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「そんなにヨタヨタ歩いてどうしたの?
怪我?」
朝、会社のエレベーターを降りたら後ろから降りてきた佐伯さんに声を掛けられた。
「おはよう、怪我ではないんだけど、ちょっとね・・・。」
「ああ、松戸先生と上手くいったんだ?
あの人格好良いけどそっちのことについては全然男って感じしないから上手くいかないかなとは思ってたんだよね。
若松さんに松戸先生を煽るよう言ってみたけど、松戸先生って本当に福富さんのこと好きだったんだ?」
「そうだったみたいで。
なんか・・・ありがとうね。」
「昨日後から思い出して。
すっかり忘れてたけど、前に松戸先生に若松さんと福富さんが良い感じとかネックレスの話とか色々してたなって。
1ミリも反応してなかったから松戸先生は福富さんのこと好きではなかったかと思って、それで自分の中で終わらせてた。
松戸先生の演技ヤバいね、全然気付かなかった。」
「そんなことを佐伯さんがしたからさ~。
再会出来てからの2年ちょっとを無駄にした感じはあるよ~?」
佐伯さんに文句を言いながら経理部の部屋に一緒に入ると、佐伯さんがクスクスと可愛く笑った。
「25歳で丁度良いんじゃない?
新卒の女の子をうちの会社の顧問になったばっかりの松戸先生みたいな大人が手を出しちゃったら、何かと思う人もいるだろうし。
そんなに可愛い見た目だけど中身はめちゃくちゃ強いって社内の人達はこの2年半で知っただろうし、誰も松戸先生が福富さんをたぶらかしたとか思わないでしょ。
ずっと彼氏がいなくてみんなアプローチしてたのに全部あしらっててね、若松さんが有力候補って言われてたのにポッと出てきたように見える松戸先生だなんてビックリするだろうね。」
佐伯さんの話には驚きつつも2人でデスクに着き、佐伯さんに聞いた。
「佐伯さんって若松さんと私をくっつけようとしてた?」
「まあね。」
「何でそんなことしようとしてたの?」
「私って若松さんの妹でさ。」
「あ、ね!!昨日朝人に聞いてビックリした!!」
「昨日聞いたの!?
松戸先生と仲良いのは分かってたから、もうとっくに知ってるのかと思ってた!!」
佐伯さんが可愛い顔を驚いた顔にして私のことを見詰めてきた。
そして小声で・・・
「私って、和泉かおりの娘なんだけどさ。」
そう言ってきて・・・
私は少しだけ悩み・・・
「えぇええぇぇ~!!!?」
「下手くそ!!!演技下手くそだから!!!」
佐伯さんが初めて見るくらい大笑いしていて、私も釣られて笑っていたら・・・
「佐伯!!福富!!
そろそろ始業だからな!?」
部長から注意をされた。
注意を・・・。
男性の部長から、私のことを“福富”と呼ばれ・・・。
それに驚いていると・・・
経理部の部屋にカヤのお姉ちゃんが入ってきて、鋭く目を光らせながら私に総務部の経費申請書を渡してきた。
「上手くいってよかった、気持ち悪いけど。
1つお願いしてもいいかな?」
“普通”ではないカヤのお姉ちゃんに頷くと、カヤのお姉ちゃんは困った顔で笑った。
「朝に私の彼に意地悪するのを止めるように言って貰ってもいいかな?
私の彼氏にもカヤの彼氏にもあの人めっちゃ意地悪してくるんだよね。」
「え~・・・朝人そんなことしてるんですか?
朝人ってやっぱり悪い所しかない。」
.
怪我?」
朝、会社のエレベーターを降りたら後ろから降りてきた佐伯さんに声を掛けられた。
「おはよう、怪我ではないんだけど、ちょっとね・・・。」
「ああ、松戸先生と上手くいったんだ?
あの人格好良いけどそっちのことについては全然男って感じしないから上手くいかないかなとは思ってたんだよね。
若松さんに松戸先生を煽るよう言ってみたけど、松戸先生って本当に福富さんのこと好きだったんだ?」
「そうだったみたいで。
なんか・・・ありがとうね。」
「昨日後から思い出して。
すっかり忘れてたけど、前に松戸先生に若松さんと福富さんが良い感じとかネックレスの話とか色々してたなって。
1ミリも反応してなかったから松戸先生は福富さんのこと好きではなかったかと思って、それで自分の中で終わらせてた。
松戸先生の演技ヤバいね、全然気付かなかった。」
「そんなことを佐伯さんがしたからさ~。
再会出来てからの2年ちょっとを無駄にした感じはあるよ~?」
佐伯さんに文句を言いながら経理部の部屋に一緒に入ると、佐伯さんがクスクスと可愛く笑った。
「25歳で丁度良いんじゃない?
新卒の女の子をうちの会社の顧問になったばっかりの松戸先生みたいな大人が手を出しちゃったら、何かと思う人もいるだろうし。
そんなに可愛い見た目だけど中身はめちゃくちゃ強いって社内の人達はこの2年半で知っただろうし、誰も松戸先生が福富さんをたぶらかしたとか思わないでしょ。
ずっと彼氏がいなくてみんなアプローチしてたのに全部あしらっててね、若松さんが有力候補って言われてたのにポッと出てきたように見える松戸先生だなんてビックリするだろうね。」
佐伯さんの話には驚きつつも2人でデスクに着き、佐伯さんに聞いた。
「佐伯さんって若松さんと私をくっつけようとしてた?」
「まあね。」
「何でそんなことしようとしてたの?」
「私って若松さんの妹でさ。」
「あ、ね!!昨日朝人に聞いてビックリした!!」
「昨日聞いたの!?
松戸先生と仲良いのは分かってたから、もうとっくに知ってるのかと思ってた!!」
佐伯さんが可愛い顔を驚いた顔にして私のことを見詰めてきた。
そして小声で・・・
「私って、和泉かおりの娘なんだけどさ。」
そう言ってきて・・・
私は少しだけ悩み・・・
「えぇええぇぇ~!!!?」
「下手くそ!!!演技下手くそだから!!!」
佐伯さんが初めて見るくらい大笑いしていて、私も釣られて笑っていたら・・・
「佐伯!!福富!!
そろそろ始業だからな!?」
部長から注意をされた。
注意を・・・。
男性の部長から、私のことを“福富”と呼ばれ・・・。
それに驚いていると・・・
経理部の部屋にカヤのお姉ちゃんが入ってきて、鋭く目を光らせながら私に総務部の経費申請書を渡してきた。
「上手くいってよかった、気持ち悪いけど。
1つお願いしてもいいかな?」
“普通”ではないカヤのお姉ちゃんに頷くと、カヤのお姉ちゃんは困った顔で笑った。
「朝に私の彼に意地悪するのを止めるように言って貰ってもいいかな?
私の彼氏にもカヤの彼氏にもあの人めっちゃ意地悪してくるんだよね。」
「え~・・・朝人そんなことしてるんですか?
朝人ってやっぱり悪い所しかない。」
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