85 / 109
人は変わらない。
しゃーない。
しおりを挟む
大盤振る舞いだ。
口封じの為、この部屋──王弟殿下とケーリッシュ嬢のお付きの侍女従僕にもブランデーケーキをお裾分けして、他言無用を申し付けて。
──さすがに、大人にしてたら次の機会があるかもね? ってやったら私の言う事も聞いてくれるようになった。
やっぱり、旨いモノには逆らえないようだ。
で。
そんな些末な事をしてる間に、王弟殿下はざっくりと考えをまとめたようだ。
ブランデーケーキのアルコール分に酔っ払ったのか、ケーリッシュ嬢はなんだかふわふわしてる。
王弟殿下の側に居たいらしいけど、どーせなら退室してくれた方がよかった。
まあ?
王弟殿下の機嫌取りにはケーリッシュ嬢が居てくれる方がありがたいからいいか。
話の内容には触れない方向で。
眉間にシワを寄せながら、王弟殿下が言うには。
「多分だが──」
公国の第二公子は、自分こそ公国の王に相応しいと考えているのだろう。
先代の公王の弟として過ごした年月に、王の職務の重要性には気付かずに、表面上の権力を振るう様を羨んでいたのでは?
「……王なんて、なるモノではない……と思うんたがな」
どーやら、ウチの王弟殿下は冷静に状況を鑑みた結果、自分は兄を支える側でいい、と判断したらしい。
そだね。
王族が権力闘争始めたら、ものすごく迷惑だもんな。
骨肉の争いがしたいんなら、自分たちだけでやってくれ。
口封じの為、この部屋──王弟殿下とケーリッシュ嬢のお付きの侍女従僕にもブランデーケーキをお裾分けして、他言無用を申し付けて。
──さすがに、大人にしてたら次の機会があるかもね? ってやったら私の言う事も聞いてくれるようになった。
やっぱり、旨いモノには逆らえないようだ。
で。
そんな些末な事をしてる間に、王弟殿下はざっくりと考えをまとめたようだ。
ブランデーケーキのアルコール分に酔っ払ったのか、ケーリッシュ嬢はなんだかふわふわしてる。
王弟殿下の側に居たいらしいけど、どーせなら退室してくれた方がよかった。
まあ?
王弟殿下の機嫌取りにはケーリッシュ嬢が居てくれる方がありがたいからいいか。
話の内容には触れない方向で。
眉間にシワを寄せながら、王弟殿下が言うには。
「多分だが──」
公国の第二公子は、自分こそ公国の王に相応しいと考えているのだろう。
先代の公王の弟として過ごした年月に、王の職務の重要性には気付かずに、表面上の権力を振るう様を羨んでいたのでは?
「……王なんて、なるモノではない……と思うんたがな」
どーやら、ウチの王弟殿下は冷静に状況を鑑みた結果、自分は兄を支える側でいい、と判断したらしい。
そだね。
王族が権力闘争始めたら、ものすごく迷惑だもんな。
骨肉の争いがしたいんなら、自分たちだけでやってくれ。
10
お気に入りに追加
74
あなたにおすすめの小説
側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。
私が愛する王子様は、幼馴染を側妃に迎えるそうです
こことっと
恋愛
それは奇跡のような告白でした。
まさか王子様が、社交会から逃げ出した私を探しだし妃に選んでくれたのです。
幸せな結婚生活を迎え3年、私は幸せなのに不安から逃れられずにいました。
「子供が欲しいの」
「ごめんね。 もう少しだけ待って。 今は仕事が凄く楽しいんだ」
それから間もなく……彼は、彼の幼馴染を側妃に迎えると告げたのです。
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
(完結)親友の未亡人がそれほど大事ですか?
青空一夏
恋愛
「お願いだよ。リーズ。わたしはあなただけを愛すると誓う。これほど君を愛しているのはわたしだけだ」
婚約者がいる私に何度も言い寄ってきたジャンはルース伯爵家の4男だ。
私には家族ぐるみでお付き合いしている婚約者エルガー・バロワ様がいる。彼はバロワ侯爵家の三男だ。私の両親はエルガー様をとても気に入っていた。優秀で冷静沈着、理想的なお婿さんになってくれるはずだった。
けれどエルガー様が女性と抱き合っているところを目撃して以来、私はジャンと仲良くなっていき婚約解消を両親にお願いしたのだった。その後、ジャンと結婚したが彼は・・・・・・
※この世界では女性は爵位が継げない。跡継ぎ娘と結婚しても婿となっただけでは当主にはなれない。婿養子になって始めて当主の立場と爵位継承権や財産相続権が与えられる。西洋の史実には全く基づいておりません。独自の異世界のお話しです。
※現代的言葉遣いあり。現代的機器や商品など出てくる可能性あり。
結婚相手の幼馴染に散々馬鹿にされたので離婚してもいいですか?
ヘロディア
恋愛
とある王国の王子様と結婚した主人公。
そこには、王子様の幼馴染を名乗る女性がいた。
彼女に追い詰められていく主人公。
果たしてその生活に耐えられるのだろうか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる