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もうひとつの被害者家族
もうひとつの被害者家族
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じっと見つめているとそっとキスをされた。
喉から顎をくすぐるように指の腹で撫でられながら、何度も唇を啄まれた。
僕も応えるように彼の唇をそっと吸えば、ゆるりと忍び込んできた舌で口のなかを探られた。
「最後までしたくなるから……これでも我慢しているんだ。頼むから煽らないでくれ」
口付けがとかれ、困ったように苦笑いされた。
「煽って……」
なんかないよ。そう口にする前に、逞しい腕にさらわれた。
いきなり口のなかに舌が忍び込んできて、抗わないでいると、舌が重なってきて、絡めあわせて吸われた。
「ん、んん、は……」
息苦しいキスの合間に、彼の手がTシャツの中に入ってきて、まっ平らな胸をそろりと撫でられた。
そのとき、パパ、電話だよ~~電話だよ~~と着信音が鳴った。
「心春が俺をパパって呼んでくれる。これほど嬉しいことはないよな。心春と円花のパパになれるようにこれからも気合いをいれて頑張らないとな」
電話を掛けてきたのはコオお兄ちゃんだった。
「コオお兄ちゃん、なんて?」
「母さんが起こした事件、思ったよりも根が深いかも知れないって」
「どういうこと?」
意味が分からなくて首を傾げると、
「吉村と斎藤が手分けして調べてくれた。被害者家族はもうひとりいる」
「もしかして赤ちゃん以外にも兄妹がいたの?」
「あぁ。ふたりとも和彦さんが出生前に認知している。俺なんか小学校に入る年にようやくというか、渋々、嫌々、認知してもらえたというのに……雲泥の差だな。何が違うんだ?性格、顔の良し悪し、金がかからない女か、ベットの中では従順か?体の相性はいいか?あの人は愛人にランク付けをして遊び呆けていた。母さんは醜女……つまり一番下のランクだった」
「和真さんのお母さんは醜女なんかじゃない。女性を都合のいいおもちゃとしか考えていない和彦さんにはいつかきっとバチがあたるよ」
「四季」
彼が驚いたように目を丸くした。
喉から顎をくすぐるように指の腹で撫でられながら、何度も唇を啄まれた。
僕も応えるように彼の唇をそっと吸えば、ゆるりと忍び込んできた舌で口のなかを探られた。
「最後までしたくなるから……これでも我慢しているんだ。頼むから煽らないでくれ」
口付けがとかれ、困ったように苦笑いされた。
「煽って……」
なんかないよ。そう口にする前に、逞しい腕にさらわれた。
いきなり口のなかに舌が忍び込んできて、抗わないでいると、舌が重なってきて、絡めあわせて吸われた。
「ん、んん、は……」
息苦しいキスの合間に、彼の手がTシャツの中に入ってきて、まっ平らな胸をそろりと撫でられた。
そのとき、パパ、電話だよ~~電話だよ~~と着信音が鳴った。
「心春が俺をパパって呼んでくれる。これほど嬉しいことはないよな。心春と円花のパパになれるようにこれからも気合いをいれて頑張らないとな」
電話を掛けてきたのはコオお兄ちゃんだった。
「コオお兄ちゃん、なんて?」
「母さんが起こした事件、思ったよりも根が深いかも知れないって」
「どういうこと?」
意味が分からなくて首を傾げると、
「吉村と斎藤が手分けして調べてくれた。被害者家族はもうひとりいる」
「もしかして赤ちゃん以外にも兄妹がいたの?」
「あぁ。ふたりとも和彦さんが出生前に認知している。俺なんか小学校に入る年にようやくというか、渋々、嫌々、認知してもらえたというのに……雲泥の差だな。何が違うんだ?性格、顔の良し悪し、金がかからない女か、ベットの中では従順か?体の相性はいいか?あの人は愛人にランク付けをして遊び呆けていた。母さんは醜女……つまり一番下のランクだった」
「和真さんのお母さんは醜女なんかじゃない。女性を都合のいいおもちゃとしか考えていない和彦さんにはいつかきっとバチがあたるよ」
「四季」
彼が驚いたように目を丸くした。
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