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既に番外編じゃあない。26
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そうこうしてるうちに3日程経過。
今現在、『嘆きの森』に向かっている。
馬車に揺られユラレて尻が痛い。
……まぁ、分かっていたコトだけどな。
そこで活躍したのが、冬至と和樹。
トラック運転手と錬金術師がタッグを組んで、自分が使う馬車に魔改造を施した。
これで、必要以上の振動は消せた……もう尻が痛くなるコトは無い。
と、2人でご満悦だった。
が。
他の……もれなく尻が痛い連中が、上から目線で自分達の馬車もなんとかしろ! と言ってきた。
……もうちょっと言い方ってモンがあるだろ?
やらないとは言ってないんだから、さ。
ま、これも想定内の話だ。
「……真言~。どーしよーか?」
「あ~……。まぁ、想定内だな」
和樹が当然のように真言に意見を求めると、清水が吠える。
「おい進藤! なんでいちいち紅林に聞くんだよ! 関係無いだろうが!」
……いちいち大声出すなよ。
そっちにも仲良しのバスの運転手が居るんだから、そっちはそっちでナンとかすりゃいいじゃんよ。
ナニ他人任せで楽しようとしてんだか。
真言は呆れたように、ため息を一つ。
とりあえず、大声上げて威嚇すれば女子供は皆おとなしく言いなりになる……とか本気で思っているらしい清水に、冬至が言った。
「和樹が真言に聞いたのは、材料調達したのが真言だからですよ、先生。別に改造するのが嫌だってワケじゃあない。資材はあるんですか?」
「……はあ?」
清水は思ってもいなかった事を言われて、キョトンとした。
材料? 何の?
「さすがに何も無いところから、ギアだのシャフトだの作れないですよ? せめて木材とか……」
「もういい!」
清水は、話を最後まで聞こうともせずに、自分の馬車へと戻っていった。
「……馬車の魔改造はともかく、振動を緩和させる為のクッション的な……って、先生もう居ないし」
尚人が馬車から奇妙なモノを持って降りてきたが、清水は既に立ち去っていて。
「空き箱を柔らかくして、空気が洩れないようにしてクッション状にする……っていうんなら、馬車の改造ほど大がかりじゃないから、すぐに済むのにな……」
「最後まで話を聞かないのが悪い」
手にした奇妙なモノ──空き箱を改造したエアクッションを、もにもにと弄びながらの和樹のボヤきを、真言がざっくりと切り捨てた。
真言的には、もう清水の事はどーでもいいようだ。
何度も休憩を挟み、乗り慣れないモノに乗ってガタガタと揺られ続け、さすがにおとなしくなった清水。
勇者護衛の第二騎士団の騎士達は、さくさくとやるべき事を進めている。
さしあたっては、食事の支度だな。
キャンプ慣れしてる、と自負してる何人かの勇者が手伝おうとするが。
……レベルが違い過ぎて役に立ちそーもない。
「……まぁ、キレイに整備されたキャンプ場で、キャンプという名のお泊まり会しかやってないんじゃな~。何も知らないシロートよりマシ……って程度かね」
真言は、せめて薪とか……と、護衛の騎士に見守られながら、木っ端を集めて戻ってきた勇者達を生温かく見ていた。
そして、第二騎士団団長(実は居た)に、ちょっと狩りに出てもいいか? と許可を取り、姿を消した。
すぅっ……と居なくなった真言に、冬至が慌てていると、和樹が冷静に。
「あー。アイツ大食いだからな~。なんか食い扶持が足りなくなったら申し訳ないって言ってたし。テキトーに獲物狩ったら戻ってきますよ~……って、ホラ」
言ってる側から丸々太った山鳥を2羽、角の生えた兎を1羽ぶら下げて、しれっとした顔で真言が戻ってきた。
今現在、『嘆きの森』に向かっている。
馬車に揺られユラレて尻が痛い。
……まぁ、分かっていたコトだけどな。
そこで活躍したのが、冬至と和樹。
トラック運転手と錬金術師がタッグを組んで、自分が使う馬車に魔改造を施した。
これで、必要以上の振動は消せた……もう尻が痛くなるコトは無い。
と、2人でご満悦だった。
が。
他の……もれなく尻が痛い連中が、上から目線で自分達の馬車もなんとかしろ! と言ってきた。
……もうちょっと言い方ってモンがあるだろ?
やらないとは言ってないんだから、さ。
ま、これも想定内の話だ。
「……真言~。どーしよーか?」
「あ~……。まぁ、想定内だな」
和樹が当然のように真言に意見を求めると、清水が吠える。
「おい進藤! なんでいちいち紅林に聞くんだよ! 関係無いだろうが!」
……いちいち大声出すなよ。
そっちにも仲良しのバスの運転手が居るんだから、そっちはそっちでナンとかすりゃいいじゃんよ。
ナニ他人任せで楽しようとしてんだか。
真言は呆れたように、ため息を一つ。
とりあえず、大声上げて威嚇すれば女子供は皆おとなしく言いなりになる……とか本気で思っているらしい清水に、冬至が言った。
「和樹が真言に聞いたのは、材料調達したのが真言だからですよ、先生。別に改造するのが嫌だってワケじゃあない。資材はあるんですか?」
「……はあ?」
清水は思ってもいなかった事を言われて、キョトンとした。
材料? 何の?
「さすがに何も無いところから、ギアだのシャフトだの作れないですよ? せめて木材とか……」
「もういい!」
清水は、話を最後まで聞こうともせずに、自分の馬車へと戻っていった。
「……馬車の魔改造はともかく、振動を緩和させる為のクッション的な……って、先生もう居ないし」
尚人が馬車から奇妙なモノを持って降りてきたが、清水は既に立ち去っていて。
「空き箱を柔らかくして、空気が洩れないようにしてクッション状にする……っていうんなら、馬車の改造ほど大がかりじゃないから、すぐに済むのにな……」
「最後まで話を聞かないのが悪い」
手にした奇妙なモノ──空き箱を改造したエアクッションを、もにもにと弄びながらの和樹のボヤきを、真言がざっくりと切り捨てた。
真言的には、もう清水の事はどーでもいいようだ。
何度も休憩を挟み、乗り慣れないモノに乗ってガタガタと揺られ続け、さすがにおとなしくなった清水。
勇者護衛の第二騎士団の騎士達は、さくさくとやるべき事を進めている。
さしあたっては、食事の支度だな。
キャンプ慣れしてる、と自負してる何人かの勇者が手伝おうとするが。
……レベルが違い過ぎて役に立ちそーもない。
「……まぁ、キレイに整備されたキャンプ場で、キャンプという名のお泊まり会しかやってないんじゃな~。何も知らないシロートよりマシ……って程度かね」
真言は、せめて薪とか……と、護衛の騎士に見守られながら、木っ端を集めて戻ってきた勇者達を生温かく見ていた。
そして、第二騎士団団長(実は居た)に、ちょっと狩りに出てもいいか? と許可を取り、姿を消した。
すぅっ……と居なくなった真言に、冬至が慌てていると、和樹が冷静に。
「あー。アイツ大食いだからな~。なんか食い扶持が足りなくなったら申し訳ないって言ってたし。テキトーに獲物狩ったら戻ってきますよ~……って、ホラ」
言ってる側から丸々太った山鳥を2羽、角の生えた兎を1羽ぶら下げて、しれっとした顔で真言が戻ってきた。
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