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自分の部屋の中、“元気”とラベルに書かれた純米酒を飲んでいく。
大きな一升瓶をまた持ち上げ、黒いお洒落な文字で“M”と書かれた真っ白なマグカップのギリギリまで注いだお酒。
それをまた飲んでいく。
“ゆきのうえ商店街”の天使の1人として生まれた元気さん。
その元気さんの名前が付けられた純米酒。
「飲みやすくてよかった・・・。」
これを全部飲んだらなくなる。
なくしてしまいたかった。
元気さんのことも元気さんとの約束も、私もなくしてしまいたかった。
そう思いながら真っ白なマグカップで“元気”を飲んでいく。
元気さんのことも元気さんとの約束も飲み込んでいく。
どんどん減っていく一升瓶の中の純米酒を眺めながら、私は泣きながら飲んだ。
早く、早く、全てなくなってしまうように。
一滴残らずなくなってしまうように。
早く、早く・・・
早く、早く・・・。
大きな一升瓶をまた持ち上げ、黒いお洒落な文字で“M”と書かれた真っ白なマグカップのギリギリまで注いだお酒。
それをまた飲んでいく。
“ゆきのうえ商店街”の天使の1人として生まれた元気さん。
その元気さんの名前が付けられた純米酒。
「飲みやすくてよかった・・・。」
これを全部飲んだらなくなる。
なくしてしまいたかった。
元気さんのことも元気さんとの約束も、私もなくしてしまいたかった。
そう思いながら真っ白なマグカップで“元気”を飲んでいく。
元気さんのことも元気さんとの約束も飲み込んでいく。
どんどん減っていく一升瓶の中の純米酒を眺めながら、私は泣きながら飲んだ。
早く、早く、全てなくなってしまうように。
一滴残らずなくなってしまうように。
早く、早く・・・
早く、早く・・・。
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