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第五章 現代編(制裁される悪女②)
幕間 解き放たれた被害者達①
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洋館から自宅別荘に戻ると、既に黒沢さんが詩織と一緒に玄関先で待っていた。
「確か、今日は強姦ビデオで脅迫され売春していた女性達の面接ですね」
「そうです」
「黒沢さん、ちょっとだけ出発を待ってください」
黒沢さんの承諾を得た隆之は詩織に外出の準備をするように指示すると、
「もう準備は終えてます」
詩織が手に抱えていたサマーコートと帽子を見せた。後で、詩織から黒沢さんが別荘に来ると直ぐ、隆之が同行を求めるだろうから外出の準備をするように依頼していたらしい。既に準備を終えていたのは都合が良かったが、隆之としては黒沢さんに行動パターンを見透かされていたのが悔しかった。
車で女性達を待たせているらしい横浜の倉庫に連れて行かれた。不安そうな表情で折り畳み椅子に腰を下ろす25人の女性と顔をあわせた隆之は、
「黒沢さん、ホテルの会議室を借りるとか出来なかったのですか。ここに連れ込んじゃ、彼女達は何処かに売り飛ばされると思ってしまいます」
「森下会長、私を含め女性の扱いに慣れていない連中揃いで、当然ながら女性心理がわかるはずもなく、申し訳ない」
「今更、どうこう言っても仕方が無いので、説明を始めます。さて、此処におられる黒服姿の人達は一般的に貴女達が想像されている職業の方々で間違い有りません。但し、貴女達を強姦ビデオの呪縛から解放したのは彼らですから、強面ではありますが凄く良い人だと思って頂いたら嬉しいです。そして私は森下製作所名誉会長の森下隆之、隣に居るのが個人秘書の森詩織くんです。此処までで何か質問が有ればどうぞ、無ければ詳しい話を始めます」
隆之としては出来る限り優しく話をしているつもりだが、まだ恐れが勝っているらしく、暫く誰も沈黙していたが、一人だけ人妻らしき女性が恐る恐る手を上げてくれた。
「はい、どうぞ、出来れば下の名前だけでも教えて頂いてから話して貰えませんか?」
詩織が優しく手を上げた女性に返答すると、女性も少し安心したのか、小さく頷き立ち上がり
「私は美裕紀です。森下会長と言えば、森下製作所を町工場から世界有数の大企業へ育てた上げた実業家と認識していますが、そんな森下会長がどうしてその方々とお付き合いがらあるのでしょうか?」
美裕紀が黒沢さん達を警戒しながらチラチラ見ながら質問していた。
「それは、・・」
詩織が説明しようとすると
「詩織さん、私から話をさせて貰う」
黒沢さんが、詩織に代わって説明し始めた。
此処で見聞きした事は一切他言無用、万が一誰か一人でも他言すれば25人全員が売春行為をしていた事が表沙汰になるときっちり脅した上で黒沢さんは日本最大の広域暴力団山県組若頭、幹部であると身分を明かした。
山県組総長の一人娘が、25人を脅していた連中に強姦されそうになっていた現場に偶然遭遇した隆之がその少女を助けたことが縁で交流が出来ただけだと説明してくれた。そして、その時に強姦魔達から身分証を奪った事で売春組織の存在を知り、彼女達を脅していた強姦ビデオも回収出来たと話すと、黒沢さんは目の前でメモリーカードを焼却して見せた。
「此れで呪縛の強姦ビデオは無くなりました。以上だか納得して貰えたかな?」
「は、はい」
美裕紀が腰を下ろすと、高校生くらいの少女が手を上げたので
「はい、どうぞ」
詩織が優しく微笑み声を掛けると少女は意を決したように立ち上がると
「名前は磨美です。売春した相手が偶然知人で、その知人から直接誘われて困っています。どうすれば、良いでしょうか?」
「会長、私から説明しても宜しいですか?」
「構わないが、説明出来るのか?」
詩織はにっこり微笑むと
「会長の秘書ですから、情報収集は完璧です」
と答え説明を始めた。
「坂上磨美さん、曽我夕貴さん、貴女達に纏わり付いていたのは羽田聡太ですよね」
突然、フルネームで呼ばれた磨美もそうだが、隣に座っていた夕貴も唖然と詩織を眺めていた。
「は、はい、間違いありません」
それでも磨美が事実だと認めると
「売春組織の顧客リストから2人と関係した顧客も把握していましたので、此処にいる25人全員の顧客に釘を刺してはいますが、羽田聡太のような連中はどうしても出てしまいます。既に売春組織から貴女達に連絡が来なくなって半年程度経っていると思いますが、羽田聡太が2人に直接連絡して来たのは2ヶ月前くらいからでは有りませんか?」
磨美は夕貴と顔を向かい合わせ互いに確認すると、大きく頷き
「はい、その頃だと思います」
「ここ2週間、羽田聡太からの誘いが途絶えているはずです。2ヶ月前の時点で羽田が2人にアクセスしているのは当方も分かっていましたが、売春組織を壊滅するまで手出しを控えていたので、お2人に怖い思いさせてしまった事を私が代表として謝罪します。言い訳になってしまいますが、羽田が強引な手段に出た場合はその場で排除させるよう手配はしていました。羽田聡太は現在、強姦容疑で勾留中ですが有罪判決で数年刑務所暮らしとなるでしょう」
すると別の女性が
「寿々ですけど、私も羽田に買われた事が有りますが、あの小心者が強姦など大胆な事をするとは思えません。磨美ちゃん達を脅して関係を迫るくらいはやるでしょうけど」
「都島寿々さん、中々鋭いですね。まあ、寿々さんの想像通りとだけお答えして起きます。他に質問無ければ会長から詳しい説明をさせて頂きます」
女性達は沈黙して頷いているので、詩織に代わって隆之が説明を始めた。
売春組織の本当のオーナーは島田浩二と言う大学生で強姦現場でビデオ撮影した男である。その浩二とその仲間達は未遂とはいえ総長の娘を襲った事で、拉致され尋問された後、どうなったかは隆之は知らない。
表の責任者である五島義男については逃走され、現在どこに潜伏しているかは不明だが、元々名ばかりの存在なので、此処に居る25人に直接連絡して来る事は無いだろ。
売春組織の顧客250名全員について、脅迫して口封じ及び女性達との接触等を禁止しているが、羽田聡太のような野郎はどうしても出てしまう。そちらの処置はこちらで行うとので、万が一何か有れば連絡をくれと全員に個人携帯番号とメアドを追記した名刺を配っておいた。
説明を終えた隆之は黒沢手配の大型バスで予約しているシティーホテルに向かい、フロントで預かって貰っていた服類を25人の女性と詩織にプレゼントした。
フロントの女性に更衣室へ案内され、プレゼントされた服を着た詩織を含む女性達は、そのまま半分貸切にして貰ったレストランでフルコースを味わい、その日は解散となった。
隆之とホテルに泊まった詩織は"久し振りにいっぱい可愛いがってください"と迫って来た。翌日、満足そうに艶やかな詩織に比べ、妙に疲れた様子の隆之は黒沢さんから"歳を考えた方が身の為ですよ"と揶揄われてしまった。
25人の女性達とはこれで二度と会う事はないだろうと思っていたが、坂上磨美、曽我夕貴は偶然、白薔薇女学院高等部に在学していた為、静香や渚と仲良くなってマンションに遊びに来ている内に、何となく隆之の本宅にも顔を出すようになっていた。
戸島寿々はどう言う経緯か森下製作所の社員と結婚する事になった。実は、寿々から結婚を迫ったのなら知らない顔をしているつもりだったが、相思相愛ながら寿々が売春していた事を気にして逃げ腰だったので社員に発破を掛け寿々を落とさせた。勿論、売春の話は死ぬまで口にするなと釘を刺した上で、志津江と2人で仲人をした事から、志津江に料理を教わると言って頻繁に本宅を訪ねて来た。
2日目の午前中は島田浩二の闇金融から借金したものの何とか返済して、難を逃れた女性達の中で比較的金額が大きかった29人だった。その中には、寺崎里美の口車に乗せられ"グランデ"と"花"から"里"に鞍替えした9人も居た。その中の3人はソープに勤め他の金融に返済している。
似たような状況にある水商売の女性達も11人居たので20人には次のように伝えた。
①元の働き先に戻るなら話を通しておく。但し、
誠心誠意裏切った事を謝ること
②各自の借金額に応じて、闇金融が得ていた利子
相当の金額は支給する
③借金の原因は自己責任で有り、寺崎里美に対し
恨みや憎しみを持つ事は厳禁とする
④此処で見たり聞いたりした事は一切他言無用、
万が一1人でも他言すれば20人全員に災いが
降り掛かる事になる
残りの9人は人妻もしくは元人妻で、闇金融から借金する事になった要因により若干対応が異なる為、面接は個別に行なった。
①遊興費としての借金は過剰利子分のみを支給
②旦那に収入が有り、それを生活費として入れて
貰えない故の借金で有れば、離婚を前提として
住居、生活補助、仕事の紹介を行う
③旦那が病気等で仕事を出来ない状況での借金で
有れば住居、生活補助、仕事の紹介を行う
④旦那に勤労意欲が無い状況での借金で有れば、
離婚を前提に住居、生活補助、仕事の紹介を
行う
9人の中で②に該当し、借金が原因で離婚して子供を引き取りソープ嬢として働いていた三朝緑子については隆之が小1の娘(華菜)と一緒に引取った。
2日目の午後はSMクラブと奴隷ソープで働かされていた25人である。本来なら奴隷販売所に回された8人も一緒に解放してやれれば良かったが、それは快楽島殲滅計画に支障が出る可能性が高く、可哀想では有ったが8人は現状放置した。
25人の中で16人は旦那にも働かされていた事がバレていないのと此れからも家族で暮らしたいと希望したので、借金の利子分と働かされていた期間に相当する賃金として毎月少しずつ銀行に振り込む事で了承してくれた。
SMクラブ"マゾ妻"の7人は元の鞘に戻りたい未練を持っていたが、股間に刺青を入れられていた為、仕方無く離婚の上、隆之が引取る事にした。
離婚手続き、慰謝料、子供の親権等については森下製作所の顧問弁護士が所属する法律事務所の若手弁護士に依頼する事にしていた。
深川信子、深町真綾、元上佐代里、萩原美湖、
佐々木方美、村雨夕紀、静川玲未
奴隷ソープ"スレーブ"の2人は、元々マゾ体質だったらしく奴隷化調教された事で完全に覚醒してしまい普通の生活に戻れるまでの治療期間のみ隆之が面倒見る事にしたが、結果的にそのまま愛人として居座られてしまった、
左沢優鈴、有明美波
この日も、詩織は同行してくれたが被害女性達の個人面接を手伝っていただけで、自ら説明に加わることは無かった。
この25人とも夕方に軽く食事会を行ったが、その日も詩織が求めて来るので朝方近くまで相手する事になってしまった。結果的に、この日に詩織は妊娠したと本人は言っていた。
「確か、今日は強姦ビデオで脅迫され売春していた女性達の面接ですね」
「そうです」
「黒沢さん、ちょっとだけ出発を待ってください」
黒沢さんの承諾を得た隆之は詩織に外出の準備をするように指示すると、
「もう準備は終えてます」
詩織が手に抱えていたサマーコートと帽子を見せた。後で、詩織から黒沢さんが別荘に来ると直ぐ、隆之が同行を求めるだろうから外出の準備をするように依頼していたらしい。既に準備を終えていたのは都合が良かったが、隆之としては黒沢さんに行動パターンを見透かされていたのが悔しかった。
車で女性達を待たせているらしい横浜の倉庫に連れて行かれた。不安そうな表情で折り畳み椅子に腰を下ろす25人の女性と顔をあわせた隆之は、
「黒沢さん、ホテルの会議室を借りるとか出来なかったのですか。ここに連れ込んじゃ、彼女達は何処かに売り飛ばされると思ってしまいます」
「森下会長、私を含め女性の扱いに慣れていない連中揃いで、当然ながら女性心理がわかるはずもなく、申し訳ない」
「今更、どうこう言っても仕方が無いので、説明を始めます。さて、此処におられる黒服姿の人達は一般的に貴女達が想像されている職業の方々で間違い有りません。但し、貴女達を強姦ビデオの呪縛から解放したのは彼らですから、強面ではありますが凄く良い人だと思って頂いたら嬉しいです。そして私は森下製作所名誉会長の森下隆之、隣に居るのが個人秘書の森詩織くんです。此処までで何か質問が有ればどうぞ、無ければ詳しい話を始めます」
隆之としては出来る限り優しく話をしているつもりだが、まだ恐れが勝っているらしく、暫く誰も沈黙していたが、一人だけ人妻らしき女性が恐る恐る手を上げてくれた。
「はい、どうぞ、出来れば下の名前だけでも教えて頂いてから話して貰えませんか?」
詩織が優しく手を上げた女性に返答すると、女性も少し安心したのか、小さく頷き立ち上がり
「私は美裕紀です。森下会長と言えば、森下製作所を町工場から世界有数の大企業へ育てた上げた実業家と認識していますが、そんな森下会長がどうしてその方々とお付き合いがらあるのでしょうか?」
美裕紀が黒沢さん達を警戒しながらチラチラ見ながら質問していた。
「それは、・・」
詩織が説明しようとすると
「詩織さん、私から話をさせて貰う」
黒沢さんが、詩織に代わって説明し始めた。
此処で見聞きした事は一切他言無用、万が一誰か一人でも他言すれば25人全員が売春行為をしていた事が表沙汰になるときっちり脅した上で黒沢さんは日本最大の広域暴力団山県組若頭、幹部であると身分を明かした。
山県組総長の一人娘が、25人を脅していた連中に強姦されそうになっていた現場に偶然遭遇した隆之がその少女を助けたことが縁で交流が出来ただけだと説明してくれた。そして、その時に強姦魔達から身分証を奪った事で売春組織の存在を知り、彼女達を脅していた強姦ビデオも回収出来たと話すと、黒沢さんは目の前でメモリーカードを焼却して見せた。
「此れで呪縛の強姦ビデオは無くなりました。以上だか納得して貰えたかな?」
「は、はい」
美裕紀が腰を下ろすと、高校生くらいの少女が手を上げたので
「はい、どうぞ」
詩織が優しく微笑み声を掛けると少女は意を決したように立ち上がると
「名前は磨美です。売春した相手が偶然知人で、その知人から直接誘われて困っています。どうすれば、良いでしょうか?」
「会長、私から説明しても宜しいですか?」
「構わないが、説明出来るのか?」
詩織はにっこり微笑むと
「会長の秘書ですから、情報収集は完璧です」
と答え説明を始めた。
「坂上磨美さん、曽我夕貴さん、貴女達に纏わり付いていたのは羽田聡太ですよね」
突然、フルネームで呼ばれた磨美もそうだが、隣に座っていた夕貴も唖然と詩織を眺めていた。
「は、はい、間違いありません」
それでも磨美が事実だと認めると
「売春組織の顧客リストから2人と関係した顧客も把握していましたので、此処にいる25人全員の顧客に釘を刺してはいますが、羽田聡太のような連中はどうしても出てしまいます。既に売春組織から貴女達に連絡が来なくなって半年程度経っていると思いますが、羽田聡太が2人に直接連絡して来たのは2ヶ月前くらいからでは有りませんか?」
磨美は夕貴と顔を向かい合わせ互いに確認すると、大きく頷き
「はい、その頃だと思います」
「ここ2週間、羽田聡太からの誘いが途絶えているはずです。2ヶ月前の時点で羽田が2人にアクセスしているのは当方も分かっていましたが、売春組織を壊滅するまで手出しを控えていたので、お2人に怖い思いさせてしまった事を私が代表として謝罪します。言い訳になってしまいますが、羽田が強引な手段に出た場合はその場で排除させるよう手配はしていました。羽田聡太は現在、強姦容疑で勾留中ですが有罪判決で数年刑務所暮らしとなるでしょう」
すると別の女性が
「寿々ですけど、私も羽田に買われた事が有りますが、あの小心者が強姦など大胆な事をするとは思えません。磨美ちゃん達を脅して関係を迫るくらいはやるでしょうけど」
「都島寿々さん、中々鋭いですね。まあ、寿々さんの想像通りとだけお答えして起きます。他に質問無ければ会長から詳しい説明をさせて頂きます」
女性達は沈黙して頷いているので、詩織に代わって隆之が説明を始めた。
売春組織の本当のオーナーは島田浩二と言う大学生で強姦現場でビデオ撮影した男である。その浩二とその仲間達は未遂とはいえ総長の娘を襲った事で、拉致され尋問された後、どうなったかは隆之は知らない。
表の責任者である五島義男については逃走され、現在どこに潜伏しているかは不明だが、元々名ばかりの存在なので、此処に居る25人に直接連絡して来る事は無いだろ。
売春組織の顧客250名全員について、脅迫して口封じ及び女性達との接触等を禁止しているが、羽田聡太のような野郎はどうしても出てしまう。そちらの処置はこちらで行うとので、万が一何か有れば連絡をくれと全員に個人携帯番号とメアドを追記した名刺を配っておいた。
説明を終えた隆之は黒沢手配の大型バスで予約しているシティーホテルに向かい、フロントで預かって貰っていた服類を25人の女性と詩織にプレゼントした。
フロントの女性に更衣室へ案内され、プレゼントされた服を着た詩織を含む女性達は、そのまま半分貸切にして貰ったレストランでフルコースを味わい、その日は解散となった。
隆之とホテルに泊まった詩織は"久し振りにいっぱい可愛いがってください"と迫って来た。翌日、満足そうに艶やかな詩織に比べ、妙に疲れた様子の隆之は黒沢さんから"歳を考えた方が身の為ですよ"と揶揄われてしまった。
25人の女性達とはこれで二度と会う事はないだろうと思っていたが、坂上磨美、曽我夕貴は偶然、白薔薇女学院高等部に在学していた為、静香や渚と仲良くなってマンションに遊びに来ている内に、何となく隆之の本宅にも顔を出すようになっていた。
戸島寿々はどう言う経緯か森下製作所の社員と結婚する事になった。実は、寿々から結婚を迫ったのなら知らない顔をしているつもりだったが、相思相愛ながら寿々が売春していた事を気にして逃げ腰だったので社員に発破を掛け寿々を落とさせた。勿論、売春の話は死ぬまで口にするなと釘を刺した上で、志津江と2人で仲人をした事から、志津江に料理を教わると言って頻繁に本宅を訪ねて来た。
2日目の午前中は島田浩二の闇金融から借金したものの何とか返済して、難を逃れた女性達の中で比較的金額が大きかった29人だった。その中には、寺崎里美の口車に乗せられ"グランデ"と"花"から"里"に鞍替えした9人も居た。その中の3人はソープに勤め他の金融に返済している。
似たような状況にある水商売の女性達も11人居たので20人には次のように伝えた。
①元の働き先に戻るなら話を通しておく。但し、
誠心誠意裏切った事を謝ること
②各自の借金額に応じて、闇金融が得ていた利子
相当の金額は支給する
③借金の原因は自己責任で有り、寺崎里美に対し
恨みや憎しみを持つ事は厳禁とする
④此処で見たり聞いたりした事は一切他言無用、
万が一1人でも他言すれば20人全員に災いが
降り掛かる事になる
残りの9人は人妻もしくは元人妻で、闇金融から借金する事になった要因により若干対応が異なる為、面接は個別に行なった。
①遊興費としての借金は過剰利子分のみを支給
②旦那に収入が有り、それを生活費として入れて
貰えない故の借金で有れば、離婚を前提として
住居、生活補助、仕事の紹介を行う
③旦那が病気等で仕事を出来ない状況での借金で
有れば住居、生活補助、仕事の紹介を行う
④旦那に勤労意欲が無い状況での借金で有れば、
離婚を前提に住居、生活補助、仕事の紹介を
行う
9人の中で②に該当し、借金が原因で離婚して子供を引き取りソープ嬢として働いていた三朝緑子については隆之が小1の娘(華菜)と一緒に引取った。
2日目の午後はSMクラブと奴隷ソープで働かされていた25人である。本来なら奴隷販売所に回された8人も一緒に解放してやれれば良かったが、それは快楽島殲滅計画に支障が出る可能性が高く、可哀想では有ったが8人は現状放置した。
25人の中で16人は旦那にも働かされていた事がバレていないのと此れからも家族で暮らしたいと希望したので、借金の利子分と働かされていた期間に相当する賃金として毎月少しずつ銀行に振り込む事で了承してくれた。
SMクラブ"マゾ妻"の7人は元の鞘に戻りたい未練を持っていたが、股間に刺青を入れられていた為、仕方無く離婚の上、隆之が引取る事にした。
離婚手続き、慰謝料、子供の親権等については森下製作所の顧問弁護士が所属する法律事務所の若手弁護士に依頼する事にしていた。
深川信子、深町真綾、元上佐代里、萩原美湖、
佐々木方美、村雨夕紀、静川玲未
奴隷ソープ"スレーブ"の2人は、元々マゾ体質だったらしく奴隷化調教された事で完全に覚醒してしまい普通の生活に戻れるまでの治療期間のみ隆之が面倒見る事にしたが、結果的にそのまま愛人として居座られてしまった、
左沢優鈴、有明美波
この日も、詩織は同行してくれたが被害女性達の個人面接を手伝っていただけで、自ら説明に加わることは無かった。
この25人とも夕方に軽く食事会を行ったが、その日も詩織が求めて来るので朝方近くまで相手する事になってしまった。結果的に、この日に詩織は妊娠したと本人は言っていた。
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