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身内に花畑がいる。

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さて。
甘ったれにも程がある我が妹セルマは、俺が留学に行く前からか~な~りお花畑思考ではあった。
「いつか王子様が……」
とか言ってるワリに、淑女教育とか嫌がって逃げ回ってた大馬鹿野郎だった。
お前、ウチの一族の恥晒しになるつもりか? と説教しようとすると、すぐに
「お爺さま~お祖母さま~」
と、今や老害と化した『孫娘(のみ)に甘々なじじばば』のところに逃げ込み、チヤホヤされて悦に入る。
そして老害は妹を説教した親父やお袋、俺に逆説教かまして来やがるとゆー……。
それを楽しそーに部屋の外から覗き見てる妹に、本気で殺意が湧いてもしょうがないと思う。
も、ね。
アイツセルマの声が聞こえるだけでイラ💢っとするから留学を決めた、と言っても過言じゃない。
留学先でセルマと似たような花畑令嬢に目を付けられるとは思いもしなかったがな……。

俺の留学先のリリエンタール公国は、風光明媚な暮らしやすい国だった。
学院に入って楽しく学問に励み、楽しく暮らしていたんだが、偶々顔をあわせた令嬢が一方的に俺にまとわりつき始めた。
挙げ句の果てに、物理的に既成事実を作ろうと行動し始めて。
ちょっとした内乱の元になりかけた。
この令嬢、卒業したら政略結婚決定だったのでガンバったらしいが、自爆&誤爆。
婚約者のいる偉いさんの娘が、他国の人間相手に淑女とは思えないコト=男に一服持って既成事実成立を狙い失敗したけど、をやらかしたので。
婚約者の実家オコ💢からの婚約解消。
実際に行動したのがマズい、とな。
コレで俺がその令嬢に好意があったならばともかく、完璧に一方的な独り善がりだったので、どーにもならず。
とりあえず、令嬢は領地での再教育中。
要経過観察。

因みに、やらかした令嬢の婚約者は、と言うと。
令嬢の親から
「あの娘がマトモになるまで待ってやってはくれないか?」
と頼まれたが、無理。
とゆーコトで、早々に新たに婚約し、新しい婚約者と仲良くしてるらしい。








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