記憶は儚く消えてゆく

Kyupipi

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記憶が消えて2

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「おはよう、リツキ。今日から、学校一緒に行ってくれるのね~。ありがとう、嬉しいよ」

制服に、着替えて朝ごはんを食べて元気に言った。

「おはよう、元気だな。俺は、学校行きたくないんだけどなぁ~。優貴ちゃん、すぐおかしいなと思ったら言うんだよ。」

リツキは、少し心配性なのか心配してくれる。
朝ごはんが、終わり片付けて靴履いて外に出た。眩しい、太陽だった。歩いていると、この前家に来てくれた同じクラスの女子が立っていた。

「おはよう、お久しぶりね。榊原さん。」

俺は、優貴ちゃんに

「同じクラスの人だよ。名前は」
「ストップ、私が言うから大丈夫だよ。初めまして、私の名前はルティアっていうの。宜しくね」

目の色は左右で違う色で、お人形さんみたいなフワフワの髪、絶対この世界の人じゃないような人だった。

「ルティアちゃん、宜しく。一緒に学校行くの?」
「いいえ、私は車来てるから大丈夫だよ。」

リツキは驚いた。この人、お金持ちだっていうことは優貴ちゃんは、記憶があった時どうやって友達になったんだよ。
学校に着くと、二人は職員室に向かった。職員室は、広いっていうほど広くはなかった。ドアをノックして、開けると先生が沢山いた。

「久しぶりに登校しました。榊原リツキです。あと、婚約者の優貴ちゃんです。」

その言葉を聞いて、担任の先生は勢いおく来た。

「久しぶりね~、大丈夫?元気な顔見れて先生幸せ」

そうだった、担任の先生少しおかしい人だったー。すっかり忘れていた。リツキは、呆れた。

「久しぶりです。えっと~、誰先生でしたっけ?」

先生は、真面目な顔に戻って

「錦 織華よ、錦先生でもいいし、織華先生でもいいから。ゆっくり、覚えていけばいいから。」

先生は、そう言うと教室に向かった。二人は、後から先生についていった。久しぶりの教室なんか、緊張していた。

「着いたよー、久しぶりだねー。リツキありがとう。」

笑顔で、言った。リツキの顔は赤くなっていた。教室のドアを開けると、みんながいっせいにこちらを見た。

「ええええ!帰ってきた。おかえり~、心配した~」

クラスの人達は、集まって来た。後ろから、

「あら、皆さん道あけてくださる?」

後ろを向くと、朝家の前で会ったルティアという人だった。

「すみませんでした。」

そう言って、みんながいっせいに退いた。
先生が、

「席つこうか、良かったね。来てくれて、無理しないでね」

そう言って、先生は朝の会を終わらせて職員室に戻って行った。しばらくすると、リツキは優貴ちゃんが倒れたのを見逃さなかった。

「優貴ちゃん!?」

叫んだ。クラスの全員がこちらを見た。そして、1人の生徒が先生を呼びに言った。
リツキは、焦っていた。保健室に運び、一緒にいると保健の先生が

「大丈夫?」

と、言って紅茶を出してくれた。
あれ?ここは?
起きると、ベッドの上にいた。リツキが、こちらに来て座ってしばらく沈黙していた。

「優貴ちゃん?大丈夫?」

リツキは、凄い焦っていた。忘れられていたらと。

「リツキ?何で、私学校にいるの?」

え!?驚いた。学校行こうと言ったのは、優貴ちゃんだよな。忘れてる!?

「優貴ちゃん?俺のことは、分かるよな?」
リツキは不安になりながら言った。

「リツキ?何言ってるの。分かるよ、だけど、何で学校にいるのかしら?」

やっぱり、忘れてる。保健室の先生が、

「優貴ちゃん、大丈夫?私は、天音愛花っていうの。宜しくね、さて今日は家に帰ってゆっくり休んで」

そう言って、天音先生は二人を見送った。
帰って来て、遅いので風呂とかやる事などをして二人は寝た。
一週間が、過ぎた。何となく、優貴ちゃんが記憶喪失になる特徴が分かってきていた。ただ、このまま優貴ちゃんに嘘つく訳にはいかないと思った。

「おはよう、今日は何しようか?そうだ、ゴールデンウィークなんだし出掛けようか。」

リツキが、そう言うと二人は準備した。いつもどうり、サンドウィッチを籠に入れてドアを開けて外に出た。眩しい、久しぶりに外に出た。そう思いながら、優貴ちゃんとリツキは手を繋いで歩きだした。
俺は、優貴ちゃんにいつまで嘘付いてれば良いのだろう。でも、優貴ちゃんから聞いて来るまで待つしかない。

「リツキ?大丈夫?」

リツキの顔を覗き込んだ。リツキは、笑顔で

「何?どこ行こうか?優貴ちゃんとプリクラ撮りたい!」
「私も、リツキとプリクラ撮りたい!大好きだよ」
リツキは顔を赤くした。嬉しい。
「あら~、お二人でデートですの?少し、榊原さん借りても宜しくて?」

背後から声を掛けたのは、ルティアだった。

「う、うん。リツキ、早く戻って来てね。」

リツキは、頷いてルティアと歩いて行った。
しばらくすると、

「ここで良いわ。さて早速本題に入るわね。優貴ちゃんが記憶喪失なのは、知ってると思うわ。だけど、榊原さんはいつまで黙っているの?それで、本当に良いの?まぁ、あなたがそれで良いのなら」

リツキは、不思議に思った。

「ルティアさんは、優貴ちゃんとどういう関係何ですか?」
「ふふ、優貴ちゃんは私が想像した一部。あなたには、理解出来ないでしょうね。もっとも、誰も理解出来ないと思うわ。私は、時、破滅、愛、夢、など他にもあるけどね。まぁ、せいぜい足掻いて後悔しないでね。」

そう言って、ルティアは帰って行った。リツキにはこの時、全く理解出来ないかった。そして、この言葉が何を言っているのかさえも。

「リツキ、おかえり!行こう」

こちらを見て、笑顔で言った。可愛すぎる。

「優貴ちゃんは、プリクラ以外で何かしたいとかある?」

二人は、手を繋いで歩き続けた。そして、目的場所に着いた。プリクラを撮った。変顔したり、笑顔で定番ピースしたりした。笑顔の、優貴ちゃん、リツキも笑顔でこの時間が少しでも長く続けば良いと思った。

「次は、サンドウィッチ食べたい」
「おう、どこで食べようか?」

少し離れた公園に来た。サンドウィッチの入ってる、籠を開けた。

「わあ、リツキ凄い今日のは色が綺麗!」
「この左から、いちごジャム、オレンジジャム、りんごジャム、カツサンド、卵サンド、ツナサンド、作り過ぎたかな?」

恥ずかしそうに言うと、

「ううん、リツキが作ったサンドウィッチ大好き!ありがとうね~」

二人の時間は、あっという間に過ぎた。帰ってきた。カレンダーに、今日の事を記入した。

次の日

「おはよう、リツキ。」
「え?」

俺は凄い驚いた。記憶なくなっていない?

「リツキ?あのさ、昨日はありがとうね~。嬉しかった。また、一緒に行こうね。」

そう言って、リツキが焦っていても笑顔で言った。
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