【完】タバコの煙を吸い込んで

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6-12

日曜日・・・。



「ママ～！味見して～？」



実家で筑前煮を作り、ママに味見をしてもらう。



「詰まってきたね！！！
あの良い男のお陰か！！！」



ママが大笑いしながら昼間から酒を飲んでいる。



「これから拓実が来るんだから、それからにしてよ！！！」



今日はこれから、拓実が我が家に来てくれることになっている。
そこで・・・結婚の話をすることになっていた。



緊張しながら待っていると、クソ親父がダイニングテーブルの椅子に座っていた爺さんの元に。



「お父さん、これなんですけどどう思いますか？」



爺さんが田舎の代理店として働いていたので、最近クソ親父が爺さんにも意見を聞いたりしているらしい。



なんと、爺さんはあの地域では売上が上位の個人事業主だったらしい。
爺さんは平然とした顔で、“みんなが協力してくれて”と言っていた。



そんな爺さんを笑いながら見ていると、爺さんがクソ親父から渡された資料を手に持ち・・・



老眼鏡をかけ・・・



眉間にシワを寄せながら資料を見た・・・。



その顔を見て、私は・・・



何故か動悸が激しくなった・・・。



呼吸も苦しくなり・・・



冷や汗まで出てきた・・・。



震える両手を握り締め口を開いた時・・・



家のインターフォンが鳴った。