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たまに食べると妙に旨い。
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結果発表~。
一位、ミヤさん。…あんた…結構マジだったでしょ?
二位と三位はほぼ同着で、リッカさん、スズの順番だった。
俺?序盤で追い抜いて、先にゴールに着いて皆を待ってたさ。
…お前がトップじゃね~か、というツッコミは聞かぬ。
言い出しっぺは順位外さ。
お遊びのおかげで思いのほか早く現場に到着したことだし…。
さっさと行きますか~。
「あ、待って」
リッカさん?何です?
「ほかの人達はどうするの?」
ほかの人?何のこと?
おやつ欲しさに勝手にスタート地点に集まったヤツら?
知らんな~。
魔法ズルい?
俺始めに言ったよな?
付与魔法のおさらいって。
生身の身体だけだったら、人族が他の種族の人達にかなうわけ無いじゃん。
それ分かってて並んだヤツらのことなんか知らんわ。
放置だ、放置。
森の中で野宿…には、絶対ならないけど。
夜営に良さ気で目的地に近い場所、見つけるぞ~。
俺らは連れ立って、森に分け入って行った。
2時間後──息をきらせた獣人の、狼族の男が森の入り口に到着。
その後ポツリ、ポツリと犬族やら虎族やら…。
「…アイツら…俺達より速いって…」
「魔法すげーな、やっぱり」
「…あの人達の魔法性能がオカシいんですからね?」
人族の魔法使いもやって来た。
「あと本人達の身体能力もだな」
人族の傭兵部の…副部長…何やってんですか?
周囲がザワめく。
「あー、クソ。年かねぇ…。アイツら、アレで下級とか…サギだろ」
その後、参加者達はゆっくりとギルドに帰っていった。
受付で、コウが受付嬢のおばちゃ…おねーさんに頼んでおいた、参加賞の飴玉(余ったら、お好きにどーぞ)を貰って、それなりに満足していた。らしい。
残り僅かとなった甘味は争奪戦になり、大騒ぎになりかけた所で支部長に没収されたとか。
ちなみに、受付のおば…おねーさんは、最初に自分の分をキープしていた。
…やはり年の功…げふんげふん。
もくもくと森の中を進んで行く。
夜営に良いカンジの場所が見つかれば、今日はそこで早く休めるし、正直おやつが楽しみだそーだ。
…揚げたての、アツアツフライドポテトの方が良かったか?
天然の炭酸水見つけたから、とりあえずキープしてあるし。
ポテトとサイダーかジンジャーエール──コーラは作れなかった──とか、ジャンクな食い物、久しぶりになるし。氷は水属性魔法で作りゃいーしな。
今夜の夜営場所決めたら《壺中天(笑)》展開して、当人達に聞いてみりゃ良いか。
ちょっとした葛藤の末、チップスとフライドポテト、両方希望となった。
まーなー、たまに妙に食いたくなるのがジャンクフードってヤツだもんな~。
約束通り、ミヤさんは大盛にしておいた。
…皆、夕飯のこと考えて食うよーに。
はーい。…って、子供か。
「いや、むしろお前がお母さん…」
スズ…今日は夕飯いらない、と…。
「ぎゃ~」
「…胃袋掴まれてると、ツラいわ~。私も人のこと言えないけど」
おやつの流れでまったりしながらこの後、つか、明日からどうするかを話し合う。
予定より…つか、こっちの予想よりも多く採取しなきゃあいけなくなったわけなんだが。
1本の木から丸ごと全部取っていく…ってわけにもイカンだろ~し。
「まあ、半分は残しておかないとね、いろんな意味でね。生態系狂わせるわけにはいかないし」
「…あのおっさん達のワガママは、予想外だったもんな~」
「…じゃあどーするの?二手に別れてみる?私達全員で行動するよりは、早く集められるんじゃないかしら?」
ん~…。
リッカさんの言うことも、もっともだよな~。
「じゃあ、さ」
ミヤさんが言った。
「コウとスズ君、僕とリッカ君の二手に別れて採取しよう。何かあったら爆音あげるとか、念話飛ばすとかすれば良いでしょ?」
「年長組と年少組に分かれるんすね」
2チームにざっくりと命名したスズに。
「…たかが1年の差で年長呼ばわりされるとは思わなかったわ…」
リッカさん…そんなにしみじみ言わなくても…。
「あ、そーいや、さあ。コウ」
何?
「銀さん最近見てないけど、どーしたん?」
一位、ミヤさん。…あんた…結構マジだったでしょ?
二位と三位はほぼ同着で、リッカさん、スズの順番だった。
俺?序盤で追い抜いて、先にゴールに着いて皆を待ってたさ。
…お前がトップじゃね~か、というツッコミは聞かぬ。
言い出しっぺは順位外さ。
お遊びのおかげで思いのほか早く現場に到着したことだし…。
さっさと行きますか~。
「あ、待って」
リッカさん?何です?
「ほかの人達はどうするの?」
ほかの人?何のこと?
おやつ欲しさに勝手にスタート地点に集まったヤツら?
知らんな~。
魔法ズルい?
俺始めに言ったよな?
付与魔法のおさらいって。
生身の身体だけだったら、人族が他の種族の人達にかなうわけ無いじゃん。
それ分かってて並んだヤツらのことなんか知らんわ。
放置だ、放置。
森の中で野宿…には、絶対ならないけど。
夜営に良さ気で目的地に近い場所、見つけるぞ~。
俺らは連れ立って、森に分け入って行った。
2時間後──息をきらせた獣人の、狼族の男が森の入り口に到着。
その後ポツリ、ポツリと犬族やら虎族やら…。
「…アイツら…俺達より速いって…」
「魔法すげーな、やっぱり」
「…あの人達の魔法性能がオカシいんですからね?」
人族の魔法使いもやって来た。
「あと本人達の身体能力もだな」
人族の傭兵部の…副部長…何やってんですか?
周囲がザワめく。
「あー、クソ。年かねぇ…。アイツら、アレで下級とか…サギだろ」
その後、参加者達はゆっくりとギルドに帰っていった。
受付で、コウが受付嬢のおばちゃ…おねーさんに頼んでおいた、参加賞の飴玉(余ったら、お好きにどーぞ)を貰って、それなりに満足していた。らしい。
残り僅かとなった甘味は争奪戦になり、大騒ぎになりかけた所で支部長に没収されたとか。
ちなみに、受付のおば…おねーさんは、最初に自分の分をキープしていた。
…やはり年の功…げふんげふん。
もくもくと森の中を進んで行く。
夜営に良いカンジの場所が見つかれば、今日はそこで早く休めるし、正直おやつが楽しみだそーだ。
…揚げたての、アツアツフライドポテトの方が良かったか?
天然の炭酸水見つけたから、とりあえずキープしてあるし。
ポテトとサイダーかジンジャーエール──コーラは作れなかった──とか、ジャンクな食い物、久しぶりになるし。氷は水属性魔法で作りゃいーしな。
今夜の夜営場所決めたら《壺中天(笑)》展開して、当人達に聞いてみりゃ良いか。
ちょっとした葛藤の末、チップスとフライドポテト、両方希望となった。
まーなー、たまに妙に食いたくなるのがジャンクフードってヤツだもんな~。
約束通り、ミヤさんは大盛にしておいた。
…皆、夕飯のこと考えて食うよーに。
はーい。…って、子供か。
「いや、むしろお前がお母さん…」
スズ…今日は夕飯いらない、と…。
「ぎゃ~」
「…胃袋掴まれてると、ツラいわ~。私も人のこと言えないけど」
おやつの流れでまったりしながらこの後、つか、明日からどうするかを話し合う。
予定より…つか、こっちの予想よりも多く採取しなきゃあいけなくなったわけなんだが。
1本の木から丸ごと全部取っていく…ってわけにもイカンだろ~し。
「まあ、半分は残しておかないとね、いろんな意味でね。生態系狂わせるわけにはいかないし」
「…あのおっさん達のワガママは、予想外だったもんな~」
「…じゃあどーするの?二手に別れてみる?私達全員で行動するよりは、早く集められるんじゃないかしら?」
ん~…。
リッカさんの言うことも、もっともだよな~。
「じゃあ、さ」
ミヤさんが言った。
「コウとスズ君、僕とリッカ君の二手に別れて採取しよう。何かあったら爆音あげるとか、念話飛ばすとかすれば良いでしょ?」
「年長組と年少組に分かれるんすね」
2チームにざっくりと命名したスズに。
「…たかが1年の差で年長呼ばわりされるとは思わなかったわ…」
リッカさん…そんなにしみじみ言わなくても…。
「あ、そーいや、さあ。コウ」
何?
「銀さん最近見てないけど、どーしたん?」
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