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女の人は少し驚いた顔をして顔を上げた。
でも私を見て怒った顔にもなった。



「お金も少しですけど入れてくれますし、家だってありますし。」



「子育てには協力してくれているんですか?
養育費を払わないタイプかと疑ってしまうくらいのその男は、子育てに協力してくれているんですか?」



「・・・っでも!!!私1人じゃ育てられないから!!!」



「その為の障害者福祉があります。
その為の母子家庭への支援があります。」



先生への確認もせずに勝手に女の人の隣の席に座る。



そんな私を女の人が睨み付けてくる。



「でも待っているだけではどんなサービスも受けられないですし、誰も教えてくれません。
日本には沢山の支援があるのに聞きに訪れた人にしか教えてくれないんです。」



「そんなことを聞きに行く時間もありません!!
今日だってやっと時間を作ったんです!!
・・・あなたみたいな人には分かりません!!!
若くて可愛くてこんな立派な法律事務所で働いて!!!」



そう言われ、私の心臓が大きく大きく鳴っていく。
そんな私を見ている先生の視線を感じるけど、見えないことにした。



大きく大きく鳴っていく心臓の音を聞きながら、口を開く・・・



「私の母は、障害者手帳を持った障がい者です。」
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