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プロローグ

事実は明確に。

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「俺は無関係な1市民で、完全に巻き込まれただけです。」
きっぱり。
「おい、篠原妹…お前、この誘拐事件、どうやって片付ける気だ? 俺はテメェのせいで妙なコトに巻き込まれてんだ。責任取れや」
そう言って篠原妹を見ると、妹は妙にウレシそうな顔になってホザいた。
「あ、じゃあなんかよく分かんないコトに巻き込んじゃった責任取って、アタシがリュウちゃんのお嫁さんになるって~」
ざけんな。
俺は常日頃、表に出さなかった嫌悪感を全面に押し出して言った。
「テメェの妙な人生に巻き込むんじゃねぇよ。お前なんか要らん。責任取ってこの国の勇者やれや。俺は元の世界に帰らせてもらう」
妹は、なんか知らんが1人でショック受けたー…と自己主張しながら落ち込んだフリをしてる。
床にへたり込みながらチラチラとこっちに視線を向けてくる時点で全くショックなんか受けて無いって分かる。
とりあえずウザい、ので放置。
イケメンオッサンと白い女に、勇者は此処に居るから無関係な俺はとっとと帰せ戻せ、と言ったら。
白い女はワタワタしてオッサンにすがりながら。
「申し訳ありません…」
あ?
上辺だけ誤ってきた。
こう、なんつーの? カケラも悪いとは思って無いんだけどこの場を取り繕うためだけにとりあえずゴメンなさいって言っておこう、みたいな。
ってか、そういう行動に出るってコトは、だ。
「まさか?他の世界から自分達の都合で拉致しておいて元の世界に戻すことは出来ません、なんてホザくワケじゃないだろうな、この犯罪者共が」






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