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真っ正面からケンカ売ってる。
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モノは試しだ。
スズにも《壺中天》作らせてみるか?
軽い気持ちで提案すると。
「いや、今更スズ君に作らせる必要ないでしょ」
ミヤさんに、ストップかけられた。
……まぁ、それもそーだな。
元の世界に帰ったら、必要無い知識と技術だもんなぁ。
……スズ達が、元の世界で魔法使えないコトを祈る。
マジで。
いや、ガチで。
ギルド長とリーランさんは、出来上がった《壺中天》を手に、あーだこーだと話している。
リドラさんは、ぴとっとギルド長にくっついて、《壺中天》を不思議そーに見ている。
……仲良しだな。
あー、うん。
好きにすれば?
リッカさんが百物語再び、本当は残酷なおとぎ話をやってるけどさ。
「……で。継母の王妃は、真っ赤に焼けた鉄の靴を……」
「「……(ガクガクブルブル)……」」
「……白○姫って、そんな話だったか……?」
すげー楽しそーなリッカさんに、ガクブルってる猫科親子。
スズは……自分の知ってる話とは微妙に違うおとぎ話に首をひねっている。
……おとぎ話って、元来は相当残酷なモノだったよーだしな。
確か『赤○靴』ってのも、最後女の子の足を足首のところで切り落として。
靴を履いた足首だけが、踊りながらどっかに行く……ってオチじゃなかったか?
うろ覚えだけどな。
まぁ、夜中じゃないし、ロウソク立ててもないし。
思いっ切り百物語の作法とかガン無視してるから、別に何も起こらないだろーしな。
ただ単に、俺らとの温度差がハンパないだけだ。
うん。
「……こっちはちょっと考えられないくらいの豪華仕様になるわね。……っていうか、普通に家として暮らせるんじゃないかしら?」
「建築業界に、真っ正面からケンカ売っちゃってますよねー。ギルドとしては、こっちの……」
ギルド組は何か具体的に話を始めている。
その前に、まず作れるかどーか、じゃねーかと思うんだが……。
「「あ」」
うん。
我に返ってくれてナニより。
ま、今回は素材提供するからさ。
リーランさんや。
まず一回、作ってみ?
俺は、ざらざらと魔石やら鉱石やらテーブルに出すと、ギルド組は。
「……これだけの素材、集めるのにどれだけかかると……。費用もだけど、手間とか……」
「うわ、魔銀に魔宝石……。質も……」
「……これ、採算取れるかしら……?」
そこらへんは、実験を繰り返して。
良い素材使って、魔法特化の人が頑張って練度上げれば……うっかり城なんか、出来るかもな?
「「そこまで豪華なモノはいらないわ(よ)」」
えー。
どーせなら、最高級目指してみれば?
しれっと煽る俺を、ミヤさんが生温かい目で見て。
「……君、完全にヒトゴトだよね」
ボソッと言った。
……いや、俺らはもう帰るんだからさ。
どーしても商売したいってゆーんなら、地元民が頑張んなきゃ……な?
さあ。
モノは試しだ。
リーランさん、チャレンジしてみよーか?
リーランさんは《壺中天》現物を手にしたまま、レシピを見てナニやらぶつぶつ言ってる。
そんなパンダを見ながら、リドラさんが言った。
「……コウ。これの中も見たいんだけど」
あ。
そーだな。
実際に展開させてみるか。
「えーと……使用時に必要なモノは……。ちょっと、ランちゃん。一度、実際に展開させてみるから、どちらか貸してちょうだい?」
……リーランさんは、俺らが作ったばかりの《壺中天》を2個とも、ボクの! といわんばかりにわしっと掴んで離さない。
子供か。
5歳児か。
……しょーがねーか。
ちょっと失礼しますよーっと。
俺はギルド長らに断りを入れて、一旦外に出た。
適当な器に、適当に土を盛って再びギルド長の家に。
「わざわざナニをしに行くのかと思ったら……土?」
「……砂じゃ、ダメなのか?」
ギルド長とリドラさんが、2人揃って小首を傾げている。
うん。
ダメ。
土が良いんだよ。
では実際に体験していただきましょ~。
リーランさん。
どっちか貸してくれ。
で。
ギルド組とリドラさんに、実際に展開した《壺中天》に入っていただいて。
「……やっぱり建築業界にケンカ売ってるわ。販売するんなら、コウ君のじゃなくて、ミヤ君が作ったくらいのヤツじゃないと……」
その辺は、ギルド長らのさじ加減じゃね?
ギルド長とリーランさんは、実際に《壺中天》を作ってみた。
さすがに初めてなので、狭いワンルームがやっと、だった。
四畳半とか……お一人様用か。
まさに寝るだけ、だな。
さーて。
魔法具については、こんなモンでいいか?
魔改造馬車は、ナイショにしておくか?
……ギルド組の様子見てると、ナイショにする方が良いかな?
スズにも《壺中天》作らせてみるか?
軽い気持ちで提案すると。
「いや、今更スズ君に作らせる必要ないでしょ」
ミヤさんに、ストップかけられた。
……まぁ、それもそーだな。
元の世界に帰ったら、必要無い知識と技術だもんなぁ。
……スズ達が、元の世界で魔法使えないコトを祈る。
マジで。
いや、ガチで。
ギルド長とリーランさんは、出来上がった《壺中天》を手に、あーだこーだと話している。
リドラさんは、ぴとっとギルド長にくっついて、《壺中天》を不思議そーに見ている。
……仲良しだな。
あー、うん。
好きにすれば?
リッカさんが百物語再び、本当は残酷なおとぎ話をやってるけどさ。
「……で。継母の王妃は、真っ赤に焼けた鉄の靴を……」
「「……(ガクガクブルブル)……」」
「……白○姫って、そんな話だったか……?」
すげー楽しそーなリッカさんに、ガクブルってる猫科親子。
スズは……自分の知ってる話とは微妙に違うおとぎ話に首をひねっている。
……おとぎ話って、元来は相当残酷なモノだったよーだしな。
確か『赤○靴』ってのも、最後女の子の足を足首のところで切り落として。
靴を履いた足首だけが、踊りながらどっかに行く……ってオチじゃなかったか?
うろ覚えだけどな。
まぁ、夜中じゃないし、ロウソク立ててもないし。
思いっ切り百物語の作法とかガン無視してるから、別に何も起こらないだろーしな。
ただ単に、俺らとの温度差がハンパないだけだ。
うん。
「……こっちはちょっと考えられないくらいの豪華仕様になるわね。……っていうか、普通に家として暮らせるんじゃないかしら?」
「建築業界に、真っ正面からケンカ売っちゃってますよねー。ギルドとしては、こっちの……」
ギルド組は何か具体的に話を始めている。
その前に、まず作れるかどーか、じゃねーかと思うんだが……。
「「あ」」
うん。
我に返ってくれてナニより。
ま、今回は素材提供するからさ。
リーランさんや。
まず一回、作ってみ?
俺は、ざらざらと魔石やら鉱石やらテーブルに出すと、ギルド組は。
「……これだけの素材、集めるのにどれだけかかると……。費用もだけど、手間とか……」
「うわ、魔銀に魔宝石……。質も……」
「……これ、採算取れるかしら……?」
そこらへんは、実験を繰り返して。
良い素材使って、魔法特化の人が頑張って練度上げれば……うっかり城なんか、出来るかもな?
「「そこまで豪華なモノはいらないわ(よ)」」
えー。
どーせなら、最高級目指してみれば?
しれっと煽る俺を、ミヤさんが生温かい目で見て。
「……君、完全にヒトゴトだよね」
ボソッと言った。
……いや、俺らはもう帰るんだからさ。
どーしても商売したいってゆーんなら、地元民が頑張んなきゃ……な?
さあ。
モノは試しだ。
リーランさん、チャレンジしてみよーか?
リーランさんは《壺中天》現物を手にしたまま、レシピを見てナニやらぶつぶつ言ってる。
そんなパンダを見ながら、リドラさんが言った。
「……コウ。これの中も見たいんだけど」
あ。
そーだな。
実際に展開させてみるか。
「えーと……使用時に必要なモノは……。ちょっと、ランちゃん。一度、実際に展開させてみるから、どちらか貸してちょうだい?」
……リーランさんは、俺らが作ったばかりの《壺中天》を2個とも、ボクの! といわんばかりにわしっと掴んで離さない。
子供か。
5歳児か。
……しょーがねーか。
ちょっと失礼しますよーっと。
俺はギルド長らに断りを入れて、一旦外に出た。
適当な器に、適当に土を盛って再びギルド長の家に。
「わざわざナニをしに行くのかと思ったら……土?」
「……砂じゃ、ダメなのか?」
ギルド長とリドラさんが、2人揃って小首を傾げている。
うん。
ダメ。
土が良いんだよ。
では実際に体験していただきましょ~。
リーランさん。
どっちか貸してくれ。
で。
ギルド組とリドラさんに、実際に展開した《壺中天》に入っていただいて。
「……やっぱり建築業界にケンカ売ってるわ。販売するんなら、コウ君のじゃなくて、ミヤ君が作ったくらいのヤツじゃないと……」
その辺は、ギルド長らのさじ加減じゃね?
ギルド長とリーランさんは、実際に《壺中天》を作ってみた。
さすがに初めてなので、狭いワンルームがやっと、だった。
四畳半とか……お一人様用か。
まさに寝るだけ、だな。
さーて。
魔法具については、こんなモンでいいか?
魔改造馬車は、ナイショにしておくか?
……ギルド組の様子見てると、ナイショにする方が良いかな?
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