私ですか?

庭にハニワ

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ナニゆえに。

命掛かってますから。

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私と執事長の呑気な会話を聞いてた兄君様。

「……いや、ホントに知らなかったけど。お前、演技派なんだ……」

ムダに整った顔に、乾いた笑いを浮かべてナニやらぶつぶつ言ってる。

僕の朧月も演技派かな? だって。

そりゃ演技派だろうよ、多分。

そうじゃなきゃ、とっくの昔にお払い箱だもの私達。
基本、命懸けだからね~。




で。
日に日に痩せてやつれていく、病弱なのに無理して茶会に出てきました~な令嬢ぶりっ子しながらサクサクとスケジュールをこなす日々。

奇行子の夜会を最後に持ってくるあたり、かなり……結構計算してるよな侯爵様。



いやはや。
兄君様には、本当に申し訳ない。

本来、婚約者様と参加すべき夜会だってのに。

「妹が……」

と、愁い顔で婚約者様に許可を取り、
妹=朧月私ごときのエスコートで夜会に参加ときたもんだ。

まあ?
侯爵に厳選の、もれなく私が参加予定の夜会以外は。
そりゃもう気配からウキウキと、
満面の笑みで婚約者様をエスコートしての参加、だったりするワケなんだが。


妹も大事だけれど、やはり婚約者様が大事なんだな、と、周囲に理解させていた兄君様だ。

単にめちゃくちゃイチャついてただけなんだが、ね?

婚約者様も、妹のエスコートの時よりも明らかに嬉しそうに楽しそうにエスコートする兄君様、に満足されたようだ。

少しくらいなら、妹君に貸してあげてもよろしくてよ? ってな感じらしい。






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