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……で? っていう。

実際落としたのは。

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私が自己防衛の為に落とした(物理)のは。
小娘が1人でふらふらしてるとあなどって、かっさらって散々楽しんだ(意訳)上で売りとばせ、と、襲ってきた山賊どもとか盗賊団とか。
あぁ、悪徳商人ってのもいたな。

そんなヤツらです。
悪いコトはしちゃいけないよ、と物理的に、肉体的に理解してもらいました。
後悔先に立たず、を嫌ってほど理解したことでしょう。
……その後の命の保障は皆無だが、な。




「既にやってたわ」
「やってましたわね……」

王妃様とケーリッシュ嬢が、どこか乾いた笑顔で呟き。

「これは……」
「効率の良い囮捜査……?」

だから、隙あらば人を都合よく使おうと目論もくろむんじゃないよ、そこの王族兄弟。
……仲良しだなあんた達。



結果。

なんだか私の普通じゃなさを公表して、ぐだぐだなウチに終わったっポい王妃サマのお茶会だった。

後日、ケーリッシュ嬢から聞いた話によると。

私をわざわざ王城に呼び出した理由は、ブラン侯爵家との縁組を続けるか否かの確認と。
新たな縁組の世話がDoとか……。

よーするに。
私を国に縛り付ける為に、縁組が一番当たり障りのない方法なんだが、私の性格がちょっと予想外だったからどーしようかな、と。
最悪現状維持を……だってさ。

つまり、トンでも特技持ちが国を捨てないっていうんなら、まぁ……だ、そうな。

あと、他の縁組をおススメしようとしたのは。

『ひょっとしたら、トンでも特技が子供の代に発現するカモ?』

なんて、考えの甘い、甘々なタクラミの為だそうな。



「……そう都合良く異能が遺伝する、なんて甘いコト考えませんよね?」

ケーリッシュ嬢に聞いてみた。

ケーリッシュ嬢は、前に見たことのある乾いた笑みを浮かべて。

「……そう、ですわよね? でも夢を見るくらいはよろしいのでは?」
「それを押し付けられるのは、はなはだ迷惑なんですが」
「あらあら」

気付いた時には、公爵令嬢と仲良くお茶する関係となっていた今日この頃。
近々イサナ公国に『およばれ』する私に同行してくれるらしいよ、ケーリッシュ嬢。

ちなみに。
ここはケーリッシュ公爵家。

優雅に茶あしばいてるケーリッシュ嬢と私だ。







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