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9話
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私は透兄様を招き入れて、自分のお付きの事を話した。
透兄様は優しくて、私に色んな事を話してくれる。私のセカイは透兄様からもらったお話でいっぱいなんだ。
私は、この朝比奈家の子どもじゃない。
何でも「アイジンの子ども」らしい。だから、私はお姉様やお兄様、お母様から嫌われているんだって。
好きで「アイジンの子ども」になった訳では無いのに…
そんな時、透兄様だけが、「大丈夫」と言ってくれた。そんな兄様が伊織を今、私のお部屋に呼んで話して貰えばいい。兄様も一緒にいてあげると言ってくれたのだ。
「うん、分かった!透兄様!ちょっと待ってて、伊織を呼んでくるわ!」
私は透兄様を待たせてはいけないと廊下を走り、使用人部屋にいるであろう伊織を呼んだ。
透兄様が呼ぶ時は、いつもみたいに誘うと良いと言っていたので、伊織に「これから私のお部屋でお茶会をしましょ!」と誘った。
私のお願いは必ず聞いてくれる伊織は「良いですよ」と言って手を繋いで一緒に私のお部屋へ向かった。
部屋の扉を開けると、透兄様は椅子に座って待ってくれていた。
「透兄様!ただ今戻ってきました!」
私は伊織と手を繋いだまま、兄様に近寄る。すると、伊織は繋いでいた手を振り解いて部屋を出ようとした。
「伊織?!どうしたの?何か忘れ物?」
何も疑うことの知らない私は伊織に尋ねた。
「伊織、勝手に主人のお誘いを無視して部屋を出ようとするなんてイケナイ子だねぇ。
オシオキをしてあげよう」
にっこりと笑っている透兄様はいつもの私に見せてくれる笑顔と違って怖い。
ダレ…こんな兄様…知らない…ダレか…
違う!伊織の主人としてお付きを守らないと!
「透兄様!伊織への処罰は主人である私が行います!何故…兄様が…!!」
後の言葉は続かなかった。
伊織のシャツの胸元は透兄様によってビリビリにされている。透兄様は何処から出したのかも分からない小さなナイフで伊織の服をビリビリに裂いていた。
「ヤダ!やめて!」伊織の怯えた声が私の耳に響く。私は金縛りにあったかのようにその場から動くことができない。コワイ。誰か…でも、私には透兄様と伊織しかいなくて…その透兄様は伊織を襲っていて…透兄様から聞いていたたくさんのお話と、伊織と過ごした穏やかな日々が全ての私にはどう助けを求めたら良いのか分からない。
パニックになっている私には気を留めずに、透兄様は何故かカチャカチャをベルトを緩めて、ズボンを下ろしていた。
何をしようとしているのか何も知らない私には分からない。
私が助けてと叫ぶ口はハクハクと言葉にならず、誰もきてくれない。
伊織を見ると、私に向かって何かを言った。
口に出した言葉じゃ無かったけれど、分かった。
「逃げなさい、逃げて」
嫌!私は伊織の主人よ!親友で、お姉ちゃんみたいな柔らかくて、居心地がよくて…そんな貴女を見捨てる訳にはいかない!
私は透兄様を押し倒した。
透兄様は優しくて、私に色んな事を話してくれる。私のセカイは透兄様からもらったお話でいっぱいなんだ。
私は、この朝比奈家の子どもじゃない。
何でも「アイジンの子ども」らしい。だから、私はお姉様やお兄様、お母様から嫌われているんだって。
好きで「アイジンの子ども」になった訳では無いのに…
そんな時、透兄様だけが、「大丈夫」と言ってくれた。そんな兄様が伊織を今、私のお部屋に呼んで話して貰えばいい。兄様も一緒にいてあげると言ってくれたのだ。
「うん、分かった!透兄様!ちょっと待ってて、伊織を呼んでくるわ!」
私は透兄様を待たせてはいけないと廊下を走り、使用人部屋にいるであろう伊織を呼んだ。
透兄様が呼ぶ時は、いつもみたいに誘うと良いと言っていたので、伊織に「これから私のお部屋でお茶会をしましょ!」と誘った。
私のお願いは必ず聞いてくれる伊織は「良いですよ」と言って手を繋いで一緒に私のお部屋へ向かった。
部屋の扉を開けると、透兄様は椅子に座って待ってくれていた。
「透兄様!ただ今戻ってきました!」
私は伊織と手を繋いだまま、兄様に近寄る。すると、伊織は繋いでいた手を振り解いて部屋を出ようとした。
「伊織?!どうしたの?何か忘れ物?」
何も疑うことの知らない私は伊織に尋ねた。
「伊織、勝手に主人のお誘いを無視して部屋を出ようとするなんてイケナイ子だねぇ。
オシオキをしてあげよう」
にっこりと笑っている透兄様はいつもの私に見せてくれる笑顔と違って怖い。
ダレ…こんな兄様…知らない…ダレか…
違う!伊織の主人としてお付きを守らないと!
「透兄様!伊織への処罰は主人である私が行います!何故…兄様が…!!」
後の言葉は続かなかった。
伊織のシャツの胸元は透兄様によってビリビリにされている。透兄様は何処から出したのかも分からない小さなナイフで伊織の服をビリビリに裂いていた。
「ヤダ!やめて!」伊織の怯えた声が私の耳に響く。私は金縛りにあったかのようにその場から動くことができない。コワイ。誰か…でも、私には透兄様と伊織しかいなくて…その透兄様は伊織を襲っていて…透兄様から聞いていたたくさんのお話と、伊織と過ごした穏やかな日々が全ての私にはどう助けを求めたら良いのか分からない。
パニックになっている私には気を留めずに、透兄様は何故かカチャカチャをベルトを緩めて、ズボンを下ろしていた。
何をしようとしているのか何も知らない私には分からない。
私が助けてと叫ぶ口はハクハクと言葉にならず、誰もきてくれない。
伊織を見ると、私に向かって何かを言った。
口に出した言葉じゃ無かったけれど、分かった。
「逃げなさい、逃げて」
嫌!私は伊織の主人よ!親友で、お姉ちゃんみたいな柔らかくて、居心地がよくて…そんな貴女を見捨てる訳にはいかない!
私は透兄様を押し倒した。
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