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このじーさん、ロ……。
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俺ら──俺とミヤさんが、元の世界で縦横無尽に暴れまくっているだろう、ウチのドS親父を思い出してゲンナリしてると。
華麗にスルーされまくったじーさんは、あんまりたいしたコトのない威圧を発しながら、グチをこぼし始めた。
「……これだから、人族というヤツは……。自分勝手で……」
いやだからさ。
人に文句つける前に、あんたは誰だ? ってのと、そのお嬢様ってのはなんだ? って問題がな。
知らないじーさんに、知らないヤツについて長々と語られてもな~。
こっちは皆目分かんねーわ。
「……本当に、知らぬと言うのですか。あの賢くも愛くるしい、イサドラ・スゥイーニー嬢を! かのフェルマック魔法学園にて、教師の任に就いておられる才媛を!」
じーさん、こぶしを握って吠える。
……いたか? そんなヤツ。
つか、アレだろ?
フェルマック魔法学園って、ガランギルドで問題起こしてた、教師も生徒もピンキリの……。
まあ、俺らしょーもない教師と生徒しか見てないしな。
他にはどんなヤツが居るのかまったく知らないしな、うん。
ミヤさんが、なんとなくイヤそーなカンジで言った。
「まダお嬢とフェルマック魔法学園で思い出したよ……。彼は、子供先生の関係者だね」
……子供先生?
いたかそんなヤツ?
本気で分からん、と、首をひねる俺に、スズが。
「コウ、200歳越えの、のじゃロリババアだよ。初対面で、いきなりオレらに魅了魔法ぶっ込んできて自滅した……ほら、ガランギルドの厄ネタ3連発の──」
ガランの厄ネタ3連発……。
俺が考え込んでいると、更にスズが言った。
「あ~……。お前、興味が無いとか、どーでもいいとか思ったヤツのこと、キレイさっぱり忘れるよな~。……エミちゃんのことも覚えてなかったしな……」
リッカさんが参加してきた。
「え? ねえスズ君、エミちゃんって、あの……」
「そーっス。自分からは1個も行動しなかったクセに、コウが自分のこと覚えてなかったって逆上して刃物持ち出した、サイコパスな残念過ぎるオレの幼馴染みです……」
……スズとリッカさんが、昔の話をしている。
俺的には、あ~……そーいやいたね、そんなイカれた女……程度のことだが。
……って、今はそんなヤツどーでもよくて。
えーと、厄ネタ3連発……。
「君ね……。ほら、女王様にお目にかかった時のことだよ。勇者(笑)と聖女(笑)と色ボケウサギと……」
あ、思い出した。
……いや~、あの女王様は実に麗しかったな~。
大人の色気が、こう……。
「……そっちか……」
ミヤさんは、半笑いになった。
「……本当に、本っ当に、いいかげんにしてくれませんか……?」
地の底から這い出してきた、みたいな声でじーさんが言った。
「何故あの麗しくも愛らしい、お嬢様の存在を忘れることが出来るのですか? あの、月光を紡いだかのような銀色の巻き毛に雪よりも白い肌。淡い、ラベンダーの大きな瞳に珊瑚の唇。まろやかな頬に、きゃしゃな手足。成長直前の未成熟な色気に──」
なんかヘンなスイッチ入ったか?
言った、つか、叫んだ。
……つか、叫び続けているじーさん。
ものすごい滾ってるけどさ。
……発言内容が、な~……。
なあ、ミヤさん?
このじーさん、ひょっとして、ロ……。
「……叫んでる内容が、どんどんヤバい方向に行き出したしね。あの、執事っぽい格好でお嬢様呼びしてる相手に対する発言じゃないよね。……性的嗜好が幼児に向いてるんだろうね……」
つまり、ロリコンのペドフィリア。
よーするに……。
「小児性愛者……」
その場にいた全員が、うげ、って顔で、滾り続けるじーさんを見た。
大変な変態じゃねーか……。
華麗にスルーされまくったじーさんは、あんまりたいしたコトのない威圧を発しながら、グチをこぼし始めた。
「……これだから、人族というヤツは……。自分勝手で……」
いやだからさ。
人に文句つける前に、あんたは誰だ? ってのと、そのお嬢様ってのはなんだ? って問題がな。
知らないじーさんに、知らないヤツについて長々と語られてもな~。
こっちは皆目分かんねーわ。
「……本当に、知らぬと言うのですか。あの賢くも愛くるしい、イサドラ・スゥイーニー嬢を! かのフェルマック魔法学園にて、教師の任に就いておられる才媛を!」
じーさん、こぶしを握って吠える。
……いたか? そんなヤツ。
つか、アレだろ?
フェルマック魔法学園って、ガランギルドで問題起こしてた、教師も生徒もピンキリの……。
まあ、俺らしょーもない教師と生徒しか見てないしな。
他にはどんなヤツが居るのかまったく知らないしな、うん。
ミヤさんが、なんとなくイヤそーなカンジで言った。
「まダお嬢とフェルマック魔法学園で思い出したよ……。彼は、子供先生の関係者だね」
……子供先生?
いたかそんなヤツ?
本気で分からん、と、首をひねる俺に、スズが。
「コウ、200歳越えの、のじゃロリババアだよ。初対面で、いきなりオレらに魅了魔法ぶっ込んできて自滅した……ほら、ガランギルドの厄ネタ3連発の──」
ガランの厄ネタ3連発……。
俺が考え込んでいると、更にスズが言った。
「あ~……。お前、興味が無いとか、どーでもいいとか思ったヤツのこと、キレイさっぱり忘れるよな~。……エミちゃんのことも覚えてなかったしな……」
リッカさんが参加してきた。
「え? ねえスズ君、エミちゃんって、あの……」
「そーっス。自分からは1個も行動しなかったクセに、コウが自分のこと覚えてなかったって逆上して刃物持ち出した、サイコパスな残念過ぎるオレの幼馴染みです……」
……スズとリッカさんが、昔の話をしている。
俺的には、あ~……そーいやいたね、そんなイカれた女……程度のことだが。
……って、今はそんなヤツどーでもよくて。
えーと、厄ネタ3連発……。
「君ね……。ほら、女王様にお目にかかった時のことだよ。勇者(笑)と聖女(笑)と色ボケウサギと……」
あ、思い出した。
……いや~、あの女王様は実に麗しかったな~。
大人の色気が、こう……。
「……そっちか……」
ミヤさんは、半笑いになった。
「……本当に、本っ当に、いいかげんにしてくれませんか……?」
地の底から這い出してきた、みたいな声でじーさんが言った。
「何故あの麗しくも愛らしい、お嬢様の存在を忘れることが出来るのですか? あの、月光を紡いだかのような銀色の巻き毛に雪よりも白い肌。淡い、ラベンダーの大きな瞳に珊瑚の唇。まろやかな頬に、きゃしゃな手足。成長直前の未成熟な色気に──」
なんかヘンなスイッチ入ったか?
言った、つか、叫んだ。
……つか、叫び続けているじーさん。
ものすごい滾ってるけどさ。
……発言内容が、な~……。
なあ、ミヤさん?
このじーさん、ひょっとして、ロ……。
「……叫んでる内容が、どんどんヤバい方向に行き出したしね。あの、執事っぽい格好でお嬢様呼びしてる相手に対する発言じゃないよね。……性的嗜好が幼児に向いてるんだろうね……」
つまり、ロリコンのペドフィリア。
よーするに……。
「小児性愛者……」
その場にいた全員が、うげ、って顔で、滾り続けるじーさんを見た。
大変な変態じゃねーか……。
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