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他人事であれ(願望)
とにもかくにも。
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まずは現状確認から。
王城にて。
王太子の誕生パーティーで、第2王子率いるウチの義妹と不愉快な仲間達が、第2王子の婚約者たる公爵令嬢に真っ向勝負でケンカ売ってるぞ。
馬鹿だろ、お前ら。
……ってトコかな。
ちなみに。
不愉快な仲間達のメンバーは。
・第2王子。
王子って人種は……! って言いたくなるよーなボンクラ。
・公爵令息。
宰相の息子で、頭でっかち。
・侯爵令息。
ウチの従兄弟で、頭の出来は微妙。
・伯爵令息。
騎士団長の息子で、脳筋。
そして──。
・侯爵令嬢の、ウチの義妹。
こんな内訳になってます。
共通してるのは、ムダに見てくれが良い事と、家柄が良く裕福な事。
そして義妹とボンクラ王子の2人以外は本来とても優秀な、将来を期待されていた者達だったんだけど……。
義妹に関わった結果、一気におかしくなった。
まぁ、ボンクラ王子は最初からボンクラだったけどさ。
それでも一応王族様の端くれだったから、上っ面を取り繕うコトは出来ていたんだけど……。
まあ、無惨。
義妹の取り巻き兼財布と化しているという事実。
そうそう。
義妹は、我が婚約者殿にも全力ですり寄っている。
半ば落としたんじゃないかな?
私と婚約者殿が婚約を結んだのは、8年前で、それなりに仲良くやってたはずなんだが。
……気付いた時には疎遠になってて、この3年程は、あんまし顔を合わせてない事実。
そのくせ王都のタウンハウスに住みついてる義妹とは、しょっちゅう会ってるし。
私が留守にしてる時を狙って訪ねて来ては、義妹と楽しくお茶してる。
何度か見かけた。
何度も見かけた。
あぁ、義妹に乗り換えるのか……と理解した。
と、同時に思った。
本義妹、他にも交際している男が多数いるけど……いいのか? と。
いや、だってさ?
ウチは侯爵家とはいえ、領地回すのがギリギリなんだよ?
父が男城に勤めて固定給あるし。
転移法陣なんて便利なモノが設置されてるから、王都と領地の行き来に費用も時間もかからないし。
義理の母は、領地に引きこもって領地を切り盛りして、必要な時──今回のよーに、夫人同伴がデフォルト──以外、出てこないし。
私は私で、尋常じゃない浪費を続ける誰かさんのおかげで特技を活かす羽目になってる。
それなのに。
ウチがギリギリな状況の原因の一つたる当のご本人は。
王都のタウンハウスから離れずに、男どもを侍らせて、きゃっきゃうふふと遊び暮らしている。
……いやもう本当に……。
王城にて。
王太子の誕生パーティーで、第2王子率いるウチの義妹と不愉快な仲間達が、第2王子の婚約者たる公爵令嬢に真っ向勝負でケンカ売ってるぞ。
馬鹿だろ、お前ら。
……ってトコかな。
ちなみに。
不愉快な仲間達のメンバーは。
・第2王子。
王子って人種は……! って言いたくなるよーなボンクラ。
・公爵令息。
宰相の息子で、頭でっかち。
・侯爵令息。
ウチの従兄弟で、頭の出来は微妙。
・伯爵令息。
騎士団長の息子で、脳筋。
そして──。
・侯爵令嬢の、ウチの義妹。
こんな内訳になってます。
共通してるのは、ムダに見てくれが良い事と、家柄が良く裕福な事。
そして義妹とボンクラ王子の2人以外は本来とても優秀な、将来を期待されていた者達だったんだけど……。
義妹に関わった結果、一気におかしくなった。
まぁ、ボンクラ王子は最初からボンクラだったけどさ。
それでも一応王族様の端くれだったから、上っ面を取り繕うコトは出来ていたんだけど……。
まあ、無惨。
義妹の取り巻き兼財布と化しているという事実。
そうそう。
義妹は、我が婚約者殿にも全力ですり寄っている。
半ば落としたんじゃないかな?
私と婚約者殿が婚約を結んだのは、8年前で、それなりに仲良くやってたはずなんだが。
……気付いた時には疎遠になってて、この3年程は、あんまし顔を合わせてない事実。
そのくせ王都のタウンハウスに住みついてる義妹とは、しょっちゅう会ってるし。
私が留守にしてる時を狙って訪ねて来ては、義妹と楽しくお茶してる。
何度か見かけた。
何度も見かけた。
あぁ、義妹に乗り換えるのか……と理解した。
と、同時に思った。
本義妹、他にも交際している男が多数いるけど……いいのか? と。
いや、だってさ?
ウチは侯爵家とはいえ、領地回すのがギリギリなんだよ?
父が男城に勤めて固定給あるし。
転移法陣なんて便利なモノが設置されてるから、王都と領地の行き来に費用も時間もかからないし。
義理の母は、領地に引きこもって領地を切り盛りして、必要な時──今回のよーに、夫人同伴がデフォルト──以外、出てこないし。
私は私で、尋常じゃない浪費を続ける誰かさんのおかげで特技を活かす羽目になってる。
それなのに。
ウチがギリギリな状況の原因の一つたる当のご本人は。
王都のタウンハウスから離れずに、男どもを侍らせて、きゃっきゃうふふと遊び暮らしている。
……いやもう本当に……。
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