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馬車の乗り心地って…。
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尻が痛い。
自動車なんかあるワケもないこの世界、長距離移動は基本的に馬車で。…すっげー揺れるしガタつくし。道も悪けりゃ御者も乱暴だ。
サスペンションとかそーゆーモンは無いのか。
今までの勇者何してやがった?…何もしてないか…。
呼び出されてチヤホヤされて、何もかもが有耶無耶なうちに婿になったり嫁入りしたりしてたんだろうな~。
異世界人のムダ使いか…。
馬車の中で色んなことを話しておこうと思ってたんだが、断念。
尻が痛すぎる。
もうちょっとしたら街道沿いの夜営可能な休憩スペースに出るから、今日はそこで休んで下さい、と、銀竜から念話が来た。
おー、分かった。
とりあえず、国所有の馬車での移動は城下を出最寄りの街までにしておこう。その先は乗り合いの辻馬車で行こう。
…更に尻が痛いことになるんだろーなー…気が思いぜ。
皆そんなかんじでいーですかね?
「…どーせどの馬車でもガタツキがハンパないんだろ…」
「多分、そうだろうね」
「………」
和樹も副会長も青い顔してる。
副会長に至っては、言葉もないらしい。
車酔いした?
休憩スペースで、治癒系の魔法のレクチャーから始めた方がいいか?
…やるべき事はたくさん、山盛りあるんだけどな~…。
とりあえず会長には接触テレパスで、銀竜からもらった情報流しとくか。
まずは通貨から。
俺らに分かりやすくすると、こんなカンジになる。
銅貨ーーー\10円
大銅貨ーー\100円
銀貨ーーー\1000円
大銀貨ーー\1万円
金貨ーーー\10万円
大金貨ーー\100万円
白金貨ーー\1千万円
だと。
一般庶民が日常的に使うのは、だいたい銀貨まで。年に何回か大銀貨を使うか使わないか…だそーだ。
金貨はおろか、白金貨なんか見たことも聞いたことも撫で回したこともないとか。
…普通、金貨撫で回したりはしないよな?
で、大事なことなんだが。
これが一番大事なことなんだが、コメがない!
米・味噌・醤油その他諸々の発酵食品がない。
…これが一番ショックだった…。
食い物だと思われてない雑草扱いという訳でなく、家畜用の飼料でもなく。
米、という植物の存在自体がない。
この国、大陸で認識されてないだけかと思いきや、ある意味お約束の東の大陸、島国とかにもない。
…泣いていいか?
これも神がいない事の弊害か?
前に和樹に押し付けられたラノベじゃ、神々…いろんな世界の神々が交流してて、良さそうなモノは自分の世界に持ってくる、発生させるみたいな事書いてた。
それが事実とすれば、神がいないからこそ一番最初に設定した事象が絶対、てことになるんだろーか。
上位精霊とやらにはそこまでの権限はないとか。
…なんつーか…根本的に残念な世界だなー…。
『…君の嘆きは良く分かったから、今日はもう休もう?立花君達も落ち着いたことだし』
あー。
んじゃちょっと行ってきますわ。
俺は会長と銀竜に和樹達のことを頼むと、ちょっとした狩りに出た。
…用意されてた食料だけじゃ、正直足りないんだよ…。
旅の途中で通りすがりに野生動物狩っても、誰も文句言わないし、むしろ推奨されてるってのは、銀竜に聞いた。この辺りだと、ウサギかデカめの鳥が狙い目だと…。
…鳥の丸焼き…じゅるり。
焼き鳥で言うと、ボンジリって好きなんだよなー。
…くっそー、米味噌醤油がないから焼き鳥丼は作れないし、照り焼きも無理だ。
和食が恋しくなる前に、帰れるようにしないとな。
旅の支度に塩胡椒が入ってただけ、ありがたいと思っておこう。
でかした、銀竜。
さて。
今日武器にしますのは、そこら辺に転がっている小石。俺はビー玉サイズが扱いやすいので、それメインに拾っておいた。
自分の気配を消して、周囲の様子を窺っていくと…いるね。小さきものが。…リス鍋作る気はないし、食いでがないのでリスはパス。
手頃な大きさの…。
ワザと音を立て、飛び出してきたところに、指弾。小石を指で弾いてぶち当てた。
久し振りだったけど、上手いこといったな。
一発で絶命、とはいかなかったが、身動きとれなくなってる大きめの鳥ーーニワトリをふた周り大きくしたカンジのヤツなーーその首をキュッと捻って、南ー無ー。
ありがとう。
美味しくいただきます。
首を落として血抜きする。
…ホントはもう2・3羽いっときたいところだが…。カンが鈍っててちょっと時間掛かったし、うっすら暗くなってきてるし。
会長と銀竜に任せてるとはいえ、一般人2人が心配だ。
…内臓の処理だけはしとかないと。
適当な穴を掘り、エモノの腹かっさばいて、内臓抜いて、埋めた。
ついでに血抜きした跡も、土に埋める。
…ハナっから穴掘ってから血抜きとかやりゃあ良かったなー…やっぱカンが鈍ってるわ。
もーいいかな?
じゃあ休憩スペースに戻ろう。
自動車なんかあるワケもないこの世界、長距離移動は基本的に馬車で。…すっげー揺れるしガタつくし。道も悪けりゃ御者も乱暴だ。
サスペンションとかそーゆーモンは無いのか。
今までの勇者何してやがった?…何もしてないか…。
呼び出されてチヤホヤされて、何もかもが有耶無耶なうちに婿になったり嫁入りしたりしてたんだろうな~。
異世界人のムダ使いか…。
馬車の中で色んなことを話しておこうと思ってたんだが、断念。
尻が痛すぎる。
もうちょっとしたら街道沿いの夜営可能な休憩スペースに出るから、今日はそこで休んで下さい、と、銀竜から念話が来た。
おー、分かった。
とりあえず、国所有の馬車での移動は城下を出最寄りの街までにしておこう。その先は乗り合いの辻馬車で行こう。
…更に尻が痛いことになるんだろーなー…気が思いぜ。
皆そんなかんじでいーですかね?
「…どーせどの馬車でもガタツキがハンパないんだろ…」
「多分、そうだろうね」
「………」
和樹も副会長も青い顔してる。
副会長に至っては、言葉もないらしい。
車酔いした?
休憩スペースで、治癒系の魔法のレクチャーから始めた方がいいか?
…やるべき事はたくさん、山盛りあるんだけどな~…。
とりあえず会長には接触テレパスで、銀竜からもらった情報流しとくか。
まずは通貨から。
俺らに分かりやすくすると、こんなカンジになる。
銅貨ーーー\10円
大銅貨ーー\100円
銀貨ーーー\1000円
大銀貨ーー\1万円
金貨ーーー\10万円
大金貨ーー\100万円
白金貨ーー\1千万円
だと。
一般庶民が日常的に使うのは、だいたい銀貨まで。年に何回か大銀貨を使うか使わないか…だそーだ。
金貨はおろか、白金貨なんか見たことも聞いたことも撫で回したこともないとか。
…普通、金貨撫で回したりはしないよな?
で、大事なことなんだが。
これが一番大事なことなんだが、コメがない!
米・味噌・醤油その他諸々の発酵食品がない。
…これが一番ショックだった…。
食い物だと思われてない雑草扱いという訳でなく、家畜用の飼料でもなく。
米、という植物の存在自体がない。
この国、大陸で認識されてないだけかと思いきや、ある意味お約束の東の大陸、島国とかにもない。
…泣いていいか?
これも神がいない事の弊害か?
前に和樹に押し付けられたラノベじゃ、神々…いろんな世界の神々が交流してて、良さそうなモノは自分の世界に持ってくる、発生させるみたいな事書いてた。
それが事実とすれば、神がいないからこそ一番最初に設定した事象が絶対、てことになるんだろーか。
上位精霊とやらにはそこまでの権限はないとか。
…なんつーか…根本的に残念な世界だなー…。
『…君の嘆きは良く分かったから、今日はもう休もう?立花君達も落ち着いたことだし』
あー。
んじゃちょっと行ってきますわ。
俺は会長と銀竜に和樹達のことを頼むと、ちょっとした狩りに出た。
…用意されてた食料だけじゃ、正直足りないんだよ…。
旅の途中で通りすがりに野生動物狩っても、誰も文句言わないし、むしろ推奨されてるってのは、銀竜に聞いた。この辺りだと、ウサギかデカめの鳥が狙い目だと…。
…鳥の丸焼き…じゅるり。
焼き鳥で言うと、ボンジリって好きなんだよなー。
…くっそー、米味噌醤油がないから焼き鳥丼は作れないし、照り焼きも無理だ。
和食が恋しくなる前に、帰れるようにしないとな。
旅の支度に塩胡椒が入ってただけ、ありがたいと思っておこう。
でかした、銀竜。
さて。
今日武器にしますのは、そこら辺に転がっている小石。俺はビー玉サイズが扱いやすいので、それメインに拾っておいた。
自分の気配を消して、周囲の様子を窺っていくと…いるね。小さきものが。…リス鍋作る気はないし、食いでがないのでリスはパス。
手頃な大きさの…。
ワザと音を立て、飛び出してきたところに、指弾。小石を指で弾いてぶち当てた。
久し振りだったけど、上手いこといったな。
一発で絶命、とはいかなかったが、身動きとれなくなってる大きめの鳥ーーニワトリをふた周り大きくしたカンジのヤツなーーその首をキュッと捻って、南ー無ー。
ありがとう。
美味しくいただきます。
首を落として血抜きする。
…ホントはもう2・3羽いっときたいところだが…。カンが鈍っててちょっと時間掛かったし、うっすら暗くなってきてるし。
会長と銀竜に任せてるとはいえ、一般人2人が心配だ。
…内臓の処理だけはしとかないと。
適当な穴を掘り、エモノの腹かっさばいて、内臓抜いて、埋めた。
ついでに血抜きした跡も、土に埋める。
…ハナっから穴掘ってから血抜きとかやりゃあ良かったなー…やっぱカンが鈍ってるわ。
もーいいかな?
じゃあ休憩スペースに戻ろう。
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