220 / 236
17
17-2
しおりを挟む
元気さんからそう言われ、ベッドの上で巫女装束を脱いでいく。
脱いでいくけれど・・・
「あの・・・あんまり見られると恥ずかしいです。」
元気さんからは2度見られているはずだけど、こんなにマジマジと見られると恥ずかし過ぎる。
「いや、見るっしょ!!!
めっっっちゃ興奮する!!!
それにビジネスホテルで初めてした時なんて、美鼓ちゃん俺のアソコを間近でマジマジと見てたよ!!?」
そんな返事には凄く驚きながらも脱いでいくと・・・
「それ何?暑くない?」
元気さんから指摘をされソレを見下ろしながら答える。
「サラシです。
この位置で締めると顔に汗をかかないので巫女の格好をする時は絞めています。」
「だからか・・・!!
汗かいてなかった!!!
あんなに蒸し暑かったのに汗1つかいてなかったんだよ!!!」
「それもあって人じゃないと思っていたんですか?」
「いや、それだけじゃなくて・・・!!
でも・・・うん、まあ・・・それもあって!!」
元気さんは複雑な顔で必死に自分を納得させようとしていて、そんな元気さんに自然と笑いながら聞いてみた。
「人じゃない私と付き合おうと思っていたんですか?」
「うん、思ってた・・・。
前髪をかき分けた時にこの子はやっぱり人じゃなかったと思って。
もっと長く一緒にいたいけど、この子を神社の向こう側に連れていくことは出来ないと思った。
だから俺が会いにくるしかないけど、俺は1年に1度しか日本に戻らない放浪の旅をしている増田財閥の本家の次男で。」
巫女装束を全て脱ぎ、両手で身体を隠している私に元気さんがティーシャツを脱ぎながら近付いてくる。
「神社の向こう側で一緒にご飯を食べることが出来て、一緒に帰ることまで出来るなら付き合うことも出来るのかなって。
俺はずっと日本にはいなかったけど、俺の心には常に巫女さんの美鼓ちゃんがいた。
日本人としての誇りも“ゆきのうえ商店街”出身の誇りも忘れずに、なかったことにせずにいられたのは美鼓ちゃんとあの神社で出会えたから。」
上半身裸になった元気さんから優しく優しく抱き締められる。
「神様ではないけど巫女さんに会って、“上手くいく”と言って貰えた。
巫女さんの美鼓ちゃんの存在も言葉も、俺にとっては何よりも道標だった。
どこが道かも分からない雪の上どころか、日本でもない道を歩かなければいけない俺にとって、巫女さんの美鼓ちゃんは道標だった。
思い出さない日なんて1日もなかった。
毎日毎日毎日巫女さんの美鼓ちゃんのことを考えて、思い出して、勇気づけられて、そんなことを繰り返してたら・・・」
元気さんが言葉を切った後、私のことを強く抱き締めた。
「人じゃない女の子のことを俺は好きになって!!!
巫女さんの美鼓ちゃんとの未来なんてなくても付き合いたいと思った!!!
一生身体なんて結ばれなくてもいいと思うくらい、それくらいにめっっっちゃ好きになった!!!」
脱いでいくけれど・・・
「あの・・・あんまり見られると恥ずかしいです。」
元気さんからは2度見られているはずだけど、こんなにマジマジと見られると恥ずかし過ぎる。
「いや、見るっしょ!!!
めっっっちゃ興奮する!!!
それにビジネスホテルで初めてした時なんて、美鼓ちゃん俺のアソコを間近でマジマジと見てたよ!!?」
そんな返事には凄く驚きながらも脱いでいくと・・・
「それ何?暑くない?」
元気さんから指摘をされソレを見下ろしながら答える。
「サラシです。
この位置で締めると顔に汗をかかないので巫女の格好をする時は絞めています。」
「だからか・・・!!
汗かいてなかった!!!
あんなに蒸し暑かったのに汗1つかいてなかったんだよ!!!」
「それもあって人じゃないと思っていたんですか?」
「いや、それだけじゃなくて・・・!!
でも・・・うん、まあ・・・それもあって!!」
元気さんは複雑な顔で必死に自分を納得させようとしていて、そんな元気さんに自然と笑いながら聞いてみた。
「人じゃない私と付き合おうと思っていたんですか?」
「うん、思ってた・・・。
前髪をかき分けた時にこの子はやっぱり人じゃなかったと思って。
もっと長く一緒にいたいけど、この子を神社の向こう側に連れていくことは出来ないと思った。
だから俺が会いにくるしかないけど、俺は1年に1度しか日本に戻らない放浪の旅をしている増田財閥の本家の次男で。」
巫女装束を全て脱ぎ、両手で身体を隠している私に元気さんがティーシャツを脱ぎながら近付いてくる。
「神社の向こう側で一緒にご飯を食べることが出来て、一緒に帰ることまで出来るなら付き合うことも出来るのかなって。
俺はずっと日本にはいなかったけど、俺の心には常に巫女さんの美鼓ちゃんがいた。
日本人としての誇りも“ゆきのうえ商店街”出身の誇りも忘れずに、なかったことにせずにいられたのは美鼓ちゃんとあの神社で出会えたから。」
上半身裸になった元気さんから優しく優しく抱き締められる。
「神様ではないけど巫女さんに会って、“上手くいく”と言って貰えた。
巫女さんの美鼓ちゃんの存在も言葉も、俺にとっては何よりも道標だった。
どこが道かも分からない雪の上どころか、日本でもない道を歩かなければいけない俺にとって、巫女さんの美鼓ちゃんは道標だった。
思い出さない日なんて1日もなかった。
毎日毎日毎日巫女さんの美鼓ちゃんのことを考えて、思い出して、勇気づけられて、そんなことを繰り返してたら・・・」
元気さんが言葉を切った後、私のことを強く抱き締めた。
「人じゃない女の子のことを俺は好きになって!!!
巫女さんの美鼓ちゃんとの未来なんてなくても付き合いたいと思った!!!
一生身体なんて結ばれなくてもいいと思うくらい、それくらいにめっっっちゃ好きになった!!!」
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説
誤算だらけのケイカク結婚 非情な上司はスパダリ!?
奏井れゆな
恋愛
夜ごと熱く誠実に愛されて……
出産も昇進も諦めたくない営業課の期待の新人、碓井深津紀は、非情と噂されている上司、城藤隆州が「結婚は面倒だが子供は欲しい」と同僚と話している場面に偶然出くわし、契約結婚を持ちかける。 すると、夫となった隆州は、辛辣な口調こそ変わらないものの、深津紀が何気なく口にした願いを叶えてくれたり、無意識の悩みに 誰より先に気づいて相談の時間を作ってくれたり、まるで恋愛結婚かのように誠実に愛してくれる。その上、「深津紀は抱き甲斐がある」とほぼ毎晩熱烈に求めてきて、隆州の豹変に戸惑うばかり。 そんな予想外の愛され生活の中で子作りに不安のある深津紀だったけど…
【R18】豹変年下オオカミ君の恋愛包囲網〜策士な後輩から逃げられません!〜
湊未来
恋愛
「ねぇ、本当に陰キャの童貞だって信じてたの?経験豊富なお姉さん………」
30歳の誕生日当日、彼氏に呼び出された先は高級ホテルのレストラン。胸を高鳴らせ向かった先で見たものは、可愛らしいワンピースを着た女と腕を組み、こちらを見据える彼の姿だった。
一方的に別れを告げられ、ヤケ酒目的で向かったBAR。
「ねぇ。酔っちゃったの………
………ふふふ…貴方に酔っちゃったみたい」
一夜のアバンチュールの筈だった。
運命とは時に残酷で甘い………
羊の皮を被った年下オオカミ君×三十路崖っぷち女の恋愛攻防戦。
覗いて行きませんか?
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
・R18の話には※をつけます。
・女性が男性を襲うシーンが初回にあります。苦手な方はご注意を。
・裏テーマは『クズ男愛に目覚める』です。年上の女性に振り回されながら、愛を自覚し、更生するクズ男をゆるっく書けたらいいなぁ〜と。
【完結】【R-18】婚約破棄されたワケアリ物件だと思っていた会社の先輩が、実は超優良物件でどろどろに溺愛されてしまう社畜の話
さぼ
恋愛
平凡な社畜OLの藤井由奈(ふじいゆな)が残業に勤しんでいると、5年付き合った婚約者と破談になったとの噂があるハイスペ先輩柚木紘人(ゆのきひろと)に声をかけられた。
サシ飲みを経て「会社の先輩後輩」から「飲み仲間」へと昇格し、飲み会中に甘い空気が漂い始める。
恋愛がご無沙汰だった由奈は次第に紘人に心惹かれていき、紘人もまた由奈を可愛がっているようで……
元カノとはどうして別れたの?社内恋愛は面倒?紘人は私のことどう思ってる?
社会人ならではのじれったい片思いの果てに晴れて恋人同士になった2人。
「俺、めちゃくちゃ独占欲強いし、ずっと由奈のこと抱き尽くしたいって思ってた」
ハイスペなのは仕事だけではなく、彼のお家で、オフィスで、旅行先で、どろどろに愛されてしまう。
仕事中はあんなに冷静なのに、由奈のことになると少し甘えん坊になってしまう、紘人とらぶらぶ、元カノの登場でハラハラ。
R-18シーンは※付きです。
ざまぁシーンは☆付きです。ざまぁ相手は紘人の元カノです。
表紙画像はひが様(https://www.pixiv.net/users/90151359)よりお借りいたしました。
昨日、課長に抱かれました
美凪ましろ
恋愛
金曜の夜。一人で寂しく残業をしていると、課長にお食事に誘われた! 会社では強面(でもイケメン)の課長。お寿司屋で会話が弾んでいたはずが。翌朝。気がつけば見知らぬ部屋のベッドのうえで――!? 『課長とのワンナイトラブ』がテーマ(しかしワンナイトでは済まない)。
どっきどきの告白やベッドシーンなどもあります。
性描写を含む話には*マークをつけています。
隠れドS上司の過剰な溺愛には逆らえません
如月 そら
恋愛
旧題:隠れドS上司はTL作家を所望する!
【書籍化】
2023/5/17 『隠れドS上司の過剰な溺愛には逆らえません』としてエタニティブックス様より書籍化❤️
たくさんの応援のお陰です❣️✨感謝です(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)
🍀WEB小説作家の小島陽菜乃はいわゆるTL作家だ。
けれど、最近はある理由から評価が低迷していた。それは未経験ゆえのリアリティのなさ。
さまざまな資料を駆使し執筆してきたものの、評価が辛いのは否定できない。
そんな時、陽菜乃は会社の倉庫で上司が同僚といたしているのを見てしまう。
「隠れて覗き見なんてしてたら、興奮しないか?」
真面目そうな上司だと思っていたのに︎!!
……でもちょっと待って。 こんなに慣れているのなら教えてもらえばいいんじゃないの!?
けれど上司の森野英は慣れているなんてもんじゃなくて……!?
※普段より、ややえちえち多めです。苦手な方は避けてくださいね。(えちえち多めなんですけど、可愛くてきゅんなえちを目指しました✨)
※くれぐれも!くれぐれもフィクションです‼️( •̀ω•́ )✧
※感想欄がネタバレありとなっておりますので注意⚠️です。感想は大歓迎です❣️ありがとうございます(*ᴗˬᴗ)💕
新米社長の蕩けるような愛~もう貴方しか見えない~
一ノ瀬 彩音
恋愛
地方都市にある小さな印刷会社。
そこで働く入社三年目の谷垣咲良はある日、社長に呼び出される。
そこには、まだ二十代前半の若々しい社長の姿があって……。
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
本日、総支配人に所有されました。~甘い毒牙からは逃げられない~
桜井 響華
恋愛
リゾートホテルから高級ホテルに栄転になった恵梨奈は毎日の様に失敗の連続だった。
職場の同僚からも呆れられ、その上、栄転との妬みもあり、些細な意地悪が続くようになって来たある日、支配人室に呼び出される。
呼び出された事がきっかけで、毎日の生活が変化して行くが───!?
仕事上では怒られてもプライベートは溺愛?
振りまかれた甘い毒牙からは逃げられない……。
【R18描写がある章は*印がついています】
副社長と出張旅行~好きな人にマーキングされた日~【R18】
日下奈緒
恋愛
福住里佳子は、大手企業の副社長の秘書をしている。
いつも紳士の副社長・新田疾風(ハヤテ)の元、好きな気持ちを育てる里佳子だが。
ある日、出張旅行の同行を求められ、ドキドキ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる