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vs. 王族あんど……。

迷宮への憧れ。

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どーやら次男は、迷宮攻略に興味津々のよーだ。
学院管理の迷宮で訓練して、学院卒業後には、是非とも迷宮攻略に行きたい……とさ。

完全攻略が無理だとしても、迷宮に行って自らの手で迷宮出土品──出来れば稀少価値の高いモノ──を手にしたい、とかナンとか。

なんだか妙にキラめく瞳でアツく語ってくれたよ。
次男の語りを聞きながら、長男は何度もうんうんと頷きながら。

「オスカーは、迷宮に憧れがあるよね」

そこで『冒険者にオレはなる!』 ってホザかないあたり、身の程を知っている……んだろうな。

セリス伯爵領には、今のところ迷宮は無い。
だからこそ憧れるんだろうか。

まぁ、ね?
何かの拍子でうっかりポッカリ迷宮発生~……なんてコトもなきにしもあらず。

「え」
「マジ?」

長男は、えーメンドー……って顔を隠そうともしない。
で、次男はとゆーと。
ワクワクが止まらない! ってな喜びの表情でこっちを見てきた。
素直か。

ちなみに、ばーさんと侍女どもは、清々しく置いてきぼりだ。



迷宮発生は、ヒトの都合で起きるモノじゃないぞー、と、サラッと流したつもりだったんだが。

「ちょっと迷宮について詳しく」

と、セリス伯爵まで寄ってきた。

ばーさんと侍女どもを引っ込めてくれるなら、軽~く一席語るけど。

「ナガツキさんが」
「オレかよ!?」

楽しげに、この状況を眺めていたナガツキさんに迷宮講義をぶん投げた。

「いや、だってヒマなんでしょ?」
「まぁ、なぁ」



と、ゆーワケで。

ナガツキ先生の迷宮講義が開始。

その間、私は料理長達と楽しく料理三昧といこう。

「今日のメインは、天空マグロ~」

と言ったところ。
その場に居た全員──退室しようとしてたばーさんまで──が、「「どーぞどーぞ」」とめっちゃ笑顔で私を送り出してくれたよ。

う~ん……。

やっぱり胃袋わしづかみ、が一番簡単な人心掌握のすべなんだろうか。









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