無敵の人あらば敵百万と雖も恐るるに足らず

楚軍は垓下城に追いつめられていた。
四面から楚歌が湧き上がり、羽将軍は絶望し、弱気な詩を読んだ。
力拔山兮 氣蓋世 
時不利兮 騅不逝 
騅不逝兮 可奈何 
虞兮虞兮 奈若何
「無敵の人あらば敵百万と雖も恐るるに足らず」とわたしは言った。 

虞美人偽史。
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