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面接が終わり、喫茶店でカフェオレを飲む。
4個も入れていたガムシロップは2個になった。
少しだけ苦くなったその味が口の中に広がる。
今日の振り返りと、これから始まる企業の面接の準備、新たに求人が出ている企業のチェックをしていく。
そうして時間が経っていき、「悪い、遅くなったな。」と、低い声が頭の上で響いた。
その声に、心の中が一気に温かくなっていく。
顔を上げると、少し汗ばんでいる創さんが、優しく笑いながらわたしを見下ろしていた。
2人で喫茶店を出ると、外はそろそろ暗くなってきている。
まだまだ暑いけど、そろそろ夏休みも終わる。
「何食いたい?
今日は面接頑張ったし、早川の好きな物食いに行こう?」
そう言われ、わたしは創さんの左手にソッと触れる。
創さんは優しくわたしの右手に指を絡めてくれた。
「焼き肉食べたいです~!」
「絶対それだと思った!!」
創さんは大きな声で笑いながら、わたしの右手を引く。
まだ正式には付き合っていないけれど、こうして創さんの隣にいられることが嬉しい。
「それにしても、お前・・・」
創さんが真剣な顔でわたしを見下ろす。
「俺さ、すっげー我慢してんのに・・・。」
お店までのエレベーターの中。
暑くてリクルートスーツのジャケットを脱いだワイシャツの上から、創さんの大きな右手がわたしの左胸を包んだ。
「ンッ・・・!!」
ゆっくりと優しく揉まれ、少し声が漏れてしまった。
創さんは大きく溜め息を吐き、右手を引っ込めた。
「お前の卒業まで・・・俺我慢出きるかな・・・。」
困ったように笑いながら、わたしの唇を親指で触れる。
「そんな顔して、あんまり煽んなよ。」
今度は意地悪な笑顔をしたと思ったら、エレベーターが開いた。
エレベーターのドアを押さえてくれ、わたしを先に通してくれる。
「いっぱい食えよ!」
そう言って笑う創さんに、わたしも笑い掛ける。
「はい!!!」
4個も入れていたガムシロップは2個になった。
少しだけ苦くなったその味が口の中に広がる。
今日の振り返りと、これから始まる企業の面接の準備、新たに求人が出ている企業のチェックをしていく。
そうして時間が経っていき、「悪い、遅くなったな。」と、低い声が頭の上で響いた。
その声に、心の中が一気に温かくなっていく。
顔を上げると、少し汗ばんでいる創さんが、優しく笑いながらわたしを見下ろしていた。
2人で喫茶店を出ると、外はそろそろ暗くなってきている。
まだまだ暑いけど、そろそろ夏休みも終わる。
「何食いたい?
今日は面接頑張ったし、早川の好きな物食いに行こう?」
そう言われ、わたしは創さんの左手にソッと触れる。
創さんは優しくわたしの右手に指を絡めてくれた。
「焼き肉食べたいです~!」
「絶対それだと思った!!」
創さんは大きな声で笑いながら、わたしの右手を引く。
まだ正式には付き合っていないけれど、こうして創さんの隣にいられることが嬉しい。
「それにしても、お前・・・」
創さんが真剣な顔でわたしを見下ろす。
「俺さ、すっげー我慢してんのに・・・。」
お店までのエレベーターの中。
暑くてリクルートスーツのジャケットを脱いだワイシャツの上から、創さんの大きな右手がわたしの左胸を包んだ。
「ンッ・・・!!」
ゆっくりと優しく揉まれ、少し声が漏れてしまった。
創さんは大きく溜め息を吐き、右手を引っ込めた。
「お前の卒業まで・・・俺我慢出きるかな・・・。」
困ったように笑いながら、わたしの唇を親指で触れる。
「そんな顔して、あんまり煽んなよ。」
今度は意地悪な笑顔をしたと思ったら、エレベーターが開いた。
エレベーターのドアを押さえてくれ、わたしを先に通してくれる。
「いっぱい食えよ!」
そう言って笑う創さんに、わたしも笑い掛ける。
「はい!!!」
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