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既に番外編じゃあない。43
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相対する真言と首無し騎士。
睨み合う──と、いうよりも。
ちょっと立ち話でも、といった何てコトない平和な雰囲気だ。
お互いにやる気なクセに、なんだってこんなに平和な空気をかもし出してるんだか……。
でも、さ。
眼が、な。
その眼だけは、内に秘めた闘争心を隠しきれていない。
真言も首無し騎士も、どちらも殺る気だ。
ギャラリーが固唾を飲んで見守る中、唐突に闘いは始まった。
真言に向かって、首無し騎士が愛馬を走らせる。
馬上から剣を振り下ろせば、真言の頭など簡単に潰れる事だろう。
先刻、冬至が散々叩き潰したゾンビ共のように。
だが、真言は迫り来る馬をするり、と避けて。
首無し騎士が、愛馬を反転させて再び突進して来ようとした時。
左手で、首無し騎士にナニかを投げつけるような仕草をした。
ナニかに絡め取られたかのように、動きの止まった首無し騎士とその愛馬。
真言は走り出し、スライディングして馬の横をすり抜けながら、馬の脚を手にした精霊武具──刃渡り1メートル程の片刃剣──で斬り付けた。
右前足を斬り飛ばされた馬は、その場に崩れた。
当然ながら、騎乗していた騎士も放り出される。
死霊には痛みは無いのか。
騎士は上体を起こして、愛馬に目をやった。
無表情ながら、愛馬を気遣っている、らしい。
完全に、もがく愛馬に気を取られている。
……今の状況を、忘れてやしないか?
真言が来るぞ。
剣に浄化能力を乗せて、音も無く。
ギャラリーが、思わず「後ろ後ろ!」と言いたくなるカンジで。
そしてギャラリーの期待(笑)通り。
音も無く、首無し騎士の背後に立った真言は。
首無し騎士の首を、背後から斬り落とした。
「うわ、えぐっ……」
「えええええ」
「どこの暗殺者だよ……」
またも、勇者達はドン引いた。
騎士達の中にも、顔色を変えた者がちらほらと……。
さて。
真言は一切の躊躇いも無く首無し騎士の首を斬ったワケだが。
その首は、コロリと地面に転がった。
が。
残された騎士の胴体が動き出して、自分の首をひょい、と拾い上げて小脇に抱えた。
見れば、馬の方も元通りに4本脚でしっかりと立っている。
「……やっぱ一回くらいじゃ、な……」
真言は軽く目を眇めて、元通りの姿に戻った──ただし、馬からは下りている──首無し騎士を見た。
「しょうがねぇ……。とりあえず、胴体から散らすか」
真言はそう呟くと、ちろり、と舌先で唇を舐めた。
改めて剣を構えなおす。
今度は騎士も馬に騎乗せずに、騎士剣を持って真言と相対する。
無表情。
感情のカケラも無い、瞳孔の開ききった色の薄い目が、真言に向けられる。
先ほどのデス・ナイトのモノとは比べモノにならないほどの死の気配が、威圧となって真言に襲いかかる。
真言は。
うっすらと、口元に三日月のような笑みを
浮かべて再び騎士に立ち向かう。
騎士の持つ騎士剣は、両刃の大剣。
叩き斬る為の物だ。
たとえ精霊武具と言えども、細身の片刃剣で受けたりしたら、簡単に折れてしまうだろう。
騎士の振るう大剣を、真言は紙一重で避けながら自らの魔力を練り上げていく。
精霊武具に、練り上げた魔力を流し。
浄化能力を、更に高めて。
騎士の懐に飛び込み、その胴体──心臓部分に片刃剣を突き刺して、更に魔力を流し込んだ。
結果。
強烈な光と共に、騎士は爆発して飛散した。
睨み合う──と、いうよりも。
ちょっと立ち話でも、といった何てコトない平和な雰囲気だ。
お互いにやる気なクセに、なんだってこんなに平和な空気をかもし出してるんだか……。
でも、さ。
眼が、な。
その眼だけは、内に秘めた闘争心を隠しきれていない。
真言も首無し騎士も、どちらも殺る気だ。
ギャラリーが固唾を飲んで見守る中、唐突に闘いは始まった。
真言に向かって、首無し騎士が愛馬を走らせる。
馬上から剣を振り下ろせば、真言の頭など簡単に潰れる事だろう。
先刻、冬至が散々叩き潰したゾンビ共のように。
だが、真言は迫り来る馬をするり、と避けて。
首無し騎士が、愛馬を反転させて再び突進して来ようとした時。
左手で、首無し騎士にナニかを投げつけるような仕草をした。
ナニかに絡め取られたかのように、動きの止まった首無し騎士とその愛馬。
真言は走り出し、スライディングして馬の横をすり抜けながら、馬の脚を手にした精霊武具──刃渡り1メートル程の片刃剣──で斬り付けた。
右前足を斬り飛ばされた馬は、その場に崩れた。
当然ながら、騎乗していた騎士も放り出される。
死霊には痛みは無いのか。
騎士は上体を起こして、愛馬に目をやった。
無表情ながら、愛馬を気遣っている、らしい。
完全に、もがく愛馬に気を取られている。
……今の状況を、忘れてやしないか?
真言が来るぞ。
剣に浄化能力を乗せて、音も無く。
ギャラリーが、思わず「後ろ後ろ!」と言いたくなるカンジで。
そしてギャラリーの期待(笑)通り。
音も無く、首無し騎士の背後に立った真言は。
首無し騎士の首を、背後から斬り落とした。
「うわ、えぐっ……」
「えええええ」
「どこの暗殺者だよ……」
またも、勇者達はドン引いた。
騎士達の中にも、顔色を変えた者がちらほらと……。
さて。
真言は一切の躊躇いも無く首無し騎士の首を斬ったワケだが。
その首は、コロリと地面に転がった。
が。
残された騎士の胴体が動き出して、自分の首をひょい、と拾い上げて小脇に抱えた。
見れば、馬の方も元通りに4本脚でしっかりと立っている。
「……やっぱ一回くらいじゃ、な……」
真言は軽く目を眇めて、元通りの姿に戻った──ただし、馬からは下りている──首無し騎士を見た。
「しょうがねぇ……。とりあえず、胴体から散らすか」
真言はそう呟くと、ちろり、と舌先で唇を舐めた。
改めて剣を構えなおす。
今度は騎士も馬に騎乗せずに、騎士剣を持って真言と相対する。
無表情。
感情のカケラも無い、瞳孔の開ききった色の薄い目が、真言に向けられる。
先ほどのデス・ナイトのモノとは比べモノにならないほどの死の気配が、威圧となって真言に襲いかかる。
真言は。
うっすらと、口元に三日月のような笑みを
浮かべて再び騎士に立ち向かう。
騎士の持つ騎士剣は、両刃の大剣。
叩き斬る為の物だ。
たとえ精霊武具と言えども、細身の片刃剣で受けたりしたら、簡単に折れてしまうだろう。
騎士の振るう大剣を、真言は紙一重で避けながら自らの魔力を練り上げていく。
精霊武具に、練り上げた魔力を流し。
浄化能力を、更に高めて。
騎士の懐に飛び込み、その胴体──心臓部分に片刃剣を突き刺して、更に魔力を流し込んだ。
結果。
強烈な光と共に、騎士は爆発して飛散した。
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