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vs. 使いっぱ。

ナガツキさん。

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どう見ても、お貴族サマの関係者のおっさん2人組。
厄介事の予感しかしない。

そんなおっさん達に対応してるのは、当然のよーに、おにーさま。
上手いコト手のひらの上で転がして、何らかの情報を引き出してくれるコトを全力で期待。
そーして、奥に引っ込んで書類仕事に勤しんでいると。
しばらく受付でゴチャゴチャやってたおにーさまからの伝言……っつか、組合長のトコに持ってけ、と、何やらサラサラ走り書きしたメモが回ってきた。
お仕事?
そして、おにーさまは。
また、おっさん達の相手を続けて──ご苦労サマです。



私はメモを持って、組合長の部屋へ向かった。
組合長の部屋は二階にあって、階段上がってすぐの資料室の、更に奥に、こじんまりと……。
ムダに豪華な部屋にしてる組合もあるけど、うっとこの組合長は。

「部屋ばかり豪華にしても、ねぇ?」

と、必要最底限に抑えている。

そんな組合長の部屋をノックして、入室の許可を得て中に入る。
と。

「……うわ。スッゴい久しぶりじゃないですか? ナガツキさん」
「おぅ、コール」

いったいいつの間に組合の中に入ったのか。
しばらく姿を見てなかった、ナガツキさんが組合長の座る机の前に、静かな笑みを浮かべて立っていた。

黒髪黒目、白いというよりも、ちょっとだけ黄色みがかった──ちょっと煮詰めたクリーム色? なカンジの肌。
中肉中背ってカンジのナガツキさんは、見た目は10代後半から20代前半の、にーちゃんっポい人だ。
……実年齢は、30代。
この見た目で、おやじ殿と同年代とか。
ぶっちゃけ、最初、誰も信じなかった。
まぁ、ね?
それも東の島国、東輝蘭の人達の特徴っちゃ特徴で。
基本的に、若く見える。
切れ長──一重の人も二重の人も居る──の目に、珊瑚の唇。
目を細めて、口元だけでうっすらと笑う。
どこかアヤしく密やかな微笑みに、ヤラれる男女は数知れず……らしいけど。
私には、今イチよく分かんない。
分かんなくても、特に困らないし。
ナガツキさんの中身ってゆーか、性格知ってると……うわ、騙されてる……と、視線が生ヌルくなってしまう。
見たカンジおとなしそーに見えるからって、中身までおとなしいとは限らないし。
そんなおとなしいヤツが、組合でやっていけるかってゆーと……ムリじゃね?
食われて終わるよ、多分。
いろんな意味でね。

そんなお久しぶりのナガツキさん。
どーしたの? って……あ。

「そーいや、特級冒険者への昇格、おめでとうゴザイマス?」







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