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2019/10/30
しおりを挟む学校の帰り道、誰かの落し物だろうか、でも全然汚れてないA4サイズの水色の封筒が落ちていた。何かに惹かれるように中を見てみると小さめの四角い石と小さい紙が入っていた。
その紙には『石を4つ集め…』文字がかすれて読めなかった。裏を見ると漢字がいっぱい書かれていた。
次の日起きて机の上に置いてあった封筒を確認すると重みを感じた。中を見てみると2つ目の石がでてきた。1日ひとつずつ精製されるようだ。特に何も考えず何事もなく3日目も終えた。
4日目、紙に書いてた通り石が4つになった。
何かの寒気を感じた自分はクラスの人達に見せてみようと封筒と中身一式持っていくことにした。登校途中、手に持っていた封筒の中の石が微かに震え出したのと同時に強い寒気を感じてその場に座り込むと同じクラスの1人の女子が声掛けてきた。
寒気がどんどん強くなってた為この封筒に書かれてることを…と説明するとその女子が驚いた様子で裏の感じを見て「これ…阿弥陀如来…」と小さく呟いた瞬間、気配すらなかった背後からロリータファッションのようなパッツンの小さな女の子が横をスーッと歩いていった。その時は気にしてなかった。
とりあえず寒気が収まったので教室へ辿り着いた。クラスの人達に見せてみたが何だこれと遊ばれる始末だったのでもういいと隠した。その日もそれ以降何も無い…はずだった。
16:44分、下校の挨拶をしていた。
急に朝の寒気を感じた自分は咄嗟に廊下を見た。すりガラスにかすかに写る女の子の姿が見えてハッと思い急に大声で「廊下の窓全部閉めて!!」と叫んだ。ザワザワしてたクラスが一瞬で静まり返り、尋常じゃない汗をかく僕を見て只事じゃないとみんなが閉めてくれたが…、遅かった。
全部閉めた瞬間1番後ろの辺りに気配を感じて振り返るとニヤッとした顔の肌白いパッツンの女の子が立っていた。
クラスのみんなにも見えているようだ。「なにあの子…」「さっきまでいた??」とかザワザワしていると、女の子が急にゆったりめのリズムに乗って英語の歌を歌い出した。
その歌のせいか体にじん麻疹のような小さな発疹が聞こえてる皆に現れていた。1番後ろの席、その女の子の近くで聞こえていた人達は勢いよくじん麻疹を越えて体が爆発して教室が赤く染まり大パニックになり、教室からみんな逃げ出した。
「フフフ…」と笑い声が響く中必死に逃げていたが後ろを振り返ると血に染る廊下と女の子が凶器な目で追いかけてきていた。
ずっと手に持ってた封筒の中の石がひとりでに震えていた。もしかしてと思い、石をひとつ置いてみた。
するとちょうど踏んだ女の子が奇声を上げながら倒れ込んだその踏んだ右足が付け根まで無くなっていた。「おのれ…」とこっちを見ながら這って来ていたので2つ目を頭に投げた。少し軌道がそれて肩に当たったが、頭半分と左腕が無くなった。
這うことも歌うことも出来なくなったソレはモゾモゾと動いてたため、残り2つを肩と足に当て、残り心臓だけになった。
もう石がないと迷っていると今朝会った女子が「その紙…」と呟いて気づいた。
漢字の方を蠢くグロテスクな心臓に当てるとボッと燃えてなくなった。
あの時封筒を拾ってなかったら…、学校に持ってきてなかったら、色々思ったがとりあえず僕は死ななかった。
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