真っ白子犬の癒やし方

6 結ぶ ※

6-8 溶け合って

「ひッ、ア、あっ、もっと、……いやっ！！　もっとっ、アアアあぁあ！」

　この辺で加減しようと力を抜きかけるとテルはすかさず気づいて、腰にしがみつき、おねだりしてくる。
　苦しげなのに肉欲にそまりきった呼吸を聞いていると、また背筋がぞくりとした。

「テルっ、テル……」

「あっあっ！　先輩ッ……！」

　欲望のまま、首にも鎖骨にも舌を這わせていく。上下の動きはそのままに、尖端は円を描くようにねっとりと攻め尽くす。

「っ、ひっあぁ、あう、あああんっ、やっ」

　ひっきりなしの声。とめられないのだろう。
　同じ刺激が続くよう、何度も何度も繰り返し攻めたてた。

「やっ、やっ、そこああぁ、やぁあああああ！」

　テルは息を詰まらせながら悲鳴を上げた。目尻から涙をとめどなく流し、よだれまで垂らして首を振っている。拒絶の意味ではもちろんない。

「いやっ、いや、あ……んっ！　はぁああ！」

「テル」

「せ、んぱ、いっ……、好き、ですッ！」


　絶え絶えの息のなかでの告白。反則だ。


「ずっと、ずっと、前から、……ぼくっ、キイチ、せんぱいのこと……が、好きでっ……！」

「くっ──、ぅううああ！」


　オレの体はテルの熱にずるずると飲み込まれていく。溶け合って、もはや互いの境目が分からない。