目標:撤収

庭にハニワ

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総合ギルドの地下には。

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で。
イタズラ結界もとい防犯結界。
その効果の程を見てみたい、ということで。
やって来ました地下演習場。

ギルドの建物ってのは、基本的には皆同じような作りになっているそうで。地上二階、地下一階の計三階建てってのが多いらしい。
一階は受け付けとかの実務と解体場。隣接されている食堂など。
二階は広めの会議室。各部長の個室。ギルド支部長もここに居る、と。あと資料室とか。
地下は演習場。だ、そーだ。
で。俺ら4人は地下演習場に来たわけだ。
結界の確認だけならば、ぶっちゃけミヤさんとリッカさんは要らなくね?
開発者のスズと仕掛けた俺だけで良くね?
…まあ、ミヤさんもリッカさんも、野放しにすると正直何が起こるか分かんないトコあるけどさ…。
ミヤさんは、周囲の人々が勝手に争奪戦始めそうだし、リッカさんは周囲に腐教始めそうだし…。
ウチの年長組、ヤバいかも…。

で。
地下演習場にて。
誰かがまだらになることは、決定事項なんですが。3日間まだら状態保っちゃうんだけど、良いのかな?
ダミーの人形使う?
人形に意志は無いよな?
これ対人特化の結界だから、誰かヨコシマな人とか…。
あ。
上での様子を見た限り。

「ミヤさん真ん中に置いて、結界発動すれば皆もれなく引っかかるな」

老若男女人獣問わず。
…ある意味すげーな、ミヤさん…。

「こーら」

ミヤさんに、後ろから軽く腕で首を締め上げられた。

「どうして君は、そーゆーコトをだね…」

えー、だってさー…。
生産者は納得してるし、リッカさんは萌えてるし。職員の人はともかく、何が始まるのかとぞろぞろ着いてきた、そこに居ただけの無関係な人々の視線はミヤさんをロックオンしてますよ、確実に。

「…くふ…そのうちの何割かは同志のモノだわね…くふふ…」

同志って…。
リッカさん野放しにするまでも無く、すでに腐の海は兆してましたか…。
ってことは、だ。
ミヤさん…今の俺らの状態って…。

「…腐海に燃料投下してることになるね…」

速やかに離れたら、どこからともなく残念がってる声が…。
ここに何しに来たんだか…。
なんかさー…。
実際に、まだら状態になったヤツ、見に行った方が早くね?

「モリアの村の村長の娘、マルタか…」

へー。そんな名前だったんだ、あの村とあのまだら娘。
知らんかった。

「そーっすね~。あのまだら娘、乾ききるまでずーっとマーブル粘液被ったまんまだったから、この先半年以上、まだらのまんまですからねー。すぐ分かりますよ。ついでにカレー臭ハンパないし」

スズの言葉に、周囲がざわめく。
そーいや、何がナンだか分かってないヤツらがくっ付いて来てたんだっけか。
よし。教えてやろう。
その…モリアの村で何があったのか。


───経緯説明中───


既に一度、話を聞いていた職員達はともかく、周囲はなかなかのドン引き具合だ。
中には据え膳食って、てところに心当たりでもあるのかな?
視線が斜めに向いているヤツもちらほらと…。

「ミヤさんの身を守る為ってのと、実行するタイプの色ボケっぽいから、ちょーっとイタズラしてやれ♪って軽い気持ちだったんですけどね~…」

あの女、ナイフ持参だったし。
マジで、何する気だったんですかね?お~コワ、と軽くまとめてみたが、どーだろ?

「今ならそのモリアの村で、嗅いだことのない匂いがしたら、その先にまだらに染まった女がいますよ」

スズの言葉に、更に引く周囲。
隠れていても、どこに居るのか分かるって、凶悪。

「正直どっぽん、キャー、で終わると思ってたんだけど。朝まで放置状態だったから、効果が強く出たんじゃないかと思うんですよね?」

スズの見解に、魔法部の人が何か考え込んでいる。

「…確かに犯罪者を見つける確実な目安になって良いと思うが…」
「ちょっと傭兵部のヤツ呼んでくる」

職員達が軽く話し合い、更に人が増えることになった。
…マジで大ゴトになってないか…?

「なんだか、地味に問題提起してるわよね、私たち…」

リッカさん…。
敢えて黙ってて欲しかったわ、そこらへん…。

結局、狩猟部、傭兵部の人に加えて事もあろうにガラン支部長まで来たよ…。
傭兵部の人はまだ分かる。
状況によっちゃ、兵隊さん達に協力するらしいからな。
狩猟部の人はともかく、支部長何しに来たの?副支部長の立場無くね?

「おー、何か面白いことやるって聞いてな~♪」

…物見遊山か、ヒマつぶしか。
そんな総合ギルドガラン支部長は、どーやら魔人族らしい。
狩猟部の人と魔法部の人は人族みたいだけど生産部の人は、ある意味お約束の妖精族のドワーフ…と、思いきや、精霊族のノームさんだった。フェイントだよな~。
あ、傭兵部の人は獣人の犬…つか狼族の人だった。






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