【完】約束したでしょ？忘れちゃった？(カットページ掲載済2023.4.30、詳細は内容欄に記載)

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俺の言葉にミコちゃんが首を傾げた。



「巨大なモンスターは大切な物を奪ってくるんだよね。
それで怒りの感情を持たせてきて上を目指すようにさせてくる。
怒りの感情だけで上に。」



「それは怖いモンスターですね。
でも・・・私と付き合おうって思ったんですか？」



「ミコちゃんのことは誰も奪えないでしょ！！」



「そうですよね、私は男の人からも人気とかありませんし・・・。」



ミコちゃんが暗い声を出しながら口を笑った形にした。



「暗いのでどう見えているのか分かりませんが、私は明るい所だと全然違うと思います。
小動物みたいって、幼い顔をしているってよく言われます。」



「そうなの！？
明るい所だとそんな風に見えるの！？
めちゃくちゃ楽しみなんだけど！！」



早く見てみたいと思いながら答えると、ミコちゃんは楽しそうな笑い声を出した。



「お化粧もたいしてしていませんし、もっと子どもっぽく見えるようにしています。
そうしないと“不思議ちゃん”に見えないので。」



「不思議ちゃん？」



「はい、私は普通ではないので。
普通でないことを隠したり上手く対応することも出来ないので、子どもっぽく見えるようにしています。
“変な子”ではなくて“不思議ちゃん”くらいで済むように。」



そう言いながら口を笑った形にしている。
真っ黒な顔はどんな表情をしているのか分からないけれど、俺は言った。



「笑わないで。」