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ガル

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「…どいつもこいつも嘘つきばっかりだな」

青々としげる木陰から遠くで話す両親と教師の姿を睨み、吐き捨てるようにそう言った少年にその頭上を飛び回る何かが話しかけた。

《あはは、また怒ってる》
「…だまれ羽虫野郎、こういうときばっかり茶化しに来やがって」
《うわっ、…まったく人間ってなんですぐそう失礼なこというのかな?僕は羽虫なんかじゃないよっ!》
「羽虫みたいにうるさい」
《ひどいや!僕ってすごい精霊なのに!》


キーキーと喚く精霊と名乗る小さな生き物は、美しい半透明の羽をパタパタさせながら不機嫌そうに顔をしかめる金色頭をぽかぽか叩いた。

鬱陶しそうにそれを掴んだ少年は、自分から離れた場所にポイっと放り投げる。


《あうっ!》


精霊はそのまま地面にコロコロ転がって消えていった。


赤い目をした少年はそれを見届けるとふんと鼻を鳴らして屋敷に戻っていく。

あいつらは人をからかうのが大好きな奴らだから、相手をするだけ無駄なのだ。



俺は生まれたときからああいうものが見えていた。
その力が「魔法持ち」の力だとわかったのはそんなに遅くはなかった。

何もいない宙に向かって怒鳴る俺をみた両親が、慌てて医者を王都から呼び出して調べさせたからだ。


そして、成長していくにつれて、人の目を見ると時々、相手の頭のなかがぼんやり見える様になっていった。

だからわかった。


「魔法持ちの子供が産まれたなんて、なんて光栄なこと」
「神様からの贈り物に違いない」
「領主様のご子息は本当に優秀で、もし宜しければ王都の学校への紹介状もご用意できますよ」


実際はこうだ。


『魔法持ちなんて気味が悪い』
『魔女に呪われたに違いない』
『こんな恐ろしい子供は手に負えない』


父上も母上も、それ以外の子供も大人もどこか異質な俺を心のなかでは怖がっている。
幼稚舎に入れられたときなんて、俺の目の色が血の色みたいで怖いからと、誰一人俺に近寄ってこなかった。

だけどみんな、俺を怒らせるのが怖いから、褒めたり、羨んだり、好意を寄せてきたり。


嘘つきばっかりだ。


後になって気づいたことだけど、俺が持って生まれたこの赤い目は、心が弱い人間の心を見透かしたり、弄ったりできる代物で、大抵の人間の頭のなかはそりゃもう簡単に見通せた。
魔女に呪われてるっていうのもあながち間違いではないかもしれない。
  
必死で俺を褒めちぎる大人が心の中では俺を怖がっているというのが本当に滑稽で仕方なかった。


そんななか、母上が病で伏せった時にやってきた薬屋の夫婦の背にもじもじ隠れている同じ年頃の男の子と出会った。
幼稚舎では見たことがない奴だから、きっと金のない平民の子供だ。
それがユパだった。

艶のある茶髪を無造作に肩まで伸ばしているユパを見たとき、最初は女なのかと思ったほどユパはその頃から可愛かった。

柱の影から見ていた俺を見つけたそいつは、元々ぼんやりした顔をキラキラさせてアホ丸出しの笑顔で俺に近づいてきた。


「ぼく、ユパって言うんだ。君の目、すっごく綺麗だね。宝石みたい」


ユパの焦茶の瞳が、真っ直ぐに俺の瞳をとらえてきた。
ユパの心を覗くことは出来なかったけれど、明らかにいつも向けられる視線とはことなるそれに胸が高鳴った。


ニコニコと笑うそいつは、少したじろいだ俺の手を掴んでぷらぷらと振り回す。
多分これがこの頃のユパの挨拶だった。
周りの大人たちがしていることを真似して、俺にも同じことをしただけ。


《この子すっごく馬鹿っぽい!》


羽虫野郎がどこからともなく現れて、ケタケタ笑いながらユパの周りを飛び回っていた。

確かに鈍臭そうな奴だ。
俺より遥かに頭が悪そう。

それでも、初めて向けられた嘘も恐怖もない真っ直ぐな瞳と手のひらに広がる心地良い体温、ユパと初めて触れ合ったときから俺の心はすぐに囚われてしまった。




「こら、ユパ!領主様の息子に何してるんだ!手を離しなさい!」
「あっ」
《あーっ!ひどい!!》

線が細くメガネを掛けた厳しそうな男に引き剥がされて、ユパの手が離れていく。
ユパの父親は以前からこの屋敷に出入りしていたから見たことがあった。

ユパは父親には似ていない。
どちらかというと、後ろでオロオロとこちらを見ている母親の方に似ていた。


「別に気にしません。僕と屋敷の庭を散歩する?」
「いいの?やったあ」


俺がそう言ってユパの手を取ろうとしたら、傍からその手を掠めとってさらに俺から遠ざけようとユパの父親が距離を取る。

なんだお前、邪魔するなよ。

ギロリと睨むと、父親は喉を引き攣らせて少し顔を青ざめさせたが、それでもユパは渡してもらえなかった。


《あははっ、ガル怖い!おじさん可哀想可哀想!》


うるさい、少し黙ってろ。


「ユパっ、遊びに来たわけじゃないんだぞ!すみません領主様、この子が少々抜けてる子でして……」
「良いですよ、奥さんによく目元が似ている。可愛いらしい子だ」
「いえそんな…お馬鹿なところばかり私に似てしまって…。さ、ユパ、領主様にご挨拶しなさい」
「はい」


ユパの意識はもう完全に俺からは逸れて、父上と辿々しい挨拶を交わしている。

ユパが挨拶をし終わるまでジッと父親の方を見据えていると、面白いことに気がついてしまった。

そっか、この男、俺のことを気味悪がっているからユパを近づけたくないのか。


そりゃあそうだ。
得体の知れない力を持った気味の悪い子供に自分の大切な子供を近づけたいと思う方がおかしな話だ。

ああ、でもそうなると、俺はユパと一緒にいられない?
でももう一度あの瞳で俺のことを見つめてほしい。


《ガル~?》


「ユパのお父さん、少しお尋ねしたいことがあるんですが、いいですか?」


《…ああ!ふふっ、いいのかなぁ、そんなことしていいのかなぁ?》



俺はその時初めて人の心を弄った。











俺とユパはいつも一緒だった。
幼稚舎に行くより、ユパと遊んでいる方が何倍も幸せだ。
他の子供がご機嫌取りで俺の魔法や成績を褒めるなか、ユパだけが純粋な瞳をキラキラさせながら俺のことを見てくれたから。

鈍臭くてすぐ転ぶユパのために、俺はユパといるときはずっと手を繋いでやっていた。
なじっても、暴言を吐いても、すこししょぼくれたあとにまたニコニコしながら「ガルは一人でなんでもできてすごいね、かっこいいね」なんて混じり気一つなく伝えてくるユパに、俺の心はどんどん溶かされていった。
 
可愛い可愛いユパ。
俺だけのものにしてしまいたい。

精霊もユパのことを気に入って、ユパの頭の上がいつもの定位置になっていた。

きっと心を弄れば、ユパの心はすぐに俺のものになってくれる。

だけど、ユパは思っていたより心の強い人間だった。というかしぶとい奴だった。
もしかしたら単純に心まで鈍いからなのかも知れない。

弱らせないと、心のなかには入り込めない。


そんなことを考えていたある日、ユパが俺との約束をすっぽかして街の子供と遊んでいたところを見つけてしまった。


「ご、ごめんね、ぼく、ガルとの約束、忘れちゃって…。ごめんなさい、ゆるして」


許せるわけがない。

俺との約束を忘れた?
忘れて他の奴と遊んで、あんなに楽しそうに笑ってたのか?

俺に向けるのと同じ笑顔を、他の知らない奴らにも向けてしまえるユパに心底腹が立った。


《怒った怒った!ガルが怒っちゃったよユパ》


頭の上からユパに話しかけていたけど、ユパは全く気づかずただ申し訳なさそうに眉を垂れ下げていた。

ユパが憎い。この顔を、もっとぐちゃぐちゃにしてやりたい。


それだけじゃない。


「ユパは将来何になりたいんだ?」

「ぼくの夢はね、大人になったら森のなかにお家を立てて、一人で静かに暮らすことなんだ」

《変なの~。でも、ユパがどこか行っちゃったら、僕寂しいなあ》


ユパのその瞳が見据える先には俺は影も形もなかった。



許さない。許さない。
俺にはお前だけなのに、お前は俺を要らないって言うのか。


それからは、ユパの心を追い込む日々だ。

ユパは嘘つきの木偶の坊。
一度だってユパは嘘なんかついたことはなかったけれど、俺がそう言えば、みんなして賛同する。
魔女の力を持った領主の息子と貧乏な平民のなんの力も持たない子供、どちらの言葉を信じれば利があるかなんて明白だ。

ユパの味方をしようとする奴はみんなみんな頭をいじって黙らせた。

ユパの味方は俺だけで良い。

弱って、心に入り込めるようになればもう俺のものだ。
その頃には、ユパには俺しかいないし、俺にはもともとユパしかいない。

ずっとずっと、二人だけで愛し合うんだ。



頭上を舞う精霊が、ニタリと笑った。






その日はユパが薬局の店の番をする日なので、次は何て言って追い詰めようか、そんなことを考えながら歩いていた。

学校を卒業してからはユパとのはっきりしたつながりがなくなって、どうしようかなんて考えたが、この時ほど身体の悪い母上に感謝したことはない。

母上の薬を受け取りに行くというのを口実に、ユパが店に一人でいるところを狙って薬局を訪れた。

以前よりは顔を合わせる頻度は少なくなってしまっていたけど、俺には確信がある。

もうすぐユパの心が手に入る。
きっとあともうちょっと壊せばユパの心に入り込める。

そう考えるだけで、俺の心は踊った。


それなのに、最近気に食わない奴がいる。
つい最近引っ越してきたハロルドとか言う帽子屋。
ユパの薬局の前にできた店の店長。


《あの人、嫌な匂いがするよガル》


精霊が嫌そうな顔をしながらヘラヘラ笑って街の人間と話しているその男を見ていた。


「あ、君が領主様の跡取り坊ちゃん?どうも~!僕、最近引っ越して来たハロルドといいます。帽子屋をやってて、ぜひ見てってくださいねぇ!」


たまたま薬局前で遭遇した時には思わず殴りたくなるくらいうるさい奴だった。
空気を読まない、街の人間とは少し違う雰囲気がある。

くしゃっと崩れた笑顔のまま、柔らかそうに見えて鋭い目元がスウっと細められて、一瞬俺の頭上を飛ぶ精霊を見咎めた気がしたがすぐに目線は別の場所へと移っていった。
ひどく嫌な感じのする奴だ。


「ハロルドさん、こんにちは」


一緒に薬局に入ると、ハロルドの姿を見つけたユパは少しだけ表情を明るくして、そして俺の姿を認めた途端表情から温度が消えて行く。

いつからかユパは俺に笑いかけなくなっていた。


「こんにちは!ユパ君、いつもの薬をもらいに来たよ」
「…あ、は、はい。用意できてます。30ダールです」
「は~い」
「ここにサインください」
「はいはいっ……よし!いや~、ユパ君今日も頑張ってるね!向かいから働いてる様子が見れちゃうからさついつい見ちゃうんだけど、ユパ君見てると頑張ろうって思えるよ」
「…そんな、ことは」
「あるある!頑張ってる子にはご褒美のナデナデだぁ!」


ガシガシと豪快に頭を撫でられて頬を赤らめるユパに、腑が煮え繰り返るような心地がした。

なんだその顔、なあ、おい。

背後から睨みつける俺の視線に気がついたユパは、慌てたように顔を固くさせて帽子屋を見送った。


「…ありがとう、ございました」
「じゃあね!また来るよ」


帽子屋から見えない位置でお辞儀をしていたユパの足を踏みつけると、ユパの顔はサアッと一気に青くなっていく。


「へらへら笑ってんなよ」
「……っごめんなさい」
「さっさと仕事しろ。薬持ってこい」
「う、うん」


パタパタとカウンターに駆け込んでいくユパの後ろ姿に小さく舌打ちを鳴らすと、その細い背中がビクッと震えた。


なんでこんなにもやもやするんだ。
あとちょっと追い詰めれば、あいつは俺のものになるのに。
何が気に食わない?

自分でも自分がわからない。


それに最近ユパの様子がおかしい。
常にボーっとしているし、以前より明らかに仕事に手がついていない。
何やらコソコソ屋台で買い物をしているようだし、到底あの細っこい身体では食べられないであろう量の食料を買い込んでいる。

何をしようとしてるんだ。

もしかして、逃げようなんて考えてないだろうな。


《…ねえねえガル、ユパとずーっと一緒にいられるとっておきの魔法があるとしたらどうする?》


悪戯っぽく話しかけてきた精霊の話に、ピクリと動きが止まる。


《ガルが心を操る力はすごく不安定なものでしょ?心に入りづらいユパならそれはもっと不安定なものになるはずだ。
………確実にユパと自分を結びつけるものが欲しくない?》


悪魔の甘言のような口調でニヤニヤと笑う精霊に、迷った俺はその時はその言葉を無視した。




その日は、ユパは朝からずっと心ここに在らずな様子で店の薬品棚を片付けていて、何本も何本も薬瓶を割っては父親に怒鳴られていた。
それでも、いつものようにしょぼくれるわけでもなく、やけにスッキリした顔で父親の顔を見ている。


街の酒場も店仕舞いを始めた頃、ユパの部屋の電気も消えた。
いつも通りだ。

だけど変な胸騒ぎがして、家の裏口まで回ると、そこには大きな荷物を持った、ユパがいた。
こんな時間にユパが起きていること自体珍しいのに、なぜ夜の山の中に入っていく?

置いて行った手紙を読んで、ふつふつと抑えられないくらいの怒りが湧いて来た。



あいつは平気で親も、俺も、故郷も捨てられる。
それくらいに、俺にも他にも興味がないのだ。

ガルのことなんて嫌いだと言われた方がまだこの怒りもおさまったかも知れない。



どこまで行ったって、あいつの瞳には俺なんか映っていなかった。


「……ーーーおい、羽虫野郎。ユパを俺に縛り付ける魔法。あるって言ったよな」

《ふふふっ…》


「今すぐ、教えろ」   

 
いいよぉ。


そう言って笑った精霊の顔は、まるで人を堕落させる悪魔のようだった。







ユパと一緒になってからは全てが順調だった。


ユパが置いていった手紙はあの日俺が見つけた状態のまま置いて行ったため、ユパの失踪は家出で片付けられた。
突然のユパの家出に街の人間も驚いていたけど、しばらくすればあっという間に騒ぎはおさまった。
ユパの両親は、心を病んで薬屋を店ごと畳んだ。

俺に頭をいじられて散々ユパをコケにしていたのに、もしかしたらまだ心の隅に本来の子を想う気持ちが残っていたのかもしれない。

まあもうすべて手遅れだ。


ユパはあの日から大人しく俺の言うことを全て素直に聞くようになった。
街に買っていた別荘の一室で生活していて、鍵をかけずとも外には出ようとしない。
あの日以来ユパの指の痣が反応することがないのを見るに、逃げ出す気すらないらしい。
抱いてやるとあの丸い焦茶の瞳を幸せそうに細めて笑って、とろけた真っ赤な顔でキスを強請ってくる。

順調すぎて笑えてしまった。


《嬉しそうだねガル》


隣で眠るユパの頭上で寝転びながらこちらを見上げてくる羽虫野郎を鼻で笑ってユパの上から追い払う。

頭上の違和感に気がついたユパが身を捩って俺の腰に腕を回し、離すまいと抱きついてきた。


「…嬉しいに決まってる。今が一番幸せだ」


ユパの顔に掛かった柔らかそうな茶髪を払って眠りこける顔を堪能する。
柔らかい頬に、キスをし過ぎてぷっくり赤くなった唇。
こんなに無防備に全てを晒してもらえる。
ユパの全てが今、自分のものになっている。

嬉しくないはずがなかった。


《ユパ、最近君が家にいない間は一人で自分を慰めてるんだよ。それもガルの名前を呼びながら!いじらしい妻だよねぇ~》

「…見たのか」

《そりゃあもちろんさっ!だってユパは僕のお気に入りだもの!それにあの印がある人間は必然的に僕のものになる。だから少しくらい見たっていいでしょっ?減るもんじゃないんだし》


悪びれもせず言い放った自称精霊をジロリと睨みつけてユパの胸まではだけていたブランケットを肩まで寄せる。

ユパの痴態を知るのは俺だけで良い。

元々強かった独占欲が日に日に増していって際限がない。


《本当に君って最高の魔法持ちだよ》


その様子をくすくす笑いながら見ていたそいつは心底おもしろそうにベッドの上で飛び跳ねていた。

ぽよんぽよんという振動で目が覚めてしまったのか、ユパが首を動かして寝ぼけ眼で見上げてきた。


「がる…?だれと話してるの?」


とろんと下がった目尻にちゅっと唇を落とすと、ユパはくすぐったそうに目を瞑った。
しばらくキスをしながら戯れていたら、どんどんどんと一階の家の扉が叩かれた音が聞こえてきた。

今はまだ日の出前だ。
そもそもここが俺の別荘だと知っているのは屋敷の人間だけで、緊急の時以外は来るなと言ってある。

ユパは突然の来客にビクリと肩を震わせ俺の肩に隠れるように抱きついた。


一向に鳴り止まないノック音に、名残惜しいものの不安げな瞳をしたユパから離れ、部屋で待ってろと言い置いていく。


《誰かな誰かな?》


興味深々で着いてきた羽虫にも急かされて階段を降りていった。


ごんごんごん、

ごんごん。


「誰だ」


1階には窓のない作りの家のせいで扉を開くまで来客が誰なのかわからないのがここの難点だな。


ノックが止まる。


「ガル君おはようございます!!すみませんね、ほんと、早朝にうるさくしちゃって!帽子屋のハロルドですぅ!」


朝から喧しい声でそう挨拶する人物に心当たりがあった。
なんだか嫌な予感がして、扉から離れる。


「………ご用件はなんでしょう」


「いやなに!ちょっと大きめの探しものをしておりまして!!」


「…探し物?ハロルドさんが探すようなものはうちにはないと思いますが」


「いえいえあるんです、それが!
いますよね?この家に!」



こいつ、知っている。
なぜ、どこから漏れた。
俺しか知らないはずだ。

見られた?

それはない。
羽虫野郎が魔法でユパを見えなくしていると言っていた。

じゃあ、どうして。





「…ユパ君、ご在宅ですか?」




場にそぐわないあの明るく耳障りな声が扉の向こうからはっきり聞こえた。












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