを開いた時に影人は気づいてしまう。影人が勇者が貰うはずだったチートスキルを全て貰い受けている事に。
これは勇者が貰うはずだったチートスキルを手違いで貰い受けたモブキャラが、世界を救う英雄譚である。
※他サイトでも公開
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる