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「君、あんまりお酒強くない?
大丈夫・・・?」
信じられないことに、いくら呑んでも酔っ払うことのない私が・・・ウイスキー1杯で目が回ってきた。
「・・・なんだ、酒強そうな女に見えたけどね!!!」
“ママ”が大笑いしながら水を出してくれた。
その水を一気に飲む。
「普段はどんなに呑んでも酔わない。
初めて来た町だし、色々あったし・・・。」
「・・・そう。
帰る所はある!!?」
「駅前のホテルに。」
「そう・・・。
アンタ!!!送っていきな!!!」
“ママ”が私の隣に座る男にそう叫ぶ。
「すぐそこなので、いらない。」
「それでも送っていくよ。」
「いらない。私は1人で歩ける。」
そう言いながら財布を鞄から出した時、1枚の名刺がヒラヒラと床に落ちた。
その名刺を立ち上がった男が拾った。
「これ・・・君の?」
男に見せられた名刺は、真知ちゃんの名刺だった。
真知ちゃんが小太郎と入籍し名字が“葛西”に変わった。
それに喜んだ真知ちゃんが私にくれた名刺だった。
“葛西 真知子”
そう書かれた名刺を見ながら、頷いた。
酔っ払っていたし、特に考えもせず・・・
軽い気持ちで頷いた。
もう二度と会うこともない。
そう思って、軽い気持ちで頷いた。
大丈夫・・・?」
信じられないことに、いくら呑んでも酔っ払うことのない私が・・・ウイスキー1杯で目が回ってきた。
「・・・なんだ、酒強そうな女に見えたけどね!!!」
“ママ”が大笑いしながら水を出してくれた。
その水を一気に飲む。
「普段はどんなに呑んでも酔わない。
初めて来た町だし、色々あったし・・・。」
「・・・そう。
帰る所はある!!?」
「駅前のホテルに。」
「そう・・・。
アンタ!!!送っていきな!!!」
“ママ”が私の隣に座る男にそう叫ぶ。
「すぐそこなので、いらない。」
「それでも送っていくよ。」
「いらない。私は1人で歩ける。」
そう言いながら財布を鞄から出した時、1枚の名刺がヒラヒラと床に落ちた。
その名刺を立ち上がった男が拾った。
「これ・・・君の?」
男に見せられた名刺は、真知ちゃんの名刺だった。
真知ちゃんが小太郎と入籍し名字が“葛西”に変わった。
それに喜んだ真知ちゃんが私にくれた名刺だった。
“葛西 真知子”
そう書かれた名刺を見ながら、頷いた。
酔っ払っていたし、特に考えもせず・・・
軽い気持ちで頷いた。
もう二度と会うこともない。
そう思って、軽い気持ちで頷いた。
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