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それにはジルゴバートが勢い良く私に振り向いてきた。
虚ろな目をギラギラと輝かせ、ステル殿下とミランダの隙間から覗いていた私のことを見詰めている。
「約束する・・・!!
ナンフリークを国王陛下の代理にする!!!
国王陛下の代理として必要な、マルチネス王妃の刻印と太陽の刻印が揃えば、俺はどんなことでも出来る・・・!!
騎士団を動かす以外なら、俺はどんなことでも出来るんだ・・・!!」
「カルティーヌ、下がってろ。」
ステル殿下の言葉で私よりも先にミランダが素早く動き、私の腕を力強く引き後ろに下げてくる。
「ステル、やめろ。
王族同士だとしても国王陛下の代理であるこいつを殺せば謀反になる。」
モルダン近衛騎士団長が剣を抜き、ジルゴバートに剣を向けているステル殿下に剣を向けた。
「新婚だからな、お前。
今なら愛する妻を取られそうになりパニックになった、それくらいで済ませられる。」
「俺の妻には指1本触れさせない。
妻になった女も夫となった男以外に、そういう意味での指は1本でも触れてはいけない。
インソルドでの夫婦とはそういうものだった。
離縁なんて言葉は存在すらしていない。」
インソルドでの夫婦の形を言ったステル殿下には驚いた。
10歳でインソルドを発ったのに、そんなことまで覚えていたらしいから。
ステル殿下のその発言にジルゴバートはバカにしたように大きく笑った。
「でもお前、本当は聖女に指1本触れることが出来てないんだろ!?
だからミランダが毎夜のように見届け役をしているのは分かってる!!
これまで好きな女を言い訳に、騎士としてしか生きてこなかったということは俺だって報告を受けている!!
女との子作りの仕方を知らなかったか!!
それとも不能か!?
クラストの血は流れていないはずなのに、お前も不能なのか!?」
ジルゴバートは大きく笑いながら、ミランダに強く身体を掴まれている私のことを見た。
「・・・ああ、それとも指だけではしてみたか?
指1本くらいは聖女の中に入れてみたか?
その女は処女みたいだからな、本当に美しくて可愛い。」
急に厭らしい目付きで私のことを上から下まで見てきて、私は右手に持つナイフを強く握った。
そしたら・・・
ジルゴバートが人差し指を1本立て、ステル殿下の方をバカにしたように笑いながら見た。
「そういえばお前、インソルドから王宮に逃げてきた時はアソコがこれしかなったよな?
インソルドで奴隷のように扱われ服を着ることも許されず、大怪我までして血塗れ、素っ裸で王宮まで逃げてきて。」
ジルゴバートの言葉には驚いていると、ジルゴバートが自分の人差し指を舌でねっとりと舐め始めた。
「王族である俺の下半身があればその女もすぐに俺から離れられなくなる。
夫がいたことに苛立つこともあるが、お前の妻のことも俺がちゃんと愛してやるから安心しろ。
愛し愛されて、そして愛し合う。
これ以上に気持ち良い性行為はないぞ?」
濡れた人差し指を眺めながらジルゴバートが続けた。
「お前が初めて愛したのはその女か。
だが諦めろ、お前は誰からも愛されない。
黒髪持ちのお前のことを心から愛していたのはお前の母親くらいだろ。
クラストからも棄てられ、そしてお前を逃がした近衛騎士団長からも棄てられた。
拾ってやったのは俺だけだぞ?」
ジルゴバートが人差し指から視線を移し、ステル殿下を見詰めた。
「お前がどんなに愛してもその女から愛されることなどない。
その女と愛し合えることなどない。
どの男の種かも分からない、国王をも惑わす迷言を言う女の腹から黒髪持ちで生まれた可哀想な奴だよ、ステル。
“棄てる”と名付けられた可哀想な皇子だよ、お前は。」
カルティーヌside.......
虚ろな目をギラギラと輝かせ、ステル殿下とミランダの隙間から覗いていた私のことを見詰めている。
「約束する・・・!!
ナンフリークを国王陛下の代理にする!!!
国王陛下の代理として必要な、マルチネス王妃の刻印と太陽の刻印が揃えば、俺はどんなことでも出来る・・・!!
騎士団を動かす以外なら、俺はどんなことでも出来るんだ・・・!!」
「カルティーヌ、下がってろ。」
ステル殿下の言葉で私よりも先にミランダが素早く動き、私の腕を力強く引き後ろに下げてくる。
「ステル、やめろ。
王族同士だとしても国王陛下の代理であるこいつを殺せば謀反になる。」
モルダン近衛騎士団長が剣を抜き、ジルゴバートに剣を向けているステル殿下に剣を向けた。
「新婚だからな、お前。
今なら愛する妻を取られそうになりパニックになった、それくらいで済ませられる。」
「俺の妻には指1本触れさせない。
妻になった女も夫となった男以外に、そういう意味での指は1本でも触れてはいけない。
インソルドでの夫婦とはそういうものだった。
離縁なんて言葉は存在すらしていない。」
インソルドでの夫婦の形を言ったステル殿下には驚いた。
10歳でインソルドを発ったのに、そんなことまで覚えていたらしいから。
ステル殿下のその発言にジルゴバートはバカにしたように大きく笑った。
「でもお前、本当は聖女に指1本触れることが出来てないんだろ!?
だからミランダが毎夜のように見届け役をしているのは分かってる!!
これまで好きな女を言い訳に、騎士としてしか生きてこなかったということは俺だって報告を受けている!!
女との子作りの仕方を知らなかったか!!
それとも不能か!?
クラストの血は流れていないはずなのに、お前も不能なのか!?」
ジルゴバートは大きく笑いながら、ミランダに強く身体を掴まれている私のことを見た。
「・・・ああ、それとも指だけではしてみたか?
指1本くらいは聖女の中に入れてみたか?
その女は処女みたいだからな、本当に美しくて可愛い。」
急に厭らしい目付きで私のことを上から下まで見てきて、私は右手に持つナイフを強く握った。
そしたら・・・
ジルゴバートが人差し指を1本立て、ステル殿下の方をバカにしたように笑いながら見た。
「そういえばお前、インソルドから王宮に逃げてきた時はアソコがこれしかなったよな?
インソルドで奴隷のように扱われ服を着ることも許されず、大怪我までして血塗れ、素っ裸で王宮まで逃げてきて。」
ジルゴバートの言葉には驚いていると、ジルゴバートが自分の人差し指を舌でねっとりと舐め始めた。
「王族である俺の下半身があればその女もすぐに俺から離れられなくなる。
夫がいたことに苛立つこともあるが、お前の妻のことも俺がちゃんと愛してやるから安心しろ。
愛し愛されて、そして愛し合う。
これ以上に気持ち良い性行為はないぞ?」
濡れた人差し指を眺めながらジルゴバートが続けた。
「お前が初めて愛したのはその女か。
だが諦めろ、お前は誰からも愛されない。
黒髪持ちのお前のことを心から愛していたのはお前の母親くらいだろ。
クラストからも棄てられ、そしてお前を逃がした近衛騎士団長からも棄てられた。
拾ってやったのは俺だけだぞ?」
ジルゴバートが人差し指から視線を移し、ステル殿下を見詰めた。
「お前がどんなに愛してもその女から愛されることなどない。
その女と愛し合えることなどない。
どの男の種かも分からない、国王をも惑わす迷言を言う女の腹から黒髪持ちで生まれた可哀想な奴だよ、ステル。
“棄てる”と名付けられた可哀想な皇子だよ、お前は。」
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