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よーやく出発?

イサナ公国のハニトラ要員は。

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基本的にムダに自分に自信のある、ある意味暑苦しいやからが集まった『倒竜姫をもてなし隊』だが。
それでもマジメに下準備に勤しんでいた。

己の美貌に磨きをかける者、話術を磨く者、更に演技を極めん、と稽古に勤しむ者……。
中には、何人かで組んだ上で、小芝居を仕掛けるつもりのようで。
役割分担から台詞回しまで、丁寧に練習する始末。

もちろん、中には『自分は存在するだけで、周囲に人がつどい、自分の側に侍る事を望む。今更何かする必要はない』 と、ちょっとアタマの中身が煮えたぎってないか? と上層部に真剣に問合せたくなるようなイカれた者もいた。

美貌を第一に選別した故か、残念なアタマの持ち主も混じっているらしい。

倒竜姫をたらしこめば、公国からの報酬は思いのまま。
更に選ばれずとも、気に入られさえすれば、公国では手に入れる事の難しいモノを手に入れられるかもしれない……と。

『取らぬタヌキの皮算用』とやらをするもてなし隊のメンバー達。

図々しい事を考えるのに、年齢も性別も関係なかったようだ。


子供を使った罠を計画してる者もいた。
自然な感じで出会い、恋に落ちて結ばれる…………。

そんな素敵な未来をプレゼント! などと本気で実現させようとしているらしい。




そんな、ある意味おめでたい人々が、わいわいやってる頃。

倒竜姫(フェリシア・ゴルディアス)は約束を果たす為に、ゴルディアス領の神殿の神殿長を西河のほとり、河の女神の神殿へと連れて行った。


そして、王国の外交団は。
モヤモヤした感情をもてあましながらも、イサナ公国へとゆっくりと向かっている。


フェリシア・ゴルディアスが
外交団に合流するのは、まだまだ先になるようだ。








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