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既に番外編じゃあない。66
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こそこそと大広間を抜け出して、真言の部屋に向かった和樹達。
真言が王城から居なくなっている……という事実を隠蔽する為に、真言はこの王城に居るぞー、タイミング悪いだけだぞー、と思わせる為に、6人はしょっちゅう真言の部屋に集合していた。
故に、真言の部屋は彼らにとって、勝手知ったる他人の部屋、である。
和樹なんか、部屋の主より馴染んでいる。
「よーう、集まってるなー」
6人が部屋の中で待っていると、真言が山盛りの料理を持ったメイドを引き連れてやってきた。
もちろん、ドリンク類も持ってきた。
酒以外、な。
どうやら、未成年に飲ませる酒は無い、らしいな、真言的には。
……冬至には、ちょっとだけ申し訳ないが。
ほんのちょっとだけ。
「うっわまた大量な……。なに、お前腹減ってんの?」
和樹が料理の山を見て、呆れたように言った。
真言の手には、小ぶりなローストチキンが4つばかり盛られた皿を載せたワゴンが。
メイド1は、一口大にカットされたサンドイッチの皿の山。
メイド2は、茹でた魚介類と温野菜、それらを付ける為のソースを同じ皿に盛った物。
メイド3はカットフルーツ。
メイド4は焼き菓子と揚げ菓子が大量に盛られた皿を……。
そしてメイド5がドリンク類を載せたワゴンを押してきた。
誰だ、プチシューでタワー作る、なんてコト、料理人に教えたのは。
勇者女子部か、それとも……。
生温かい目線を向けてくる和樹に、真言は。
「俺はシュークリームは教えてないぞ」
あれは、面倒だからな。
そう言いながら、料理をテーブルセッティングする真言。
……どーやら、作り方だけは知っているらしい。
アレか。
神々に譲渡した、異世界菓子のレシピを覚えた新しい『菓子の精霊』とやらが、さっそく働いてんのか。
ひょっとして、世界中に蔓延してんのか、菓子の精霊。
……まぁ、別にどーでもいいか。
さて。
真言は大量に持ち込んだ料理を、ガツガツと猛烈な勢いで食べ始めた。
かなり、空腹だったようだ。
その様を、なんとなく見ていた和樹達も、料理に手を出し始めた。
……夕食、食べてなかったからね。
ちょっとした夕食会みたくなって、メイド達は嬉しそーに真言達の世話を焼く。
料理を全て食べ尽くし、満足感に満たされた真言達。
テーブルを片付け、座る彼らの前に食後の茶とちょっと摘まむモノを用意すると、メイド達は一礼して全員が部屋を退出した。
余計な色目は一切使わず、素晴らしいメイドっぷりだった。
本来、メイドってこーゆーモンだよな?
と、ハニトラ要員だった部屋付きメイド達を生温かく見送って。
真言は、さて、とばかりに言い始めた。
「んじゃ、一息ついたところで。まずは、俺が居なかった間、ナニがどーなったのかざっくり聞かせてくれ。詳しくなくていいから、ざっくりと」
ざっくりって2回言った……ってコトは、あらすじ的なカンジで良いってコトだよな。
和樹は、冬至達の方へ視線を向けた。
全員が、頷いた。
どーやら、和樹が話せ、というコトらしい。
「あー……。んじゃ、質問は後でまとめて。んで、なんか足りないトコがあったら、その都度補足してくれ」
頭をガシガシと掻きながら、真言と冬至達にそう言うと、和樹はゆっくりと話し始めた。
──……………──
「……あー、つまり、だ」
話をざっくりと聞いた真言は。
ちょっと呆れながら、まぁしょうがないか……とばかりに頭を振って。
「勇者達は全員、王城に引きこもり、と。そんで、どっぷりとハニトラに浸かったり、城内でぐだぐだしてた、と。……この3ヶ月、ムダに過ごしてたのか」
真言は自然と、じとっとした目になっていた。
親の顔が見たいけど、親はここには居ないしな。
しかし……さっきの様子で、多分そーなんじゃないかな? とは思っていたが。
「清水と矢ぐっちゃんとガイドの人は、あっさり王国側に取り込まれたのか。……ぶっちゃけ、そんな気はしてたけど。こー……予想通りになると、笑う気すら起きないな。……じゃ、あのオトナ3人は、元の世界には戻らないって方向で、OK ?」
真言はあっさりと、オトナ3人──清水、矢口、森野(バスガイド)を切り捨てた。
説得する気すら無いらしい。
改めて、一同を見渡して、真言は。
「んじゃ、そろそろ俺の方の話、するか?」
和樹達は、一斉に頷いた。
何度も。
真言が王城から居なくなっている……という事実を隠蔽する為に、真言はこの王城に居るぞー、タイミング悪いだけだぞー、と思わせる為に、6人はしょっちゅう真言の部屋に集合していた。
故に、真言の部屋は彼らにとって、勝手知ったる他人の部屋、である。
和樹なんか、部屋の主より馴染んでいる。
「よーう、集まってるなー」
6人が部屋の中で待っていると、真言が山盛りの料理を持ったメイドを引き連れてやってきた。
もちろん、ドリンク類も持ってきた。
酒以外、な。
どうやら、未成年に飲ませる酒は無い、らしいな、真言的には。
……冬至には、ちょっとだけ申し訳ないが。
ほんのちょっとだけ。
「うっわまた大量な……。なに、お前腹減ってんの?」
和樹が料理の山を見て、呆れたように言った。
真言の手には、小ぶりなローストチキンが4つばかり盛られた皿を載せたワゴンが。
メイド1は、一口大にカットされたサンドイッチの皿の山。
メイド2は、茹でた魚介類と温野菜、それらを付ける為のソースを同じ皿に盛った物。
メイド3はカットフルーツ。
メイド4は焼き菓子と揚げ菓子が大量に盛られた皿を……。
そしてメイド5がドリンク類を載せたワゴンを押してきた。
誰だ、プチシューでタワー作る、なんてコト、料理人に教えたのは。
勇者女子部か、それとも……。
生温かい目線を向けてくる和樹に、真言は。
「俺はシュークリームは教えてないぞ」
あれは、面倒だからな。
そう言いながら、料理をテーブルセッティングする真言。
……どーやら、作り方だけは知っているらしい。
アレか。
神々に譲渡した、異世界菓子のレシピを覚えた新しい『菓子の精霊』とやらが、さっそく働いてんのか。
ひょっとして、世界中に蔓延してんのか、菓子の精霊。
……まぁ、別にどーでもいいか。
さて。
真言は大量に持ち込んだ料理を、ガツガツと猛烈な勢いで食べ始めた。
かなり、空腹だったようだ。
その様を、なんとなく見ていた和樹達も、料理に手を出し始めた。
……夕食、食べてなかったからね。
ちょっとした夕食会みたくなって、メイド達は嬉しそーに真言達の世話を焼く。
料理を全て食べ尽くし、満足感に満たされた真言達。
テーブルを片付け、座る彼らの前に食後の茶とちょっと摘まむモノを用意すると、メイド達は一礼して全員が部屋を退出した。
余計な色目は一切使わず、素晴らしいメイドっぷりだった。
本来、メイドってこーゆーモンだよな?
と、ハニトラ要員だった部屋付きメイド達を生温かく見送って。
真言は、さて、とばかりに言い始めた。
「んじゃ、一息ついたところで。まずは、俺が居なかった間、ナニがどーなったのかざっくり聞かせてくれ。詳しくなくていいから、ざっくりと」
ざっくりって2回言った……ってコトは、あらすじ的なカンジで良いってコトだよな。
和樹は、冬至達の方へ視線を向けた。
全員が、頷いた。
どーやら、和樹が話せ、というコトらしい。
「あー……。んじゃ、質問は後でまとめて。んで、なんか足りないトコがあったら、その都度補足してくれ」
頭をガシガシと掻きながら、真言と冬至達にそう言うと、和樹はゆっくりと話し始めた。
──……………──
「……あー、つまり、だ」
話をざっくりと聞いた真言は。
ちょっと呆れながら、まぁしょうがないか……とばかりに頭を振って。
「勇者達は全員、王城に引きこもり、と。そんで、どっぷりとハニトラに浸かったり、城内でぐだぐだしてた、と。……この3ヶ月、ムダに過ごしてたのか」
真言は自然と、じとっとした目になっていた。
親の顔が見たいけど、親はここには居ないしな。
しかし……さっきの様子で、多分そーなんじゃないかな? とは思っていたが。
「清水と矢ぐっちゃんとガイドの人は、あっさり王国側に取り込まれたのか。……ぶっちゃけ、そんな気はしてたけど。こー……予想通りになると、笑う気すら起きないな。……じゃ、あのオトナ3人は、元の世界には戻らないって方向で、OK ?」
真言はあっさりと、オトナ3人──清水、矢口、森野(バスガイド)を切り捨てた。
説得する気すら無いらしい。
改めて、一同を見渡して、真言は。
「んじゃ、そろそろ俺の方の話、するか?」
和樹達は、一斉に頷いた。
何度も。
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