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そして、当たり前たけどこうなった。
「響歌・・・。それ・・・。」
クソ親父がクソみたいな顔で、社長室に呼んだ私を見ている。
そんなクソ親父にも、言う。
「クソ親父、いい加減目を覚ましな。
兄貴も小太郎も何で親父の会社からいなくなったのか。」
クソ親父はクソみたいな顔で笑っている。
「その顔で、その姿で・・・そういうことを言われると、昔の峰子さんにまた会えたみたいだね。」
「家で缶ビールばっかり飲んでるから、そんなに腑抜けたクソ親父になるんだよ!!
たまには“ママ”のスナックに行って!!!
上等な酒飲んで!!“ママ”の料理食って!!
“ママ”の演歌を聞いて!!!
“ママ”の毒を吸い込んできな!!!」
クソ親父の目に、いくらか輝きが宿る。
経営者は・・・孤独で・・・。
孤独の中、会社という大きな大きな鞄の中に、沢山の従業員を入れて歩いている。
合っているのか分からない道を、たった1人で歩いている。
不安でもあるから、怖くもあるから、つい完成されている・・・舗装されている道を歩きたくなってしまう。
いくらか輝きが宿った目をしている親父に、吐き出す。
腹に力を入れて、毒を・・・吐き出す・・・。
「立ちな!!!歩くんだよ!!!!」
クソ親父が・・・“経営者”の顔に少し戻った。
でも、少しだけ・・・。
私が小さかった時は、もっと“経営者”の顔をしていたようにも思う。
「響歌・・・。それ・・・。」
クソ親父がクソみたいな顔で、社長室に呼んだ私を見ている。
そんなクソ親父にも、言う。
「クソ親父、いい加減目を覚ましな。
兄貴も小太郎も何で親父の会社からいなくなったのか。」
クソ親父はクソみたいな顔で笑っている。
「その顔で、その姿で・・・そういうことを言われると、昔の峰子さんにまた会えたみたいだね。」
「家で缶ビールばっかり飲んでるから、そんなに腑抜けたクソ親父になるんだよ!!
たまには“ママ”のスナックに行って!!!
上等な酒飲んで!!“ママ”の料理食って!!
“ママ”の演歌を聞いて!!!
“ママ”の毒を吸い込んできな!!!」
クソ親父の目に、いくらか輝きが宿る。
経営者は・・・孤独で・・・。
孤独の中、会社という大きな大きな鞄の中に、沢山の従業員を入れて歩いている。
合っているのか分からない道を、たった1人で歩いている。
不安でもあるから、怖くもあるから、つい完成されている・・・舗装されている道を歩きたくなってしまう。
いくらか輝きが宿った目をしている親父に、吐き出す。
腹に力を入れて、毒を・・・吐き出す・・・。
「立ちな!!!歩くんだよ!!!!」
クソ親父が・・・“経営者”の顔に少し戻った。
でも、少しだけ・・・。
私が小さかった時は、もっと“経営者”の顔をしていたようにも思う。
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