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既に番外編じゃあない。48
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「な、良くある話だろ」
しれっとした顔で嘯くと、真言は悟の空になったカップに紅茶を注ぎながら、お疲れ、と労った。
「……まぁ、確かに」
「良くある話っちゃー良くある話だよな」
「最初の、王と王妃と側妃と愛人のトコ、昼ドラみたいじゃない?」
「……ちょっとそこら辺のトコ、もう少し詳しく」
一部、三角関係どころじゃないもつれっぷりに、多大な興味を示していたりする勇者達。
騎士達は、自国の過去にそんな事が……? と、顔を見合せている。
まぁ、とにかく。
聴衆は、おおむね満足した……ってコトだな、うん。
「あー……いろいろモロモロスルーして。よーするに、あの首無し騎士は、兄に裏切られた王族の1人ってコトで、OK ?」
和樹が結論を言った。
悟は1つ頷くと、言った。
「や、あの『嘆きの森』ってさ。五百年以上前は、王家に反発した貴族や、パンピーの処刑地っつーか、流刑地っつーか……。王家に対する怨念が、ものすごいコトになってるんだわ。その怨念は王弟を取り込み、さ迷い続けていた怨念をまとめてその代表にしたっポい。……アレじゃねぇかな。王族は、『嘆きの森』及びその周辺には近づいてはならぬ、みたいな言い伝え、みたいなモンがあんじゃないかな?」
悟は団長を見た。
流れで真言、和樹に勇者達も団長を見た。
思いがけない注目を浴びて、団長はちょっと顔をひきつらせながら言った。
「……いや、自分は知らぬ話だ。……五百年も前の王家の……隠された醜聞か……」
「……なんか、他にも山盛りそんな話が隠れてそーだよな。まぁ、詳しくは城に戻って知ってそーなヤツ捕まえて、聞いてみりゃいいんじゃね? そーゆー役割のヤツ、1人くらい居るだろ、多分」
どーやら真言はもう、どーでもよくなったらしい。
そっぽ向いて、大口開けて大アクビなんかしてる。
くあー……って、さ。
少しは自分の外見を気にしろ。
そんな真言とは違って、和樹は興味が尽きないらしい。
悟に聞いた。
「なー、このメダルはさ。その王弟の持ち物ってコトか?」
「んあ?」
悟は紅茶を飲みつつ、やー、一仕事終わったー……と、ちょっとボンヤリしてたところに問いかけられて、ぽやん、とした返事を返した。
「……あ、うん。そーだな。王弟と侯爵令嬢が婚約した時に、互いに交わしたヤツだな。婚約指輪みたいなモンだ」
「ねぇ、山下君?」
勇者女子の1人が、目をキラキラさせながら聞いた。
勇者女子達からの、最初の質問だった。
あ、これ長くなるな……と真言は思ったが、女の好奇心を途中でぶった切ると面倒なコトになる、と知っていたので放置した。
そして始まった、怒涛の質疑応答タイムは、本当に長かった……。
女子に恋愛話、それも三角関係やらナニやら、ドロドロした生臭い恋バナなんか振った日にゃ、そーなるよな……と言わんばかりに根掘り葉掘り……。
いつの間にやら混じっていた女性騎士達も、目をキラめかせいたので途中で止めるワケにもいかず。
気付いたら、空が白じらと……。
「……最終的に、恋バナで徹夜かよ」
真言が乾いた笑いを洩らした。
勇者達、騎士達、大多数の野郎共は途中で撃沈した。
「色恋沙汰に対する女のパワーって……」
尚人が大アクビしている。
冬至はナニかを悟りきった顔で。
「……所詮、男は女にゃ勝てねぇんだよ。いろんな意味で、な」
おっさんは、達観していた。
いろんな意味で経験者のおっさんが、遠い目をして言ったのを聞いた千里が。
「ね~、冬至さん? 女が皆、恋バナ大好き♪ってワケじゃないよー?」
千里は、女は……と一括りにされたのが不満らしい。
が。
「……おっさん、ダテに40年以上生きてねぇんだ。女ってのは、大概色恋沙汰が好きなモンだ。いくつになっても、な」
「……むぅ」
否定出来ないよーだ。
しれっとした顔で嘯くと、真言は悟の空になったカップに紅茶を注ぎながら、お疲れ、と労った。
「……まぁ、確かに」
「良くある話っちゃー良くある話だよな」
「最初の、王と王妃と側妃と愛人のトコ、昼ドラみたいじゃない?」
「……ちょっとそこら辺のトコ、もう少し詳しく」
一部、三角関係どころじゃないもつれっぷりに、多大な興味を示していたりする勇者達。
騎士達は、自国の過去にそんな事が……? と、顔を見合せている。
まぁ、とにかく。
聴衆は、おおむね満足した……ってコトだな、うん。
「あー……いろいろモロモロスルーして。よーするに、あの首無し騎士は、兄に裏切られた王族の1人ってコトで、OK ?」
和樹が結論を言った。
悟は1つ頷くと、言った。
「や、あの『嘆きの森』ってさ。五百年以上前は、王家に反発した貴族や、パンピーの処刑地っつーか、流刑地っつーか……。王家に対する怨念が、ものすごいコトになってるんだわ。その怨念は王弟を取り込み、さ迷い続けていた怨念をまとめてその代表にしたっポい。……アレじゃねぇかな。王族は、『嘆きの森』及びその周辺には近づいてはならぬ、みたいな言い伝え、みたいなモンがあんじゃないかな?」
悟は団長を見た。
流れで真言、和樹に勇者達も団長を見た。
思いがけない注目を浴びて、団長はちょっと顔をひきつらせながら言った。
「……いや、自分は知らぬ話だ。……五百年も前の王家の……隠された醜聞か……」
「……なんか、他にも山盛りそんな話が隠れてそーだよな。まぁ、詳しくは城に戻って知ってそーなヤツ捕まえて、聞いてみりゃいいんじゃね? そーゆー役割のヤツ、1人くらい居るだろ、多分」
どーやら真言はもう、どーでもよくなったらしい。
そっぽ向いて、大口開けて大アクビなんかしてる。
くあー……って、さ。
少しは自分の外見を気にしろ。
そんな真言とは違って、和樹は興味が尽きないらしい。
悟に聞いた。
「なー、このメダルはさ。その王弟の持ち物ってコトか?」
「んあ?」
悟は紅茶を飲みつつ、やー、一仕事終わったー……と、ちょっとボンヤリしてたところに問いかけられて、ぽやん、とした返事を返した。
「……あ、うん。そーだな。王弟と侯爵令嬢が婚約した時に、互いに交わしたヤツだな。婚約指輪みたいなモンだ」
「ねぇ、山下君?」
勇者女子の1人が、目をキラキラさせながら聞いた。
勇者女子達からの、最初の質問だった。
あ、これ長くなるな……と真言は思ったが、女の好奇心を途中でぶった切ると面倒なコトになる、と知っていたので放置した。
そして始まった、怒涛の質疑応答タイムは、本当に長かった……。
女子に恋愛話、それも三角関係やらナニやら、ドロドロした生臭い恋バナなんか振った日にゃ、そーなるよな……と言わんばかりに根掘り葉掘り……。
いつの間にやら混じっていた女性騎士達も、目をキラめかせいたので途中で止めるワケにもいかず。
気付いたら、空が白じらと……。
「……最終的に、恋バナで徹夜かよ」
真言が乾いた笑いを洩らした。
勇者達、騎士達、大多数の野郎共は途中で撃沈した。
「色恋沙汰に対する女のパワーって……」
尚人が大アクビしている。
冬至はナニかを悟りきった顔で。
「……所詮、男は女にゃ勝てねぇんだよ。いろんな意味で、な」
おっさんは、達観していた。
いろんな意味で経験者のおっさんが、遠い目をして言ったのを聞いた千里が。
「ね~、冬至さん? 女が皆、恋バナ大好き♪ってワケじゃないよー?」
千里は、女は……と一括りにされたのが不満らしい。
が。
「……おっさん、ダテに40年以上生きてねぇんだ。女ってのは、大概色恋沙汰が好きなモンだ。いくつになっても、な」
「……むぅ」
否定出来ないよーだ。
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