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それでもゴールは相合傘の下
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しおりを挟む「そ、それはなぁ……すごく真面目で、自分に厳しいのに他人にはやさしくて、背が高くて、脚長くてぇ……」
一條さんについて堂々と話せるのがくすぐったくて嬉しくて、すでに口元はだらしなくゆるんでいた。
一條さんの萌えポイントを考え始めた脳細胞は、まるで火花が飛ぶぐらいにぐりんぐりんに活性化していた。
「地味で、七三分けがダサくて、緊張しだすと滑舌が即死して、すぐ落ち込んでネガティブで、ギャグがすっげぇ寒いとこ……だな」
「性格と身長以外みんな悪口じゃん!」
「オレにとっては一條さんの存在すべてが可愛いポイントなんだよッ!!」
ひとまず言語化できたものの、鷲尾は自分の内側に眠っている恋の衝動が『語彙力ッ!』と嘆き、地面をドシドシと踏みまくっている。
「一條さんってさーかなりスタイルいいよね。テレビで見るとそういう雰囲気ないのにさー。プリッとしたおしりがかーわーいいー!」
「んなッ!? てめえどこ見てんだよッ!」
「お兄はあれをなでなでしたいのかーってちょっと観察してただけだってばー」
「ナッ、なでなで、だとっ……!?」
「したいんでしょー?」
「……むぅっ、も、揉みたいッ!!!!」
「もみもみ派かぁー! マニアックー!」
なんの話をしているのやら。
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